2024.08.19

「Tableau」の第一人者として、パナソニックグループのデータドリブン文化醸成を牽引する

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データ&アナリティクスソリューション本部 アナリティクスソリューション事業部 マーケティング・経営データ分析部 ビジネスアナリシスチーム 経営管理ユニット ユニットリーダー 栗岡舞

大学では統計・管理工学を専攻し、UI/UXの研究を行う。2012年からeコマース大手企業にてWeb解析に携わり、2017年にパナソニック インフォメーションシステムズに入社。セルフ分析プラットフォーム「DIYA」を推進。2021年よりTableau DATA Saber。

当社には、外から見えない面白い仕事がいっぱい

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前職はeコマース大手企業。Webサイトにてユーザーの行動を分析したり、ABテストでWebページや広告を最適化したりと、Web解析を幅広く担当していました。その経験を生かしたキャリアアップを考え、転職先に選んだのが当社です。アプライアンス系の仕事にも興味がありましたし、面接で会う社員の方々がみんな前向きで「一緒に頑張っていこう」というムードだったことに魅力を感じました。その印象は働き始めても変わっておらず、中途入社のメンバーにも丁寧なフォローがあるなど、人を大切にする会社であることを日々感じています。

入社して驚いたのは、仕事の領域が思った以上に広いこと。さまざまな事業会社や仕事のプロセスが揃っているため、幅広い分析に関われるんです。グループ内での実績は基本的に公開されないことが多いので、どれだけ面白いソリューションを開発していても、会社の外からはなかなか見えていなかったんですね。

入社3年目からは、グループ全体で使えるセルフ分析プラットフォーム「DIYA」(Do It Yourself Analytics)の立ち上げに携わりました。DIYAは、現場のユーザーがさまざまな業務アプリケーションから使いたいデータをすぐに取り出し、分析できるようにするためのプラットフォームです。従来パナソニックグループでは事業会社や事業部など、組織ごとに個別のプラットフォームを構築することが多かったのですが、それではライセンス契約や運用コストにも無駄が出てしまうし、ソリューションもなかなか充実しきれない。パナソニックグループとして事例が横展開できていないのも課題でした。そこで、当社がグループ共通プラットフォームとしてDIYAを立ち上げ、事業会社ごとに必要な環境を整えたうえで、シェアリングできるような仕組みをつくりました。トレーニングサービスやテクニカルサポート、分析テンプレートやコンサルティング支援など、分析に関わるサービスをオールインワンで提供しています。現場に必要性を理解してもらうためのオリエンテーションやコンテンツの拡充といった細々した業務も多く、軌道に乗せるまでにはかなり時間と労力がかかりましたが、規模が大きく非常に面白い仕事でした。

誰もがセルフ分析できるプラットフォームは、未来への第一歩

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DIYA立ち上げのなかで主に私が担当したのは、様々な切り口でドリルダウンしながら現状を探索的に分析するためのツール「Tableau」です。各事業会社のビッグデータから過去に何が起きたのかを分析し、必要なインサイトをすぐに見つけ出せるため、多くの契約者はこちらのベーシック分析サービスから活用を開始しています。たとえば工場で取り入れた場合、ラインの稼働率や不良品率などが見える化され、業務の改善がぐっとスムーズになります。経理業務なら、損益計算書や報告レポート作成のために1ヶ月ほどかかっていたExcel作業が自動化され、リアルタイムで経営状況が把握できるようになります。こうしたBIツールをサーバ上で管理しながら、データを安全に守るセキュリティ面の担保やユーザーの要望反映に、スピード感をもって運用するのは大変でしたね。また、セルフ分析プラットフォームとはいっても、より効率的に活用していただくためには、伴走支援や学習スキームの開発、事例紹介なども必要になりました。利用者のニーズも時代と共に変化するため、最新の分析スキルの取得や新しいサービスの追加など市況に合わせた対応も必要になってきます。

また、ベーシック分析はあくまで現状を把握する位置づけであるので、これだけでグループ内の多様な課題をすべて解決できるわけではありません。DIYAのなかには将来予測の分析に対応したアドバンスド分析サービスも用意されているものの、使いこなすのが難しかったり、予算が合わなかったり、業務への組み込みが難しかったりなど、導入に際しての課題もありました。そうしたユーザーの状況も踏まえ、必要なツールの拡張を考えるのも私たちの役目。

昨年は、将来予測ができるツールとTableauをノーコードで組み合わせられるようなサービスの提供を開始しました。こうした工夫を重ねていくことで、AIに抵抗があったりプログラミングに明るくなかったりする方々にもデータ分析を身近に感じてもらい、より多くの方に活用してほしいと思っています。グループ内でデータ分析が浸透していけば、社外への自信を持ったお役立ちを展開することや、ひいては国内のデータ分析を発展させることにもつながっていくでしょう。業界内で大きな影響力を持つパナソニックグループだからこそ、取り組みの成果を世に示しながら、さらなる高みを目指した分析の取り組みを続けていきたいです。

データドリブン文化を先導し、新たなチャンスをつくりたい

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DIYAプロジェクトに関わるうちに、せっかくなら「Tableauといえば栗岡さん」のような第一人者になりたいと感じるようになり、Tableauコミュニティが推進している「DATA Saber」の認定試験にもチャレンジしました。DATA Saberとは、データに基づいた意思決定ができ、データドリブン文化を醸成していける存在のこと。Tableauをはじめとするデータ分析のスキルの習得だけでなく、データドリブン文化を組織に根付かせるためのコミュニティ運営や社外へ向けた発信といったさまざまな課題を、90日以内にクリアした人にのみ与えられる認定資格です。私は「DATA Saber」開始以降の、パナソニックグループ第一号のDATA Saberとなりました。

グループ内でのデータドリブン文化を先導していく取り組みには、大きなやりがいがありますね。いまは年4回のユーザー会やオンサイトイベントを通じて、グループ内のDATA Saber育成や事例紹介、ユーザー体験型イベント、ハンズオントレーニングなどを実施。1,300名以上のパナソニックグループ社員が所属するTableauコミュニティの運営も手がけています。最初のうちはユーザーの質問に運営側が答えるようなコミュニケーションが主流でしたが、規模が拡大するにつれてメンバー同士の交流も活発になり、ちょっとした疑問はユーザー同士で解決できる場面が増えてきました。ツールを使っていて自分が感じる疑問には、ほかの多くの人もつまずいていることが多いもの。各々が悩むくらいなら、誰かが勉強したことを共有して学び合うほうがずっと効率的だし有意義です。そうした輪を広げることが、パナソニックグループ全体のスキルアップや、その先の事業成長につながっていくはず。データ周りの業務を発展させるための働きかけが、私自身が会社で得た学びや、子育てと仕事の両立に支援を受けてきたことの恩返しになればといった気持ちもあります。

個人として次に挑戦したいのは、データの分析結果を新しいビジネスにつなげていくこと。データの論拠に基づいて戦略を練り、新規事業を立ち上げる責任者のポジションを経験してみたいと考えています。まだ明確なアイデアはないけれど、当社はやりたいことをアピールすれば真摯に受け止めて、チャンスをくれる会社です。そんな社風があるからこそ、私もこういう大きな挑戦を夢見るようになったのかもしれません。ツールも世の中も日々大きく変わっていくなかで、常に最新のベストを考えながら、データによってできることを模索していきたいと思います。

<ご参考>パナソニックグループ内で推進するデータドリブン経営についてはこちらをご覧ください。
動画で知る!パナソニックグループのデジタルトランスフォーメーション

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