工学部 情報システム工学科卒
くらしの一部として慣れ親しんでいた家電に、小さな頃から興味がありました。一人暮らしをしていた大学時代、メーカーにこだわるわけでもなく気に入った家電を選んでいたのですが、気付くとほとんどがパナソニック製品でした。優れた品質で多種多様な家電を作っているパナソニックの凄さを感じるとともに、そんなパナソニック製の家電とITを組み合わせれば無限の可能性があるのではないかと考え、当社へ入社しました。
現在所属しているIoT・DXソリューションセンターの使命は、パナソニックのIoTサービスの安心・安全かつ安定した稼働を守ること。家電・住宅機器向けIoTサービス提供に不可欠な共通機能を集約したプラットフォームの運営を担っているほか、新機種や新機能、新技術など様々な変化に対応しています。エアコンの遠隔操作を例に出すと、まず専用のアプリをインストールし機器登録やユーザー認証を行います。この事前登録や認証はセキュリティ上とても大切なプロセスで、一見アプリから直接遠隔操作しているように見えても、実際は事前に登録された機器とユーザーのデータを結びつけることで初めて制御の指示を出しているのです。これら「人と物を繋げる仕組み」は他の家電にも共通してあり、この仕組みを提供しているのが私たちIoT・DXソリューションセンターです。
そんなIoT・DXソリューションセンターにおいて、私はIoTサービスの安定稼働に必要な全体アーキテクチャ設計およびマネジメントを担当しています。具体的には、モニタリング・監視システムの設計をはじめ、チームのメンバーが策定した技術検証計画や設計・開発・テスト内容のチェックやアドバイスを行っています。同時に、これまで家電別に提供してきたIoTサービス向けアプリをシームレスに利用できるための仕組みや、そうした仕組みをより安心安全にご利用いただくための新しい認証・セキュリティサービスの導入推進にも携わっています。家電はくらしに密着しているので、お客様の氏名や住所だけではなく、家族構成や家の様子まで関連情報に含まれます。だからこそセキュリティが非常に重要で、最新の技術やトレンドを踏まえたアップデートが欠かせません。
大変なことも多い仕事ですが、仕事を通じて全世界のお客様のくらしと繋がることができる点、そして全世界のくらしを豊かにできる点がやりがいです。海外のお客様に起こったトラブルに対応する際は、時差の関係で深夜に緊急対応することもありますが、そのことでむしろ「世界中で使われているのだな」と実感します。また、パナソニックの技術部門やマーケティング部門、家電担当部門など多くの人との出会いや学びを通じて自分自身の成長が実感できる点も、この仕事ならではの醍醐味です。
私が入社した頃、ITを用いた家電の機能は「外出先から番組予約ができる」程度しかありませんでした。それが今や、レコーダーを経由して外出先でもテレビが見られることはもちろん、エアコンや照明の消し忘れが遠隔で確認できるほか、家全体の使用電力量に応じて照明や床暖房を自動でコントロールできます。その先には、まるで一人のコンシェルジュがいるように家電同士が上手く連携し合い「気が付いたら家電がやってくれていた」といったくらしが実現できるのではと思っています。
そのくらしを実現するのに、創業者・松下幸之助による「物をつくる前に人をつくる」という言葉が響きます。どんな機能やくらしのイメージも、その始まりは人です。私自身、十数年働く中で先輩や上司からたくさんの刺激や学びをいただきました。そこで得た知識や発想が様々なアイデアに繋がっています。だからこそ、今関わっている技術部門やマーケティングのメンバーとも互いに学び合いたいと思うし、そうした人材が揃っているパナソニックグループの魅力を感じます。
技術は進化を続けますが、同時にくらしや価値観も変化していきます。だからこそ、技術に偏ることなく技術により生まれる価値にこだわりたい。そして、一人でも多くの人へ幸せを届けていきたいと思います。
※掲載内容は取材当時のものです
Panasonic Information Systems Co., Ltd.