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オフィスにおすすめの無線LAN(Wi-Fi)とは?導入するメリットや課題を解説
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オフィスに無線LAN(Wi-Fi)を導入する前に
オフィスに無線LANを導入する前に、LANについて再確認しましょう。
LANには無線LANと有線LANがあり、無線LANの中には日ごろよく聞くWi-Fiも含まれます。
混同しやすい無線LANとWi-Fiの違いも含めて、この3種類について解説します。
無線LANとは
無線LANとは名前の通り、線(ケーブル)なしでインターネットに無線で接続する方法です。
「LAN」は(ローカル・エリア・ネットワーク)の略称で、家庭などの狭い範囲のインターネットネットワークを使用できる方法を指します。
私たちはパソコン、スマートフォン、ゲーム機をはじめとした電子機器に電波を受信して使用しています。
その電波の供給先がLANです。
異なった機器や異なったユーザーが、同時に共通の無線LANに接続できます。
有線LANとは
有線LANは、有線ルーターをLANケーブルでパソコンと接続してインターネットと通信するものです。
無線LANは通信範囲内にあり設定が完了すれば複数の機器がインターネットネットワークを使用できます。しかし、有線LANで通信ができるのはケーブルでつながっているパソコンだけです。
無線LANとWi-Fiは何が違う?
無線LANとWi-Fiは、厳密にいうと同じものではありません。
正確には、無線LANの一部にWi-Fiという種類のものがあるということです。
Wi-Fiとは、無線LANのうちアメリカの電気電子学会が定めた通信品質を満たしているものを指すため、無線LANのすべてがWi-Fiと呼ばれるわけではありません。
しかし実際には、無線LANとWi-Fiは同じ意味で使用されている場合が多くなっています。
オフィスに向いている無線LAN機器とは
オフィスで使用するのに向いている無線LAN機器は3種類あります。
それぞれに特徴があり、メリットも機器によって異なります。
無線LAN機器の特徴や、それぞれが対応するWi-Fi規格について解説します。
法人用Wi-Fiルーター
ビジネス用に作られたWi-Fiルーターです。
家庭で使用されるルーターに比べて同時接続の可能台数が多く、フリーWi-Fiの設定も可能です。
最大の同時接続台数は50台で、ビジネスで使用しても通信の安定性が保たれやすいというメリットがあります。
家庭用Wi-Fiルーター
自宅で使用する一般的なWi-Fiルーターです。
市場に流通している数が豊富で、選択肢も幅広くあります。
取り扱っている販売店やメーカーも多いことから、購入しやすい種類です。
しかし家庭用Wi-Fiルーターは、ビジネス用としての使用には不向きです。
同時接続の可能台数も少なく、家庭用Wi-Fiルーターではオフィスの広さを網羅できません。
家庭用ルーターのため、通信容量や人数は小規模です。
ビジネスでの使用は難しいですが、小さなオフィスで限定的な人数が仕事をする場合には導入できる可能性があります。
Wi-Fiアクセスポイント
オフィスで使用するWi-Fiルーターに新しいルーターを追加すると、ネットワーク設定が複雑になってしまいます。
しかしアクセスポイントを使えば、新たにルーターを増やさずに既存のルーターをそのまま使用できます。
また、接続可能範囲の拡張やフリーWi-Fiの設定もできます。
同じ範囲でのネットワークの同時接続回数が法人用ルーターよりも多いほど、情報処理能力が高くなります。
オフィスを拡大したり、もともと大規模なオフィスにネットワーク環境を構築したりする場合にも便利で、汎用性が高いという特徴があります。
Wi-Fiアクセスポイントについて
アクセスポイントはルーターとは異なり、使用するデバイスを無線でルーターに接続するためのものです。
一般のルーターにアクセスポイントの機能が付属しているものが多いですが、アクセスポイントのみの機能を搭載している機器もあります。
アクセスポイントだけでインターネットを使用することはできませんが、既存のルーターのネットワーク設定を変更することなく、より広範囲にインターネット環境を整備できます。
ひとつのオフィスに複数のアクセスポイントを設置することで、オフィスの全範囲のカバーが可能です。
Wi-Fi規格について
Wi-Fi規格は、最大通信速度と周波数帯によって規格が分けられており、その性能によって規格の表示方法が異なります。
ルーターとデバイス両方が対応している規格でないと利用できません。
例えば、ルーターの規格がWi-Fi5、デバイスの規格がWi-Fi4だった場合、WI-Fi4の規格に統合されます。スペックは下限に統一されるのが一般的です。
このことからも分かるように、Wi-Fiのルーターはいくつかの規格またはすべての規格に対応できるのが基本です。
Wi-Fi6のルーターにWi-Fi4やWi-Fi5のデバイスが接続されることがあります。そのときは、Wi-Fi4のデバイスにはWi-Fi4の規格で通信し、Wi-Fi5のデバイスにはWi-Fi5の規格で通信します。
ルーターとデバイスの周波数が異なると、Wi-Fiは使用できません。
周波数帯とはテレビのチャンネルのようなもので、同時に複数の機器を接続してもチャンネルが分散するため通信が安定するというメリットがあります。
現在最も新しいのは第7世代のWi-Fiで、Wi-Fi7と呼ばれます。
第1世代から第7世代まであるなかで第7世代の最大通信速度が一番速く、使用できる周波数帯が多くなっています。
インターネットの使用台数や使用するインターネットが重い場合、大きなファイルの送受信などがある場合は、通信速度が速い規格を選びましょう。
オフィスに通信速度が速く選べる周波数帯の多い規格のWi-Fiを導入することで、安定した通信環境が整えられます。
オフィスに無線LANを導入するメリット
オフィスに無線LAN(Wi-Fi)を導入することで、流動的な働き方の助けになります。
オフィスの全範囲を無線LAN(Wi-Fi)がカバーできれば、オフィスのどこでもデバイスを使って作業できます。
使用できるデバイスの台数も人数も必要によって増加できるため、オフィスの拡大に合わせて通信環境が簡単にアップデートできます。
LANケーブルのつながる範囲内で行っていた業務も、無線LAN(Wi-Fi)を使用することでオフィス空間の有効活用ができます。
また来客にも対応できるフリーWi-Fi機能も備えているため、社内外両方のWi-Fi環境が同時に整備できます。
有線のケーブルにつまずいたりケーブルを足で踏んで劣化させてしまったりするようなことがないため故障の原因が減り、日々のメンテナンスも不要で導入後のトラブルも防げます。
オフィスにおける無線LAN(Wi-Fi)の導入に関する課題とは
セキュリティの不安
無線LAN(Wi-Fi)は同時接続可能台数が多いことから、多くの人が同じ電波で異なったインターネットにアクセスします。
社内LANは機密情報を保持したサーバーが機器に含まれるため、使用する人数が増えることで社外の人間の不正アクセスや情報の盗用の可能性も高まります。
有線LANの場合は、接続する機器が限定されるため、他の機器との接続経路はありません。
しかし無線LAN(Wi-Fi)は、電波が届く範囲内では常に接続経路の一部が解放された状態にあるといえます。
接続経路の開放性があり同一LANのネットワークにアクセスできる状態にあることで、機器の不正操作やコンピューターウイルスに感染するリスクもあります。
このことから、無線LAN(Wi-Fi)は有線LANに比べるとセキュリティリスクが上昇します。
セキュリティ対策が不十分だと、不正アクセスによる情報の盗用やハッキングの被害を受ける恐れがあります。
来客用のフリーWi-Fiについても、ウイルス対策を施した安全なWi-Fiを提供することが重要です。
つながりにくさ
オフィスで使用される無線LAN(Wi-Fi)は、多くのデバイスや人によって接続されるため、通信にかかる負担が大きくなりがちです。
したがってWi-Fi規格やルーターのスペックが低いと、通信速度の低下やつながりにくさを招くことになります。
その他にも、無線LAN(Wi-Fi)はさまざまな要因で電気信号が干渉を受けて、通信速度が低下することがあります。
不都合が生じた場合は、電波干渉の原因を取り除く必要があります。
電波干渉の原因になる機器は、電子レンジやワイヤレス製品、Bluetooth製品などです。
また機器とWi-Fiルーターの距離が遠すぎるなどの原因でも、Wi-Fiルーターとの間に障害物があることで通信速度と安定性の低下を招くことがあります。
さらにWi-Fiルーターと同じ周波数帯の電波を使う電子機器が近くにあると、干渉を受けることがあります。
オフィスに無線LAN(Wi-Fi)を導入する際のポイントとは
無線LAN(Wi-Fi)は、安心・安全に使用できる状態を保っていなくてはなりません。
ここからは、オフィスに無線LAN(Wi-Fi)を導入する際のポイントを解説します。
通信可能範囲の選定
無線LAN(Wi-Fi)の通信可能範囲は、機器の性能の他にもフロアの広さ、障害物の有無で変わります。
法人用Wi-Fiは約50台の同時接続が可能なため、オフィスに導入する無線LANとして適しています。
さらに同時接続台数を増やす可能性がある場合の拡張しやすさを考えると、Wi-Fiアクセスポイントの導入を検討するといいでしょう。
オフィス内の電波が障害物によって遮断されたとしても、Wi-Fiアクセスポイントを複数配置すれば通信可能範囲を確保できます。
Wi-Fiの規格については、第6世代に対応しているものだと通信速度、安定性、拡張性の全てにおいて安心して使用できます。
使いやすさ
無線LAN(Wi-Fi)導入後の設定や管理が煩雑だと、管理者に負担がかかります。
したがって重視すべきは、導入時の手間よりも導入後の手間を減らすことです。
設定後の運用方法が分かりやすく、設定したらその後の管理の手間が少なく簡便であることが重要です。
無線LAN(Wi-Fi)機器の種類によっては、スマホから管理方法や設定を変更できるものもあります。
フリーWi-Fi機能では、接続方法が簡単で作業工程が少ないものが好まれます。
無線LAN(Wi-Fi)導入の際には、ユーザーに優しいWi-Fiであるかが製品を見極めるひとつのポイントとなるでしょう。
セキュリティ対策
無線LAN(Wi-Fi)を導入するときに最も対策に力を入れるべきはセキュリティ対策です。
社内で使用するSSIDやパスワードは厳重に管理し、第三者に知らせないことが基本です。
また、ネットワーク上にSSIDやパスワードを公開することは危険です。
SSIDやパスワードを記載したメモの取り扱いにも注意を払いましょう。
来客には社内で使用するWi-Fiではなく、安全なフリーWi-Fiを設定して提供します。
フリーWi-Fiは社員の通信とは分離しており、インターネットの接続機能だけを来客に提供する仕組みです。
そうしておくと来客がフリーWi-Fiに接続しても、機密情報が含まれるフォルダや社内のデバイスにアクセスすることはできません。
法人用Wi-FiとWi-FiアクセスポイントはフリーWi-Fiの設定ができますが、家庭用Wi-FiにはフリーWi-Fiを設定する機能はついていないため注意しましょう。
サポート体制
無線LAN(Wi-Fi)導入後の運用コストと社員の負担を減らすためには、企業のWi-Fiサービスを選ぶことが重要です。
無線LAN(Wi-Fi)導入時はルーターの種類やWi-Fi規格、オフィスの通信可能範囲を選定します。
加えて、安全で安定したネットワーク環境を構築するには専門知識を必要とします。
無線LAN機器は自分で購入することもできますが、快適なネットワーク環境を構築するにはあらかじめ専門知識を持つ企業のWi-Fiサービスを受けたほうが安心です。
さまざまな企業が無線LAN(Wi-Fi)サービスを展開しているため、手厚いサポートが受けられて運用コストと見合うサービスを選びましょう。
無線LAN(Wi-Fi)導入から設定・設置、トラブル対応や管理、撤去など、どこまで対応してくれるかは企業によって異なります。
もちろん製品の特徴も、企業によって変わります。
通信速度やコスト、セキュリティ対策など重視する項目を考えて、導入する無線LAN(Wi-Fi)のサービスを検討しましょう。
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まとめ
オフィスの広さや無線LAN(Wi-Fi)の使用範囲によって、最適な機器は異なります。
導入予定のオフィスや使用目的に合致する機器を使用することで、業務効率はさらに向上するでしょう。
無線LAN(Wi-Fi)の導入は、課題を解決すれば快適かつ安全にインターネットを使用できます。
適切なスペックの機器を使用することで、無線LAN(Wi-Fi)導入に伴う費用対効果は高くなります。
どの程度の通信速度や安定性を求めるかを考え、Wi-Fi規格や機器の種類・Wi-Fiサービスを選びましょう。