ディストリビューション・エッジ及びサーバ向けのハイエンドモデルから
スマートモデルまでのレイヤ2スイッチングハブ

レイヤ2スイッチは、ISO（国際標準化機構）が定めたネットワーク・プロトコルの標準規格「開放型システム間相互接続（Open Systems Interconnection）」、いわゆる「OSI参照モデル」のレイヤ2（L2）である「データリンク層」に基づいてネットワークを構成する機器です。
OSI参照モデルはネットワーク・プロトコルを7つのレイヤに分けており、レイヤ2は直接接続された機器が通信するための方法が定められています。つまり、レイヤ2スイッチは現代のネットワーク環境に置いて、ケーブルや無線などで接続されたネットワークの最小単位を構成するための機器といえます。

Panasonicのレイヤ2スイッチングハブは、5ポートの小規模な製品から、48ポートの製品まで幅広いラインナップが揃っています。例えば、多数のポートを備えた製品はネットワークの仮想的（バーチャル）なグループ分け「VLAN」の設定が可能です。同一フロアに複数の部署がある場合も、VLANを使ってネットワークを分割すれば、部署ごとに独立したネットワークを構成することができます。

ただし、分割したネットワーク（VLAN）はそれぞれが1つの独立したネットワークとなっているため、直接通信することはできません。そうした場合に必要となるのがレイヤ3スイッチあるいはルーターです。かつては、レイヤ3スイッチはTCP/IPのみ対応で高速、ルーターはマルチプロトコル対応で低速などの違いがありましたが、いまではあまり大きな違いはなくなっています。レイヤ2スイッチにルーター機能を追加したものをレイヤ3スイッチと呼ぶこともあります。

レイヤ3スイッチはOSI参照モデルのレイヤ3（L3）「ネットワーク層」に基づいてネットワークを構成する機器です。すなわち、機器が直接接続されたネットワークであるレイヤ2ネットワークと、別のレイヤ2ネットワークをつなぐのがレイヤ3スイッチです。またレイヤ2スイッチとしての機能も持っているため、同一ネットワークをつなぐときにはレイヤ2「データリンク層」を使い、別のネットワーク間をつなぐときにはレイヤ3「ネットワーク層」を使います。

いわばレイヤ2スイッチの上位互換がレイヤ3スイッチですが、当然、機器のコストも高くなります。ネットワークの構成に合わせて、レイヤ2スイッチ、レイヤ3スイッチを適材適所で使い分けることが重要になります。