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PTZカメラとは?

PTZカメラは、半球型のドーム型をしています。そのドーム部分に内蔵されたカメラを遠隔操作することで、広範囲を撮影できるカメラです。「PTZ」のそれぞれの文字は、略語の頭文字で、それぞれ次のような意味があります。

  • パン(Panoramac):カメラのレンズを水平方向(左右)に動かすこと
  • チルト(Tilt):カメラのレンズを垂直方向(上下)に動かすこと
  • ズーム(Zoom):カメラのレンズをズームアップ(望遠)、ズームアウト(広角)すること

この「PTZ」は、そのままPTZカメラの特徴を表しています。

PTZカメラとは?

PTZカメラの特徴

PTZカメラの「PTZ」に特徴が表されていると前述しましたが、さらに詳しい特徴を解説していきましょう。

コントローラーで操作し、広範囲を撮影できる

PTZカメラの最大の特徴は、専用のコントローラー(パソコンやスマートフォンアプリ)を自由自在に操作することで、レンズの方向を変えられ、広範囲を撮影できます。

専用のコントローラーは、遠隔で操作可能です。そのため、カメラから離れた場所でも、リアルタイムで映像を確認できます。また、顔認証機能や、赤外線や温度を感知するサーマルカメラなどが搭載されていれば、あらゆる犯罪の抑止にも効果的です。

優れたズーム機能

PTZカメラは、パン(左右)・チルト(上下)の操作に加え、ズームによって画角を拡大・縮小できるのが大きな特徴です。

ズームの方法は、大きく「光学ズーム」と「デジタルズーム」の2種類があります。光学ズームはレンズの動きによって被写体を拡大する方法で、ズームしても画質の劣化がほとんどなく、鮮明な映像を維持できます。そのため、車のナンバーや人物の顔など、細かな識別が求められるシーンに適しています。一方、デジタルズームは映像をデジタル処理によって拡大する方法で、倍率が上がるほど画質が粗くなる傾向があります。

なお、ズームの倍率と同様に重要なのがカメラの画素数です。せっかく録画をしても、カメラの画素数が低いとズーム時に映像が粗くなり、対象物の判別が難しくなってしまいます。高倍率ズームを活かすためには、十分な画素数のカメラを選ぶ必要があります。

カメラの種別 画素数
ネットワークカメラ 約200万〜1,200万画素(4K含む)
アナログカメラ(HD) 約100万〜500万画素
アナログカメラ(SD) 約30万〜50万画素

柔軟な監視が可能なネットワークカメラ

最近では、コントローラとカメラの接続にインターネットを利用するタイプのPTZカメラが登場しています。ネットワークカメラ、IPカメラとも呼ばれます。コントローラによる操作がインターネット経由で可能なため、パソコンやスマートフォン、そしてインターネット環境があれば、どこからでもPTZカメラを操作できます。

また電源供給をイーサネットケーブルを使って行う「PoE(Power over Ethernet)」に対応しているタイプであれば、電源が不要で、従来なら設置が難しいような場所にもイーサネットケーブルを引くことで、より簡単に設置できます。インターネットの利用とPoE対応で、柔軟な監視体制を構築することができます。

PTZカメラのデメリット

PTZカメラは広範囲の監視を1台でカバーできるのが大きな強みですが、導入前に押さえておきたい注意点もあります。特に、死角が生じる可能性とコストの負担は目を向けるべきポイントです。デメリットも理解したうえで、自社に最適なPTZカメラを選択することが重要です。

死角に注意

広範囲を撮影できるPTZカメラですが、難点もあります。それは、死角ができてしまうことです。PTZカメラは、すべての方向をカバーすることはできず、撮影できない部分が死角となってしまいます。死角となる部分も撮影するには、カメラの台数を増やす、固定カメラを設置し、PTZカメラと併用するなどの対策が必要です。

価格が高い

PTZカメラは高性能、高機能であることから、ほかの防犯カメラにくらべて価格が高めです。1台およそ10~100万円程度の価格となります。価格帯に開きがあるのは、レンズの可動範囲の広さ、動作スピード、ズームの倍率・画素数・機能などによるもので、高性能なほど価格は高くなります。

PTZカメラコントローラについて

PTZカメラを離れた場所から操作するのがPTZカメラコントローラです。カメラコントローラは、ジョイスティックを備えたハードウェアタイプのものや、パソコンやスマートフォンにインストールして利用するソフトウェアタイプがあります。インターネットを利用して、PTZカメラをより柔軟にコントロールするには、ソフトウェアタイプの方が向いているでしょう。

ソフトウェアタイプのPTZカメラコントローラは、パソコンやスマートフォンの画面を見ながら、複数のPTZカメラを直感的にコントロールできます。パン・チルト・ズームはもちろん、フォーカスやホワイトバランスなどの調整も簡単です。1画面に複数のPTZカメラの映像を表示することもできます。

パソコンの場合は、マウスを使って操作できるほか、市販のゲーム機のコントローラを接続してPTZカメラをコントロールすることもできます。

PTZカメラの設置事例

PTZカメラの設置事例

PTZカメラはあらゆる場所で活躍しています。設置事例を見ていきましょう。

自然災害発生時の自然監視

PTZカメラを設置しておけば、台風や地震といった自然災害が発生したときに、河川の氾濫状況や、海岸の状態などを監視することができます。直接見に行く必要がないため、安全です。また、映像を録画することで、アーカイブとして保存できます。

工場・プラントでの高所の確認

PTZカメラでは高所などの危険な場所も、遠隔操作により安全に撮影することが可能です。大規模な工場やプラント、風力発電所などで安全に作業できるかどうかの確認のために、PTZカメラが使われています。

また、工場やプラントなどの場所では、製造ラインの品質管理や、防犯対策、人的トラブル、事故再発防止にも役立てられています。

店舗・商業施設での防犯対策

大型商業施設や小売店、飲食店などでもPTZカメラは活躍しています。PTZの設置目的は、多くの場合防犯対策です。また、レジやATMなどを撮影し、金銭にまつわるトラブルや、不審な人物の特定、事件が発生したときの証拠としても活用されています。

駐車場でのトラブル対策

駐車場は面積が広いため、通常の防犯カメラだと複数台必要となります。しかし、PTZカメラなら、たった1台で広範囲を撮影でき、監視することが可能です。また、光学ズーム搭載のカメラであれば、車のナンバーも確認することができます。そのほか、駐車場内での事故、駐車場の不正利用の証拠映像、車や精算機への盗難・いたずらなどの防犯対策にもなります。

駐車場が屋外にある場合には、防水・防塵機能があるカメラが適しています。また、薄暗い駐車場も多いので、夜間の暗闇でも鮮明に撮影できる暗視機能や、昼間の逆光にも対応しているカメラを選ぶとよいでしょう。

オフィス

オフィスにもPTZカメラを設置しているケースが多くなっています。おもな目的は防犯対策、従業員の動きのモニタリングです。そのほか、金庫付近や機密情報などのある部屋、その周辺にPTZカメラを設置し、セキュリティ強化に使われていることもあります。昨今では、web会議に活用している企業もあります。

医療現場

医療現場では、PTZカメラを使って遠隔診断や手術のサポートが行われています。カメラを操作して患者や手術エリアを詳細に観察することができ、専門医が遠隔地から支援する際にも役立ちます。

PTZカメラの導入事例

PTZカメラの具体的な導入事例を見ていきましょう。

無人店舗の運営をサポート

全国各地で数百店の無人コインランドリーを展開されているA社様では、約20年前の創業当初から遠隔管理で店舗を運営されてきました。そのため、機器を遠隔管理できるシステムと、店舗の様子を映像で確認できるカメラシステムを導入。店舗に複数のPTZカメラを設置されています。

PTZカメラは防犯カメラとしての機能のほか、お客様から洗濯方法について問い合わせがあった際に、衣服についたタグを高性能ズームを使って確認し、最適な洗濯方法をご提案するといったカスタマーサービスにも活用されています。

全国の店舗に合計2000台以上設置されたPTZカメラは、すべてコールセンターで一括管理、全国各地の店舗映像を瞬時に確認できます。不審な行動を取る人にはコールセンターから遠隔で声かけを行い、トラブルを未然に防止しています。

広い牧場を監視

北海道B町の町営牧場は、1300頭の乳牛を夏は1000ヘクタールを超える広い敷地に放牧し、冬は3つの牛舎で育てています。3つの牛舎はそれぞれ事務所から離れた場所にあり、牛の状態をチェックするために、夏は広い牧場を、冬は離れた牛舎を見回ることは大変な労力でした。

そこで3つの牛舎の中と、牧場全体が見渡せる場所にPTZカメラを導入、事務所から3つの牛舎と牧場をモニターできるようにしました。
冬は寒さが厳しいうえ、20m近い強風が吹くこともありますが、設置以来、大きなトラブルもなく、稼働しています。
事務所とPTZカメラの接続には、携帯電話回線によるインターネット接続を利用。IP接続のため、事務所だけでなく、スマートフォンを使って、外出先から、いつでも牛の様子が確認できるようになりました。
PTZカメラは、酪農の働き方改革の一端を担っています。

よくある質問

PTZカメラの導入を検討する際、「どのような用途・設置場所に適しているのか?」「どの程度のズーム性能が必要なのか?」といった疑問を持つ方は少なくありません。こうしたよくある疑問について解説します。

PTZカメラと一般的なカメラの違いは?

PTZカメラは、「パン(左右)」「チルト(上下)」「ズーム(拡大・縮小)」の操作ができ、遠隔からでも画角を自由に調整できます。一般的なカメラは設置した方向のみを撮影するのに対し、PTZカメラは1台で広範囲をカバーしながら、必要に応じて特定の対象を拡大して確認できるのが大きな特徴です。これにより、状況に応じた柔軟な監視や効率的な運用が可能になります。

PTZカメラはどのような用途・設置場所に適している?

PTZカメラは、広範囲の監視と詳細な確認を同時に行いたい用途・設置場所に適しています。具体的には、駐車場や工場、倉庫、商業施設、イベント会場などで広く導入されています。PTZカメラは1台で広範囲をカバーでき、台数を抑えながら効率的な監視体制を構築できます。高所に設置するほど広い視野を確保しやすく、遠隔操作による追跡や状況確認にも優れています。

PTZカメラのズーム機能は何倍程度まで必要?

PTZカメラに求められるズーム倍率は設置環境や用途によって異なりますが、一般的な監視用途では光学20〜30倍程度が一つの目安とされています。駐車場や広い屋外エリアなど、遠距離の対象を確認したい場合は30倍以上のPTZカメラが適しています。一方、屋内や比較的狭い範囲であれば10〜20倍の製品でも十分なケースが多いです。

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「パナソニックEWネットワークス」では、お客様のニーズ・ご要望に合わせて最適な監視カメラ・レコーダを選定し、システムを構築します。運用をサポートする監視カメラシステム向けネットワークの構築もお任せください。

まとめ

PTZカメラは、遠隔操作でレンズの方向を自由に変えることができ、広範囲を撮影できるのが特徴です。水平方向(左右)のパン、垂直方向(上下)のチルト、そしてズームアップ・ズームアウトができるため、一台で様々な角度・距離の映像を捉えることが可能です。自然災害時の状況把握、工場やプラントにおける高所確認、店舗・オフィスでの防犯対策、駐車場でのトラブル対策など、幅広いシーンで活用できるPTZカメラの導入をぜひご検討ください。

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