前例のないサービスを生み出せる、空質空調事業ならではの魅力。ソリューション事業開発センター シニアデータサイエンティスト 西川  敬之

パナソニックは、100年もの歴史の中で空質・空調テクノロジーを融合し進化させることで、お客様に新たな価値を提供してきました。そんなパナソニックだからこそ、これまでに蓄積された莫大なデータから、次の時代のニーズを捉えた新規サービス開発などにも積極的に取り組める点が魅力です。今回は、国内の家庭用エアコン向けのデータ分析・活用、AI開発などを現場責任者として手掛ける西川さんに、実際に自身が携わったプロジェクトの事例や開発環境の魅力などについて聞きました。

パナソニックに入社した理由と、現在の仕事内容を教えてください。

最初のきっかけは、学生の時に参加させていただいたインターンでした。その時に感じたパナソニックの雰囲気や、そこで働いている方々の実直さなどから、「こんな人たちがいる会社ならきっとやりがいを持って働けるだろう」と感じ、入社を決心しました。ちなみに、その時に感じたイメージは変わることなく、10年以上働き続けることができています。

現在の仕事としては、国内の家庭用エアコン向けのデータ分析や活用、AI開発などを主に担っています。具体的には、ネットワークに繋がれたお客様のエアコンから様々なデータをご提供いただき、そのデータを活用することによって、さらなる機能改善やサービスを提供していくという仕事です。例えば、以前リリースした「つけっぱなし判定」は、エアコンの運転データを基に作成した予測モデルを使って、お客様が外出するときに外出予定時間をアプリに入力頂くと、その時間エアコンをつけっぱなしにしたら電気代がいくらかかるのか、また逆にエアコンを切ると室温がどのように変化するのかなどをお知らせする機能。
その他にも、お客様にアプリで「暑い」「寒い」を選択いただくと、その内容に応じてエアコン本体の制御内容をアップデートできる「AIフィードバック」機能や、お客様の夜間のお部屋の照明操作による明るさ変化をAIが学習し、就寝時にエアコンの運転を自動で睡眠に適したモードに切り替える「シーン設定」機能なども、これまでリリースしてきています。

パナソニックで働くやりがいや醍醐味は何ですか?

自身の仕事が、多くの人の生活をより良くしている実感を得やすいことだと思います。エアコンはカテゴリーとしては家電に分類されますが、もはやインフラとも言える存在です。家族や友人等の身近な人も必ず使っているものなので、自分の手がけた機能・サービスによって人々の生活をより良くしていけることを身近に感じてもらえると思います。
加えて、パナソニックとしては2012年頃からエアコンのIoT化に取り組んでおり、お客様のエアコンのご利用に関する莫大なデータの蓄積を持っています。技術者として、どのようなデータを扱えるかは関心の高いところかと思いますので、「そもそもデータが足りなくてなにもできない」ということがない環境は、一種のモチベーションにも繋がるのではないでしょうか。

実際に開発に携わったプロジェクトで、
印象に残っているものを教えてください。

先ほど、「つけっぱなし判定」「AIフィードバック」「シーン設定」という三つの機能を挙げましたが、その中でも、2018年に開発に携わった「つけっぱなし判定」が、個人的には印象に残っています。というのも、それまで研究部門にいた自分にとって、その時のプロジェクトは初めてづくし。実際のお客様に機能をお届けすることになる商用開発にプロジェクトリーダーとして携わることが初めてでしたし、何よりもパナソニックとして、生活家電向けに機械学習モデルを活用したサービスを提供すること自体が、おそらく初めてのことだったと思います。当然、前例もない中で、試行錯誤を繰り返しながら商用化にこぎつけた経験は、今の自分にとっては財産になっています。特に大変だったのは、パナソニックとして、多くのお客様から期待されている品質の判断です。前例がない開発であるために、「そもそもどういった基準を設け、クリアすればいいか」がわからないので、どういう形でサービスを提供すればお客様の安心に繋がるかは、当時プロジェクトメンバー全員で徹底的に考え抜いたことを覚えています。

前例のないサービスや機能を開発する上で、
意識していることはどんなことですか?

お客様一人ひとりが理想の空調を実現するにあたり、その主体はあくまでもお客様自身であるべきと考えています。そのため、お客様が理想の空間づくりをしたいと思ったときにそれを適切に支援することができる機能やサービスを、データ分析やAI技術を活用して実現していきたいと思っています。また、我々はサービスや機能の開発にあたり、お客様から提供頂いているデータを使用しますので、お客様にとって自分のデータを提供するだけの価値があると思ってもらえるような機能やサービスを提供していかなければならないと思っています。

どんなソフトウェア人材に、
パナソニックの空質空調事業をおすすめしたいですか?

まずは、「誰かに喜んでもらうことが好きな人」におすすめしたいですね。先ほども言ったように、エアコンはすでにインフラに近い存在になってきていますので、それだけ多くの人に仕事を通じて喜んでいただけるチャンスが多い。しかもそれを実感することができるというのは、やはりパナソニックで働く大きな魅力だと思います。また、「物事を深く考えることが好きな人」にも、ぜひおすすめしたいです。新たな機能やサービスの開発にあたっては、まず要素技術開発としてデータの分析や機械学習アルゴリズムの構築を行いますし、また世に出すための機能・サービス仕様の検討やシステム設計も行うので、頭をガッツリと使うのが好きな方であれば、きっと楽しみながら取り組んでいただけると思います。

最後に、今後挑戦していきたいことを教えてください。

お客様からお預かりしているデータを活用して、今後お客様が暮らしていく上で欠かせないと思ってもらえるような機能・サービスを実現していきたいと思っています。
イメージとしては、お客様が日常的につい開いてしまうスマートフォンアプリのような存在。そのレベルに達するまでには、まだまだ自分たちのサービスを磨き上げていかなければならないと考えています。例えば、データの活用により、お客様ごとの潜在的な困りごとを把握し、必要なときに必要なタイミングでサポートできるような機能を生み出すことができれば、お客様一人ひとりにとっての“パートナー”になれるはずです。

1日のスケジュール ~在宅ワークの日の場合~ ・8:00 - 個人で集中したい業務・9:00 - 打ち合わせ 午前中の早めの時間に打ち合わせをすることが多いです。・11:00 - 開発項目優先順位付け・12:00 - 昼食・昼会 (15分)・13:00 - テーマ検討・資料作成等・15:00 - チームメンバとの月一1on1 月に一度、チームのメンバーと個別に話をする時間を設けています。(基本的に在宅です。週に1回ぐらい西門真 or 草津に出社しています。曜日固定とかではなく、必要な用事があれば出社します。)・19:00 - 終業

PROFILE

ソリューション事業開発センター
シニアデータサイエンティスト

西川 敬之

2009年、パナソニックに新卒入社。R&D部門にてモバイル機器向けの先行技術開発を担当した後、アプライアンス社技術本部で生活家電向けのデータ分析・技術開発を担当。2021年より空質空調事業のソリューション事業開発センターに配属となり、家庭用エアコン向けのデータ活用・AI技術開発に従事。

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