2023年はパンデミック以降、皆様の生活や社会の姿が、新たな生活様式に移り変わりつつあることを感じる年となりました。空気質への関心が高まるとともに、地球温暖化や健康寿命の延伸といった社会課題も、より重要視されつつあります。パナソニック空質空調社は、これらの課題解決に貢献するべく、空質と空調の技術・サービスを融合させ新たなソリューションを創出するために、組織改編や成長に向けた投資を積極的に行ってまいりました。
これからも当社は「ウイルスなどが抑制された気持ちよく呼吸のできる暮らし」、「脱炭素社会」、「ストレスが軽減されたWell-Being」を実現することを社会的責務として掲げてまいります。さらに2023年度には、人と地球の健康寿命の延伸の実現を目指すという新たな中長期的なビジョンに向けた取り組みもスタートしました。
一方、空質空調社が設立された当初より、住宅からライトコマーシャル市場をターゲットとし、物販からソリューションビジネスへの転換を図ってまいりましたが、2023年はその活動をより加速させました。
住宅分野では日本国内において、ZEH住宅※の普及に対応し、空調・空気清浄などの機能を搭載した「全館空調熱交換気システム」の納入が伸びております。海外に目を向けると、特に中国における健康と養老のニーズに応え、空調と調湿、除菌・脱臭機能を備えた「創新システム」を拡大しています。ライトコマーシャル市場では、業務用空調のクラウド活用によりニーズが高まる省エネを実現。空質と空調の事業が一体となった成果が、ようやく花開きはじめています。
今後、より重要となっていく水事業については、新たに水ソリューションズビジネスユニットを発足しました。ヒートポンプ給湯機「エコキュート」は、現在は国内中心ですが、脱炭素の需要が高まっている海外でも展開してまいります。環境先進国である欧州においては、「Air to Water(ヒートポンプ式温水給湯暖房機)」を基軸に、業務用の水循環型空調事業買収など、さらなる事業拡大を図っています。さらにインドネシアにおいて井戸水を浄化するシステムの浸透を展開するなど、空気だけでなく水を活用したソリューションにも一層、注力してまいります。
そしてもっとも大切なことは、お客様のご要望に対して、IoTを組み合わせた最適なソリューションを提供することです。そのためにもこれまで以上に多くのお客様にお会いし、お声をお聞きすることで、商品・サービスを研ぎ澄ませてまいります。ぜひご期待ください。