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無線LANアクセスポイントの耐用年数は?寿命のサインや計上の仕方を解説

更新日:2023/08/29
無線LANアクセスポイントの耐用年数は?寿命のサインや計上の仕方を解説
無線LANアクセスポイントは、無線で構築されたローカルエリアネットワークの端末のことです。LAN設備を構成する要素でもあり、オフィスや病院、工場などでインターネットを利用する際に欠かせないものです。今回はLAN設備に関連した機器の耐用年数や計上の方法、無線LANアクセスポイントの寿命、長持ちさせるポイントなどを詳しく解説していきます。オフィスで無線LANを利用している企業は、ぜひ参考にしてください。
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LAN設備の計上の仕方

LAN設備を導入した場合、資産の一部として計上できます。
具体的に勘定科目のどの項目に計上できるのか、レンタルサーバなどの場合も含めてご紹介いたします。

LAN設備の基本の処理

LAN設備を導入した場合、勘定科目の「固定資産」に計上できます。
固定資産は有形無形を問わず、1年以上の利用を目的として購入した資産が対象です。
固定資産は長期間にわたって価値が高いものであり、購入した初年度に一括して計上してしまうと、収支のバランスが崩れます。
たとえば社用車やオフィスビルを購入した場合、一括で計上すると決算で赤字になると考えればイメージしやすいでしょう。
固定資産に該当するものは、経年劣化するものと定義されており、品目毎に「費用÷耐用年数」で計算して、毎年少しずつ計上できます。
この会計方法を減価償却と呼び、個人や企業の決算では非常に重要な項目になります。
LAN設備の場合、少々ややこしいですがLANケーブルやサーバ、端末、ルータなどに細かく耐用年数が設定されているため、LAN設備としてまとめて計上することができません。
自社のLAN設備を構成する要素について、ひとつひとつ費用を計算していく必要があります。
ただし、減価償却の対象となるのは「購入代金が10万円以上のもの」です。
10万円未満のものは、購入した年度の決算で一括処理もできます。

レンタルサーバやクラウドの場合

LAN設備は資産として計上しますが、レンタルサーバやクラウドは「経費」として計上できます。
レンタルサーバやクラウドの場合、所有者はサービス提供事業であって、使用している企業ではないからです。
そのため、減価償却は不要で、経費としてそのまま計上できる点がメリットです。

LAN設備の耐用年数・寿命

LAN設備の減価償却を行う場合には、構成要素の耐用年数を把握しておく必要があります。
それぞれの耐用年数や寿命についてご紹介します。

LANケーブルの耐用年数

LAN設備の構成要素のなかでも、LANケーブルは耐用年数が最も長い資産です。
国税庁ホームページによると、ツイストペアケーブルや同軸ケーブルは耐用年数が18年とされています。
LANケーブルは通信の安定性や速度に優れ、多くのオフィスで使用されているためです。
また、光ケーブルは耐用年数が10年となっており、同じケーブル類でも耐用年数が違う点に注意しましょう。

ルータや無線アクセスポイントのリプレイス推奨時期

ルータや無線アクセスポイントなどのリプレイス推奨時期は導入から4~6年となっています。
LANケーブルより年数が短い理由には、ある程度固定した形状を保ち、長持ちしやすいLANケーブルとは違い、常に通信で稼働している点があげられます。
企業によっては新しい通信規格の登場とともに、ルータや無線アクセスポイントを購入することもあるでしょう。
その場合は耐用年数の途中であっても、処分したものは減価償却できなくなる点に注意してください。

スイッチングハブなど機器の耐用年数

LAN設備の本体といえるスイッチングハブなどの機器は、メーカにもよりますが4~6年が目安とされています。
通信速度低下や不安定化が起こるのも4~6年とされており、耐用年数と寿命がほぼ一致する資産の1つです。
複数台で同時に接続するほど端末の負荷が大きくなるため、寿命も短くなります。
耐用年数だけでなく、リプレイスのタイミングも意識して新規購入を検討しましょう。

通信規格の耐用年数

通信規格には、本体寿命と規格寿命があります。
本体寿命は通信規格であるWi-Fiルータの耐久年数のことで、一般的な使用方法では4~5年程度とされています。
一方、規格寿命は通信規格の性能を基準にした寿命で、新しい通信規格が登場したら規格寿命を迎えるというものです。
新しい通信規格が登場するには、およそ5年前後必要とされているため、規格寿命も5年程度と考えてよいでしょう。

セキュリティ(暗号化方式)の寿命

外部からの不正アクセスなどを防止するセキュリティにも、暗号化方式の更新による寿命があります。
技術の進歩とともにサイバー攻撃の手段も多様化・巧妙化しており、既存の暗号化方式は2~5年で寿命を迎えるとされています。
企業の場合は機密情報や大量の個人情報を取り扱っているため、常に最新の暗号方式にしておかなければなりません。
暗号化方式が古い世代になったときは、早急に最新の暗号化方式に対応した無線LANを導入すべきです。

サーバの耐用年数

サーバは企業所有の物理サーバのみが対象ですが、耐用年数は6年程度です。
レンタルサーバやクラウドサーバの場合、経費として計上できるため、減価償却の手間を減らせます。
一般的にサーバの寿命は5年程度とされています。
またサーバは日々多くの通信を行っているため、定期的なリプレイスが必要です。
耐用年数の6年に合わせて、サーバリプレイスを行うケースも多いです。

無線LANアクセスポイントの寿命サイン・買い替えタイミング

無線LANアクセスポイントの寿命サイン・買い替えタイミング

無線LANアクセスポイントの寿命サインや買い替えタイミングとは、どのようなものかご紹介します。以下のようなサインを見つけたら、買い替えを検討しましょう。

電源を入れても作動しない

無線LANアクセスポイントのコンセントが刺さっているのに、電源を入れても作動しないときは買い替えのサインです。
まずは、電源ケーブルの損傷やコンセントの緩みを確認しましょう。
再びコンセントを抜き差ししても作動しない場合は、買い替えのタイミングです。
電源ランプが点滅していても通信できない場合は、取扱説明書を確認したうえで、メーカに故障の問い合わせを行ってください。

通信が不安定になる

パソコンやスマートフォンを操作していて、突然通信が途切れたり、通信状況が悪くなったりする場合は、無線LANアクセスポイントの寿命が近づいているサインです。
まず他の端末も同じ状況かどうかを確認し、1台だけではないことを確認しましょう。
次に無線LANアクセスポイントの周囲の環境をチェックし、遮蔽物などがないことも確認します。
周波数帯が複数あるタイプなら周波数帯の変更、本体の再起動も行ってください。
すべての手段を試しても通信が不安定なら、本体の寿命と判断できます。

通信速度が落ちる

Wi-Fiの通信速度が落ちている場合も、買い替えのタイミングです。
最近になって著しく通信速度が低下しているなら、無線LANアクセスポイントの寿命が近いサインです。
本体の再起動を行っても改善しないなら、買い替えを考えましょう。

LAN設備を長く使うためのポイント

LAN設備を長持ちさせ、寿命を最大限まで引き延ばすには、普段から気を付けるべきポイントがあります。

ポイント①熱と湿度への対策を行う

LAN設備は精密機器の集合体ですから、使用中は熱を発します。
精密機器である以上、熱くなると熱暴走を起こす危険があるため、直射日光の当たらない涼しい場所に設置すべきです。
また、設置する際は風通しの良い場所を選ぶことで、熱がこもることと湿度への対策にもなります。
どうしても熱と湿度の高い場所に設置する場合は、クーラーや冷却装置、サーキュレーターなども併用しましょう。

ポイント②使用しないときは電源を落とす

LAN設備は長く使用するほど劣化も進みますから、使用しないときは電源を落とすと寿命も長持ちします。
電源ボタンがある場合は電源を落としましょう。
電源ボタンがない場合はコンセントを抜くことで、待機中の負荷もなくなります。
また端末側でできる工夫としては、自動でWi-Fiに接続する機能をオフにすることも対策の1つです。
その都度アクセスする手間はかかりますが、LAN設備を長持ちさせたいときにはおすすめです。

ネットワーク構築のことならパナソニックEWネットワークス

ネットワーク構築を行うには、スイッチングハブやサーバ、ルータなどの専門知識が必要です。さらに企業でネットワーク構築を行う場合は、LAN設備の耐用年数や寿命まで考慮した環境を設定しなければなりません。
パナソニックEWネットワークスなら、環境調査からネットワーク設計、運用までをワンストップでお任せいただけます。
自社にネットワーク構築の知識やLAN設備の管理技術がなくても、セキュリティ対策から管理の一元化まで幅広く対応します。
高度なセキュリティ対策と快適な通信環境を両立するなら、パナソニックEWネットワークスまでご相談ください。

LAN設備は耐用年数と寿命を把握して効率的に運用しよう

LAN設備は導入した時点から、年々劣化が進むものです。
勘定科目においては、ほとんどが減価償却の対象となる資産になるため、耐用年数と寿命を意識して運用することが重要です。
通信技術は年々進化しており、最新の通信技術への切り替えも念頭に置きましょう。
企業にとって設備投資は大きな支出でもあるため、できる限り長持ちする使い方をしてください。
そして、設備の寿命が近いことを感じたら、早めに新しいLAN設備への切り替えを進めましょう。

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