くるまの保険のコラム
夏休みなど連続休暇がとれるときは、高速道路を利用して行楽地へドライブに出かける機会も増えるでしょう。そこで今回は、事故のない安全快適な行楽ドライブをするための留意点をまとめてみました。
高速道路での留意点
渋滞を予測した準備をする
行楽地へ向かう道路は混み合うものですが、特に高速道路では大渋滞に巻き込まれることがよくあります。ドライブの計画を立てるときは、渋滞予想などの道路情報を収集したうえで、サービスエリア等での十分な休憩も盛り込んだ余裕のある計画を立てましょう。
また、渋滞で長時間身動きがとれなくなってしまうことも想定しておく必要があります。飲料水などはサービスエリアやパーキングエリアで調達できるからと考えて、十分な用意をせずに出発すると、その途中で身動きがとれなくなり、最悪の場合、脱水症状を引き起こす危険性があります。出発時に、あらかじめ十分な飲料水や食料品、携帯トイレなどを用意しておきましょう。
なお、ガソリンスタンドが設置されているサービスエリアなどもありますが、営業を停止しているケースもみられますから、高速道路に入る前に燃料を満タンにしておきましょう。
みだりに追越しや進路変更をしない
追越しや進路変更は事故の要因となるだけでなく、あおり運転の誤解を招くおそれのある行為でもあります。高速道路は、追越しや車線変更をしなくても速く走れる道路ですから、不要不急の追越しや進路変更は控え、できるだけ加減速の少ない一定の速度で走行するよう心がけましょう。
高速道路では駐停車をしない
高速道路での駐停車は後続車に追突される恐れがあり非常に危険です。道路交通法でも故障等のやむを得ない場合以外は駐停車が禁止されていますから、カーナビを見るためや運転を交替するなどの理由で駐停車するのは絶対にやめましょう。
また、万一故障等でやむを得ず駐停車する場合は、車内に残っていたり、車道に出たりせず、必ずガードレールの外など安全な場所に避難して救援を待ちましょう。
行楽地での留意点
走行中にカーナビ等を注視しない
道に不案内な行楽地を走行するときはカーナビやスマートフォンの地図アプリに頼ることも多くなりますが、それらに注意を奪われると、周囲の状況に対する注意が欠けて、事故を起こす危険性が高まります。道路交通法においてもカーナビ等の画像表示装置の注視は禁止されています。カーナビ等を見るときは、安全な場所に駐停車してから行うようにしましょう。
行楽地では他車や行楽客の動きに注意する
行楽地には、道に不案内な車も多く走行しており、急な減速や停止、右左折などの思いがけない運転行動をとることがあります。周囲を走行する他車の動きによく目を配りましょう。
また、道路を歩行する行楽客は、風光明媚な光景や地元の料理店や土産物店などに関心が向き、車に対する注意が薄れている場合がありますから、行楽客が通行している道路ではスピードを落とすなどして慎重に走行しましょう。
長いカーブの下り坂は要注意
行楽地の中には坂道の多い場所も数多くありますが、特に注意したいのは長いカーブの下り坂です。フットブレーキを多用して速度をコントロールしようとすると、フェード現象(ブレーキパッドやディスクが過熱して摩擦力が低下し、ブレーキの効きが悪くなる現象)や、ベーパーロック現象(ブレーキパッドやディスクが過熱してブレーキ液内に気泡が生じ、ブレーキの効きが悪くなる現象)などを引き起こし危険な事態に陥りますから、エンジンブレーキを活用し、速度を落として走行しましょう。
また、夜間はカーブのきつさや坂の勾配が十分に把握できないため、判断を誤りやすくなります。夜間のカーブや坂道の走行はできるだけ控えましょう。
二日酔いに注意する
行楽地で宿泊し、翌日も運転する場合には、夕食時のお酒にも気を配る必要があります。行楽気分で気が緩み、ついつい飲み過ぎてしまうと翌日まで酒気が残ってしまい、その状態で車を運転すると「酒気帯び運転」となります。車を運転する人は夕食時のお酒はほどほどにしておきましょう。
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〔制作〕MS&ADインターリスク総研株式会社 リクマネジメント第二部 交通リスク第一グループ