二世帯住宅を建てる2つのメリットと高齢者に必要な設備とは?

「二世帯住宅」と聞くと、どんなイメージが思い浮かぶでしょうか?

二世帯住宅って便利? それとも不便? 親と一緒に暮らすのってどうなの?

などなど、人によって二世帯住宅の印象はさまざまだと思います。
一方で二世帯住宅については、まだまだ知られていないことが、たくさんあります。

そこで二世帯住宅を建てるメリット、建てる際にチェックしておきたいポイントをご紹介します。

二世帯住宅を建てる2つのメリットと高齢者に必要な設備とは?

二世帯住宅とは?

「二世帯住宅」とは、文字通り二つの世帯=“ふたつの家族”が一緒に住むための家のことを言います。

この「二世帯」とは、一般的に「親の世帯」と「子の世帯」のことを指します。
「親の世帯」は祖父母、「子の世帯」とは父母と子ども、といったように三世代が一緒に暮らすパターンが、二世帯住宅では多いようです。

また、二世帯住宅の間取りにも、さまざまなパターンがあります。
二世帯の生活空間が完全に分離されているタイプ、ある程度の生活スペースを共有しているタイプ、ほとんどのスペースを共有しているタイプ、そして完全に全ての生活空間を共にする同居タイプなど。

では、二世帯住宅にはどんなメリットがあるのでしょうか?

二世帯住宅を選ぶメリット

二世帯住宅を選ぶのは、主に子育て世代が新居を構える時ではないでしょうか?
そのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 親の面倒を見ることができる
  • 育児をサポートしてもらえる

親の面倒を見ることができる

“超高齢化社会”を迎えつつある日本。自分が子どもを持つ年齢ともなると、両親の老後も心配になりませんか?
特に親御さんと離れて暮らしている場合、仕事の都合もあって、なかなか実家に帰ることもできません。

親の面倒を見ることができる

そんな時、二世帯住宅で両親と一緒に暮らすと、親御さんの老後に対する不安は少し解消されるでしょう。
同じ家に住んでいるので、両親の変化にも日常的に気づくことができますし、何か起こればすぐに駆けつけることが可能です。

育児をサポートしてもらえる

「待機児童」という言葉が、ニュースからよく聞かれる現代。
両親がともに働きたい家庭であっても、子どもを保育園・保育所に入所させることができない。
小学生になっても低学年のうちは、一人でいさせるのも心配ですが、一方で学童保育も定員オーバー。
たとえ保育園や学童保育に入ることができても、仕事のためになかなか子どもの世話をするのは難しい……。

育児をサポートしてもらえる

そんな場合、比較的時間にゆとりのある祖父母と一緒に暮らすことは、育児・家事を両親にサポートしてもらえるという面で、二世帯住宅を選ぶ大きなメリットでしょう。

つまり、二世帯住宅の最大のメリットとは、一緒に住む家族同士で、お互いをサポートし合えるという点です。

二世帯住宅を建てるための3つのポイント

二世帯住宅を建てるうえで重要なのは、高齢者となった両親が老後の生活を送るための設計となっているかどうか、ではないでしょうか。

また、大人数での生活となるため、二世帯住宅を建てる場合には設計にも工夫が必要です。

そこで二世帯住宅を建てる際に、高齢者にもやさしく、大人数の家族でも快適に暮らせる設計のポイントをご紹介します。

  • 3階建て
  • エレベーターの設置
  • 広い移動スペース

3階建て

二世帯住宅は、その家に暮らす人が多くなります。
都市部に新居を建てるとなれば、土地面積が狭くなってしまうこともあるでしょう。
そこで二世帯住宅には、スペースを最大限に利用できる3階建てという選択肢もあります。

3階建て

まず3階建ての二世帯住宅だと、各階に三世代それぞれの部屋をつくることも可能です。
1階に祖父母、2階は夫婦、そして3階は子ども部屋。その反対のパターンもあります。

居住スペースを確保しつつ、生活ゾーンを分けることでお互い快適に過ごせるというメリットがあります。

エレベーターの設置

高齢者の生活で、最も心配なのは足もと。足腰が弱くなる高齢者にとって、階段の上り下りなどは一苦労です。
3階建ての二世帯住宅で、3階に祖父母の住居スペースを設けた場合、その心配はさらに膨らみます。
車いすを使う生活であれば、なおさらのこと。

エレベーターの設置

そこで、エレベーターの設置を検討するのも一案です。最近ではリフォームでエレベーターの設置を検討する人も増えてきています。
車いすも入れる大きさのエレベーターであれば、老後の心配も軽減され、それぞれの世帯の居住空間の検討が、より柔軟に行えるようになるでしょう。

広い移動スペース

広い移動スペース

高齢者にとっては、家の中の段差だけでなく、フラットな場所でも配慮が必要です。
たとえば小さなお孫さんと共有するリビング、あるいは親世帯だけで暮らすスペースも、将来的に車いすで移動したり、手すりを設置する可能性を考慮して、通路を広めにしておきたいですね。

二世帯住宅にも必要なのは「耐震構造」

ここまで二世帯住宅のメリットや、二世帯住宅を建てるためのポイントをご紹介してきました。
親も子も孫も、同じ場所に住む。家族がみんな近くにいて、安心を感じられることは、二世帯住宅を建てる大きなメリットでしょう。

二世帯住宅として3階建てを選んでも、エレベーターの設置や広い移動スペースなど、ポイントを押さえておくと、より快適な生活を送ることができるはずです。

ただ、二世帯住宅を建てるうえでも、「耐震構造」はしっかり考えておかなければいけません。
親、子、孫・・・家族全員が安全に、安心して暮らせる家を建てるためには「耐震構造」が欠かせないのです。

二世帯住宅にも必要なのは「耐震構造」

3世代が集まって暮らす・・・それは、その家が家族全員の暮らしを預かっているということ。
小さい子ども、高齢者、みんなが一緒に暮らしている家だからこそ、安心して暮らせる家にしたいですよね。
いざという時に被害を最小限に抑えられるような耐震構造が、二世帯住宅にも求められます。

二世帯住宅を検討されている方は、ぜひ住まいの耐震性にも注目してみてください。