子育てに強い・家族が暮らしやすい住宅デザイン 3つのポイント

結婚してお子さんが生まれ、お子さんが大きくなってきたので、
「もっと広い家に引っ越したい」
と新築住宅を考える方は多いと思います。

では、子どもや家族が暮らしやすい家とは、どんな住まいなのでしょうか?
子どもが健やかに育つ、家族が幸せに暮らすための家を建てるには、いくつかのチェックポイントがあります。
そこで「子育てに強い、家族が幸せに暮らせる家」に必要な3つのポイントをご紹介します。

子育てに強い・家族が暮らしやすい住宅デザイン 3つのポイント

家づくりにとっての「デザイン」とは?

家づくり、住宅建築において「デザイン」と聞くと、家の外観・内観を問わず「見た目」に関することを思い浮かべる人が多いかもしれません。

しかし「デザイン」(design)の本来の意味は、「設計」あるいは「機能や実用面を考慮して造形作品を意匠すること」を指します。
「意匠」とは、造形作品の形・色・模様・配置などに関する装飾上の工夫です。

住宅デザインにおいても重要なのは、単なる見た目だけではなく、機能や実用面がしっかり考えられた設計を行うこと。
どれだけ美しく、かっこいい家でも、家族にとって使いにくい・暮らしにくい家であったら嫌ですよね?

家の設計は、まず家族が使いやすく、暮らしやすい設計が大切です。
ではその家族が暮らしやすい家とは、どんな設計=デザインの住まいなのでしょうか?

子ども・家族が暮らしやすい家を選ぶ3つのポイント

  • 家事動線
  • 収納
  • 子ども・家族とのつながりを感じる空間

家事動線

奥様、ママにとって使いやすい間取りは、暮らしやすい家づくりのポイントの一つ。

料理・洗濯・掃除など、家事の多くをママが担いますが、毎日のことなので本当に大変です。
そこで、少しでも家事をしやすい住まいを選びたいものですよね。

そんな毎日の家事をする上でとても大切なのが、「家事動線」です。

家事動線

家事動線とは、家事をする時に人が移動する経路のこと。
この家事動線が非効率な設計になっていると、移動するだけでママは疲れてしまい、家事が余計に大変になってしまいます。

キッチンから、家族みんなが集まるリビング、洗濯場・洗面室、パパや子どもたちの部屋、階段など、ママが移動しやすい・効率的な家事動線がデザインされていますか?

新しく家を建てる場合は、この家事動線についてママの希望をしっかり聞いておいたり、住宅会社に伝えておくことが必要です。

収納

住まいを選ぶ際のポイントとして、多くの人が挙げるのが「収納」です。

しかし、単に収納が多いだけが「暮らしやすい家」ではありません。
ライフスタイルに合わせて、使いやすい場所に収納が設置されているデザインこそ、「暮らしやすい家」の条件とも言えます。

どんなところに収納があると便利なのでしょうか? その例をご紹介しましょう。

玄関・土間収納

子育て世代にとって、意外と重要なのが玄関の収納・土間収納です。

玄関の収納といえば、真っ先に下駄箱・シューズボックスが思い浮かぶでしょう。
もちろん家族が増えると、それだけ靴も増えるでしょうから、下駄箱・シューズボックスも大きいと助かりますよね。

玄関・土間収納

一方で、子どもが小さいうちは、いろいろと玄関に置くものが多いはず。
ベビーカー、三輪車、キャリーバッグ、サッカーボールなど子どもが外で遊ぶための道具・・・さらにパパのゴルフバッグなども置けると便利です。

こうした子どもやパパが外で使うものの多くは、サイズが大きく、使うたびに家の中から運びだそうとすると不便です。
また、外で使ったものを、そのまま室内に持ち入ると、家の中に土が落ちて汚れてしまいます。

玄関・土間収納が広く、赤ちゃんを抱っこしたままでも必要なものを取り出しやすい設計になっていると便利で、しかも家の中をきれいに保つことができて、とても快適です。

キッチン・水廻りの収納

日々の暮らしのなかで、どうしても散らかりやすいのがキッチンや洗面所・トイレなどの水廻り。

キッチンは食品、調味料、食器など置くものがたくさんあります。
それを整理しようと思っても、ただ収納に入れているだけでは、いざという時どこに何があるか分かりづらく不便でしょう。

そこで、キッチンの収納は、どこに何があるか一目で分かることが重要なポイント。
たとえばキッチンの横に「パントリー」(食器や食品を置いておくための小部屋)があると、とても便利です。

キッチン・水廻りの収納

また、洗面所やトイレなども収納棚をいくつも置いていると、スペースがとても狭く感じられませんか?
限られた空間を効率的に使うためには、たとえば「ニッチ」(壁に埋め込まれた棚)で収納を確保しておくと、見た目にもスッキリ整理整頓されているように感じます。
何がどこにあるか一目で分かり、必要なものを必要な時に取り出しやすいでしょう。

リビング・子ども部屋の収納

家族が長時間くつろぐリビングや、子どもたちが過ごす子ども部屋の収納もチェックしておきたいですね。

特に小さい子どもがおもちゃを散らかしたままにしていたり、学校から帰ってきたばかりの子どもがランドセルを置きっ放しにしたり・・・といったことは日常茶飯事。
そこで、リビングや子ども部屋の収納スペースを確保しておくと、子どもたちにお片づけの習慣も身につくでしょう。

リビング・子ども部屋の収納

最も長く過ごす場所がすっきり整理されているからこそ、快適な暮らしを送ることができます。

子ども・家族とのつながりを感じる空間

家事をこなしている間も、子どもが視界に入っていること。それがママにとっての安心を生みます。
子どもたちにとっても、ママがどこにいるかすぐに分かることで、安心して家の中での生活を楽しむことができるでしょう。

家事動線にもつながりますが、対面型キッチンにすると、ママは料理をつくりながらリビングにいる子どもたちの様子を見ることができて便利です。
玄関から上階までの吹抜をつくると、家族の動きが分かりやすくなります。

さらに、住宅デザインのなかに「スキップフロア」を取り入れると、家族のつながりを感じやすくなるでしょう。

子ども・家族とのつながりを感じる空間

「スキップフロア」とは、家の中に中二階や中三階を設けるなど、少しずつ段差をつける構造のこと。
このスキップフロアによって、家の中全体の見通しが良くなりますし、また狭小住宅でも有効にスペースを利用できるようになります。
中二階や中三階の下に収納スペースをつくることも可能です。

子どもたちや家族にとって暮らしやすい家を建てるには、それぞれのライフスタイルに合った家づくりが必要です。
新居を建てる・購入する場合には、ぜひこれらのポイントに注目してみてください。