すまいの保険のコラム
目次
災害発生時、家族みんなが一緒にいるとは限りません。安否確認の方法や、避難場所・ハザードマップの確認、備蓄品や非常用持ち出し袋の用意など、もしもの場合の行動について日頃から家族で話し合い、いざというときに備えておきましょう。今回は、家庭での災害への備えについてご紹介します。
安否確認の方法は複数用意し、共有しておこう
どんな手段であっても「思い通り使えなくなる可能性」はある
もしものときにもスマートフォンがあれば安否確認は問題ないと考える方もいるかもしれません。確かに、スマートフォンは電話、Eメール、SNSなどさまざまな通信手段を兼ねる端末です。しかし「電話がつながらない上にインターネットも使えない」といった状況は災害時であれば十分に考えられます。そもそもスマートフォンが手元にあり、バッテリーの充電が残っているとも限らないのです。
デジタルツール、アナログな手段、知人・親戚に中継を頼む……など複数の方法を
災害時の主な安否確認方法は、次の3つに大別されます。
・電話、Eメール、SNSなどの「デジタルツールを活かす」手段
・家のドアに張り紙をするなどの「アナログな方法で知らせる」手段
・直接連絡が取れない場合、それぞれ連絡が取れる知人・親戚に無事を知らせ「連絡の中継を頼む」手段
どれか1つではなく、あらかじめ複数の手段を想定し家族で共有しておきましょう。デジタルだけ、アナログだけでなく、両方の手段を用意しておくのがポイントです。
SNSなどは「普段から使って慣れておく」のがおすすめ
人によってはSNSのアカウントを作ってみたものの、閲覧専用となっていることもあるかもしれません。もちろん閲覧するだけでも片方向へ情報は伝わりますし、SNSによっては未読・既読を表示する機能がありますから、役に立たないわけではありません。ただ、日常的な連絡や状況報告などで自ら発信する機会を持ち、発信することに慣れておくと、いざというときの情報伝達により一層役立ちます。
備蓄品についても家族みんなでチェック!
「自宅から避難」だけでなく「在宅避難」も想定して備えたい
「災害への備え」というと、避難所へ持参する「非常用持ち出し袋」を用意すれば……などと考えるかもしれません。しかし、避難所に人が集中した場合や、自宅の被害が比較的軽い場合などは、自宅にとどまりながら復旧を待つ「在宅避難」になる可能性も十分あります。自宅で、電気や水などが止まった状態で生活するための備えも併せて考えたいところです。
水や食品の備蓄は「1週間分」を目安に
食品や日用品は、日常的に使うものと備蓄用をなんとなく分けてしまいがち。「備蓄用だけで1週間分」といわれると、収納場所などを心配して「多いのでは?」と考えてしまいそうですが、「日常的に使う分も合わせて1週間分」となれば、それほど負担も感じられないのではないでしょうか。まずは、自宅にいつも何日分程度の水や食品があるか確認するところから始めてみましょう。
日頃から食品や日用品をローリングストックしておけると安心
普段の食事に利用する缶詰やレトルト食品、日用品なども備蓄品の一部と見なし、製造日の古いものから使い、使った分は新しく買い足して、常に一定量の備えがある状態にしておく方法を「ローリングストック」といいます。この方法を習慣にすると、「備蓄した食品が消費期限を越えていた」、「備蓄品を収納の奥深くにしまい込んでいて、すぐに取り出せない」といったことも防げておすすめです。
非常用持ち出し袋の中身は春と秋に見直すと便利
衣替えのように「春夏の備え」と「秋冬の備え」を入れ替えて
自宅から避難する際に持ち出す「非常用持ち出し袋」も、一度用意してそのまましまい込むのではなく、定期的に中身を確認したいところです。例えば年に2回、春と秋に見直しの機会を設けておくと、暑さ対策を重視したい「春夏の備え」と、寒さ対策を重視したい「秋冬の備え」を入れ替えるきっかけになっておすすめです。
市販のセットや品目リストに頼り過ぎず、独自に必要なものも家族で話し合って
市販の非常用持ち出し袋は中身もセットになっているものが多く、手軽に必要なものを揃えられます。また、「首相官邸│災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~」で公開されている「災害の「備え」チェックリスト」のように、おすすめの持ち出し品リストなども各メディアなどで多く公開されていますので、参考にするとよいでしょう。一方、こうしたセットやリストだけでは、家族ごとの独自のニーズまではカバーしきれないこともあります。自分には、そして家族にはいざというときどんなものが必要なのか……1人で考えるだけでなく、できれば家族で話し合って洗い出し、準備しておけると安心です。
非常食はアウトドアなどの機会に「食べてみる」のもおすすめ
ローリングストックを実践していれば、在宅避難用の備蓄品は日常的に使うものが中心になる一方、持ち出し用の非常食などは、保存期間や食べ方などの制約から、長期保存用の缶詰といった「普段食べない」品も多くなりがちです。避難中の食事とはいえ、できることならおいしく食べられる品にしておきたいもの。例えばアウトドアレジャーなどの際に非常食を食べ比べてみて、楽しみながら「家族に合う非常食」を見つけてみてはいかがでしょうか。
確認の際は「避難の妨げにならないか」もチェックを
非常用持ち出し袋は「何を入れるか」に気を取られてしまい、「いざというとき持ち運ばなければならない」ことをつい忘れがちです。確認の際、特に中身を大きく入れ替えたり増やしたりしたときは、実際に非常用持ち出し袋を手に持ち、できれば近隣を少し歩いてみるなどして「中身が多過ぎて歩くときの邪魔にならないか」や、「重過ぎて移動の負担にならないか」などもチェックしましょう。
避難場所やルートは地図で確認・共有しておこう
ハザードマップなども活用して、家族みんなが安全に移動できるルートを確認
自宅や避難場所は問題なくても、避難場所までの道のりがすべて安全とは限りません。また、避難する場所だけでなく移動ルートもわかっていないと、いざというときに家族同士で行き違ってしまう可能性もあります。あらかじめ家族でハザードマップを確認して、いざというときでもみんなが安全に移動できるルートを共有しておきましょう。
移動ルートや避難場所は複数用意し、優先順位も家族で共有して
冒頭で紹介した安否確認の手段と同じように、避難場所や移動ルートはいつ、どんな災害でも安全とは限りません。主な避難場所への移動ルートを複数想定したり、避難場所自体も複数確認したりしておき、いざというときの優先順位も家族で共有しておけると安心です。また、勤務先や学校など、頻繁に出向く場所からの避難ルート・避難場所も共有しておけるとなおよいでしょう。
家庭での防災対策は「大事なのはわかっているけれど、すぐには必要ないだろう」と先送りにされたり、逆に真剣になり過ぎるあまり日常生活と切り離され、現実的でないものになったりしがちです。いつもの暮らしの中で無理なく取り組める対策を少しずつ進めておけば、いざというときでも心の余裕が生まれます。家族とも一緒に、できることからぜひ始めてみてください。
参考文献
当社の福祉制度や各種サービスをご紹介するものですが、
今回の内容は、普段の生活でのお気づきや、お役に立ちましたか?
- このホームページは、概要を掲載したものです。詳細は、商品パンフレット等をご覧ください。なお、ご契約等の際には、パンフレット・重要事項のご説明・ご契約のしおり等にて必ず内容をご確認ください。また、ご不明な点は、パナソニック保険サービスまたは引受保険会社にお問い合わせください。
- パナソニック保険サービスは、複数保険会社の商品を取扱う保険会社の募集代理店です。保険商品のご案内に際し、当社の比較説明・推奨販売方針「保険商品のご案内について」に基づき適正に保険募集を行います。
※本コラムは三井住友海上火災保険株式会社の「ソナエルラボ(https://www.ms-ins.com/labo/)」より引用しております。