ペットの保険のコラム
膝蓋骨脱臼ってなに?
目次
どんな病気?
ひざのお皿(膝蓋骨)が正常な位置から内側や外側にはずれる病気。
遺伝や先天的な原因によるもので、1才以下の小型犬に多く見られます。犬では膝蓋骨が内側にはずれる膝蓋骨内方脱臼が多いです。
おもな症状
おもな症状は歩き方の異変。症状は出たり出なかったり...
●スキップする
● 片足を上げる(けんけんして歩く)
● 〇脚に見える
● 足を後ろへ伸ばすなど など
膝蓋骨がはずれると、歩き方に異変が見られることが多いです。鳴いて痛みを訴える犬もいますが、鳴かなくても、足を上げる、スキップするなどは「痛みのサイン」ととらえて。膝蓋骨が内側にはずれると、後ろ足が • 脚に見えることもあります。症状は1日1回だったり、年に数回だったりと頻度もさまざまです。また、足を後ろへぐーっと伸ばす行動は膝蓋骨を自分で戻しています。
なりやすい犬種
小型犬に多く見られ、子犬期のワクチン接種の際に病気が発覚することも多いようですが、柴やレトリーバー系の犬種など中・大型犬にも見られます。膝蓋骨脱臼がわかったら、成長期の間は1〜2カ月ごとに重症度が上がっていないかをチェックし、成長期が終わっても半年〜1年に1回は状態を確認しましょう。
ヨークシャー・テリア、ポメラニアン、マルチーズ、チワワ、トイ・プードル、パピヨン など
おもな治療
犬の生活の質が落ちていないか、骨の変形があるかが治療選択の目安
膝蓋骨のゆるみを評価するグレードがありますが(図1)、同じグレードでも明らかな症状を見せる犬がいる一方で無症状の犬がいるなど症状の程度が一致しないことも。そのため、治療法は症状の重症度の分類(図2)を目安にします。症状が中程度以上は、犬のQOL(生活の質)の低下、骨の変形による将来のQOLの低下を考慮して外科手術の対象に。軽度なら、以下の生活習慣の見直しポイントを参考に発症予防を心がけ、ひざに負担をかけずに過ごさせるのが重要です。
\同グレードでも症状に違いが/触診によるグレード分類
(図1) グレード |
状態 |
|---|---|
| 1 | 触診時に脱臼する程度 |
| 2 | 屈伸時に脱臼し自然に整復できる |
| 3 | 常に脱臼しているが整復可能 |
| 4 | 常に脱臼し整復不可 |
\同グレードでも症状に違いが/症状による分類(除室•脱日の旅着分類)
(図2) 分類 |
症状 |
|---|---|
| 軽度 | まれに脱臼するがただちに整復される。 それ以外は正常歩行 |
| 中度 | 後ろ足の変形が認められる。跛行する・脱臼した足を上げることは少ない |
| 重度 | 後ろ足の変形が重度。脱臼した足を上げることが多くなる |
生活習慣の見直しポイント
●滑らせない
●太らせない
●体の向きを急に変える動きをさせない
●段差の上り下りをさせない
●後ろの2本足で立つ姿勢にさせない など
注:この記事は、アニコム損害保険株式会社が提供する「アニコムどうぶつNEWS_2025年9月号」の内容です。
取扱代理店:パナソニック保険サービス株式会社
引受保険会社:アニコム損害保険株式会社






