お役立ちコラム
寒さの厳しい冬はパワフルなガスファンヒーターや、鍋料理を温めるカセットこんろを使用することも多いもの。しかし、こうしたガス器具は正しく使わないと命に関わる事故を起こす可能性もあります。今回は、ガス器具で起きている事故例や、ガス漏れ、一酸化炭素中毒を防ぐための使い方などをご紹介します。
ガス器具ではどんな事故が起きている?
家庭の事故は「こんろ周辺のガス漏れによる爆発・火災」が目立つ
「経済産業省│ガス事故の発生状況」によると、家庭でのガス事故はこんろや周辺でのガス漏れによる爆発・火災が多くなっています。ガス漏れに気づかずに点火操作を行い、引火してしまったケースや、使用中に何らかの原因でガスが漏れて火が周囲に延焼したというケースが目立ちます。
鍋料理などで登場機会が増える「カセットボンベ」にも要注意!
「政府広報オンライン│あなたは大丈夫?」では、鍋料理でよく使用されるカセットこんろなどで活躍する機会が多い「カセットボンベ」の事故例が複数挙げられています。器具にカセットボンベが正しく装着できていなかった、カセットこんろの五徳が正しくセットされていなかった、カセットボンベを加熱する場所に置いてしまったなど、ちょっとしたミスが事故につながっています。
小型湯沸かし器や暖房器具など「不完全燃焼による一酸化炭素中毒」も危険
ここまでは爆発・火災につながる事故の例を見てきましたが、ガス器具には一酸化炭素中毒(CO中毒)のおそれもあります。換気が不十分な状態でガスを燃焼させることにより不完全燃焼の状態になり、一酸化炭素中毒を起こしてしまうのです。ガスこんろだけでなく、小型湯沸かし器やガスファンヒーターなどの器具でも起こりやすい事故です。
ガス器具を安全に使うために
日ごろから元栓・ゴムホース・警報器などをチェック!
- ・使っていないガスの元栓がきちんと閉まっているか(つまみが「閉」になっているか)
- ・ゴムホースは元栓の所定位置まで差し込まれ留められているか、焦げやひび割れはないか
- ・ガス警報器は交換期間(目安は5年)を過ぎていないか
こうした点検を日ごろから行うように心がけ、特にガスを使用する前に確認する習慣をつけておくと安心です。また、屋内に排気筒のあるガス風呂がまや、屋外から給排気する暖房器具などは、筒や管が外れたりしていないか、排気が妨げられたりしていないかも定期的に確認しておきましょう。
使用開始時はガス警報器の状態・器具の点火状態をチェック!
- ・ガス警報器の電源は抜かれたままになっていないか
- ・点火操作をした後、実際に火がしっかり点いているか
- ・器具の電池類などは切れていないか
コンセントの差し込み口が足りないなどで一時的に抜いたガス警報器の電源を戻し忘れ、抜かれたままになっているといった状態も起こりがちです。また、点火操作をしただけで「火が点いた」と思い込んで目視確認しなかったために、実際には火が点いていないのを見逃してガス漏れにつながるといった事故も実際に起きています。こうした際に火が点かない原因のひとつには、器具の電池切れなども挙げられます。
室内でのガス器具使用中はしっかりと換気を
一酸化炭素中毒を起こさないようにするには、ガス器具周辺の換気が肝心です。ガスこんろや小型湯沸かし器の使用中は、必ず窓を開けるか換気扇を回して換気を行いましょう。ガスファンヒーターなど暖房器具の使用中も、30分に一度を目安に部屋の換気をするようにしましょう。
カセットボンベやカセットこんろを正しく使う
- ・カセットこんろにカセットボンベが正しくセットされているか確認する
- ・五徳などが正しく装着できているか点火前に確認し、五徳を外したまま使ったりしない
- ・カセットボンベを火のそばや温度が高くなる場所に置かない
取扱説明書やパッケージ・本体の注意書きなどをあらためてチェックし、正しく安全な状態で使うことを心がけましょう。
こんろに火を点けている間はその場から離れない
ガス事故だけに限らず、天ぷら油の発火による火災などを防ぐ意味でも、ガスこんろやカセットこんろに火を点けている間はその場から離れず、こんろの様子がすぐわかるようにしておきましょう。やむを得ず離れる場合は、必ずこんろの火を消してから移動しましょう。
器具の使い方や組み合わせも意識して
小型湯沸かし器の長時間利用は不完全燃焼のもと
台所などに設置する小型湯沸かし器は、食器洗いなど比較的短時間の利用を目的とした器具です。この小型湯沸かし器を、例えば風呂の湯はりやシャワー入浴、洗濯機への給湯などで長時間にわたって使用すると、不完全燃焼が起こりやすくなり、一酸化炭素中毒のリスクが高まります。
換気扇とガス風呂がまの同時使用が危険になるケースもある
「ガスこんろや小型湯沸かし器の使用中は、必ず窓を開けるか換気扇を回す」とお伝えしましたが、実は台所や脱衣場の換気扇とガス風呂がまを一緒に使うと危険なケースがあります。屋内に排気筒があるタイプのガス風呂がまは、換気扇を同時に使用すると排気管から排ガスが室内に入り、一酸化炭素中毒を起こすことがあるのです。あらかじめ自宅のガス風呂がまのタイプを確認しておき、屋内に排気筒がある場合は家族などにも同時に使わないよう注意を促しておきましょう。
手軽さもあって、つい日ごろの点検や使い方などがおろそかになりがちなガス器具。しかし、ひとたび使い方を誤ると命に関わる事故も起こりかねない器具なのです。使用機会が増える冬シーズンは特に、家族みんなであらためてガス器具の使い方を確認し、備えておきましょう。
参考
当社の福祉制度や各種サービスをご紹介するものですが、
今回の内容は、普段の生活でのお気づきや、お役に立ちましたか?
- このホームページは、概要を掲載したものです。詳細は、商品パンフレット等をご覧ください。なお、ご契約等の際には、パンフレット・重要事項のご説明・ご契約のしおり等にて必ず内容をご確認ください。また、ご不明な点は、パナソニック保険サービスまたは引受保険会社にお問い合わせください。
- パナソニック保険サービスは、複数保険会社の商品を取扱う保険会社の募集代理店です。保険商品のご案内に際し、当社の比較説明・推奨販売方針「保険商品のご案内について」に基づき適正に保険募集を行います。
※本コラムは三井住友海上火災保険株式会社の「ソナエルラボ(https://www.ms-ins.com/labo/)」より引用しております。