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ホテル向きのスマートロックの機能や選び方とは?導入するメリットとデメリットを徹底解説

更新日:2024/11/25
ホテル向きのスマートロックの機能や選び方とは?導入するメリットとデメリットを徹底解説
近年のITシステムの中で、ホテルなどにも導入されているのがスマートロックです。この記事ではスマートロックの特徴、ホテルがスマートロックを導入する理由、メリットや注意点などについて詳しく解説します。
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ホテルには必須?スマートロックとは

近年IT技術の進歩によって、スマートロックを設置している建物が多くなっています。
スマートロックとは、スマートフォンなどのデバイスで操作できるドアの開閉システムです。
スマートフォンだけではなく、ICカードで開閉できるタイプや暗証番号入力タイプなど、スマートロックにはいくつかの種類があります。
物理的な鍵の受け渡しが不要で、便利さとセキュリティを兼ね備えた新たな鍵の形といえます。
また一般的な戸建てやマンションなどだけではなく、宿泊施設などにスマートロックを導入しているケースが多く見られます。とくにホテルにおけるスマートロックは、導入によりさまざまなメリットが享受できる設備といえるでしょう。

ホテルにおけるスマートロックの役割

スマートロックは、ホテルや民泊などで鍵管理の効率化に大きな成果を上げることができる設備です。
物理的な鍵の場合、チェックイン・アウトの場合は、鍵の引き渡しが必要になります。
また、外出するときもフロントに鍵を預け、戻ってきたら鍵をフロントに取りにいかなければなりません。
スマートロックは自分のスマートフォンなどで部屋の開閉が可能ですから、フロントに立ち寄る必要がなく、宿泊客の手間が大幅に省かれます。
また、宿泊客が外出時に鍵を持ちだした場合の紛失や、鍵交換といったトラブルも大幅に削減されるでしょう。
多くの業種で人手不足が課題となっており、ホテル業界も例外ではありません。
スマートロックの導入により夜間の人員配置を最小化できるため、ホテル側にとっても効率化とコスト削減に役立つ設備といえるでしょう。

スマートロックのタイプと解除方法

ひとことでスマートロックといっても、いくつかのタイプがあり、それぞれ特徴や開錠方法は異なります。
ここでは3つのタイプにおける特徴や開錠方法を紹介しましょう。

アプリケーション

最初に挙げられるのは、スマートフォンを利用してアプリなどから開錠するスマートロックです。
スマートフォンに専用アプリをダウンロードし、BluetoothやWi-Fiを経由して開錠を指示できます。
スマートフォンなどITデバイスを所有していることが前提です。
ITデバイスを持っていない人は、ホテル側からの貸し出しなどにより利用できます。

ICカード

次にICカードによるスマートロックが挙げられます。
宿泊客が所有しているICカードに、スマートロックの利用に必要な情報を登録すればカードキー代わりとして利用が可能です。
スマートフォンを利用したスマートロックの場合、宿泊客が上手く操作できないといった可能性が考えられます。
ICカード型は玄関にかざすだけで開錠が可能ですから、誰もが便利に使用しやすいでしょう。

暗証番号

最後に紹介するのが、暗証番号により開錠するタイプのスマートロックです。
チェックイン時に暗証番号を登録すれば、宿泊客の利用期間中、登録した暗証番号での開錠が可能です。
暗証番号タイプだと、スマートフォンタイプやICタイプと違い紛失のリスクがありません。
万が一暗証番号を忘れてしまった場合も、フロントで登録した暗証番号が共有されているため安心です。

その他

近年では顔認証タイプなども取り入れられており、今後もさまざまなタイプに進化することが想定されます。

ホテルにスマートロックを導入するメリット

セキュリティの向上

ホテルにスマートロックを導入するメリットとして、セキュリティの向上が挙げられます。
通常の鍵やカードキーによるロックが一般的ですが、鍵やカードキーは紛失の恐れがある点に加えて、紛失した際に第三者が部屋へ侵入できてしまうリスクがあります。
スマートロックを導入すれば、鍵やカードキーを持ち運ぶ必要がないため、紛失のリスクが大幅に低減します。
鍵・カードキーを紛失しなければ、第三者がそれらを手にすることもないため、部屋への侵入も防げます。
また、スマートロックにはオートロック機能が搭載されています。万が一ロックをかけ忘れたとしても、オートロック機能が作動して自動で施錠してくれます。
ホテルのセキュリティを高める上で、スマートロックは非常に有用といえるでしょう。

ホテル側のコスト削減とフロント業務が省略化できる

ホテルがスマートロックを導入するメリットは多岐にわたります。
その中でも最も顕著なのは、前述したようにコスト削減とフロント業務の省略化です。
スマートロックの導入により、フロント業務では当たり前となっている鍵の受け渡しやチェックイン業務が少人数でできるようになります。
フロントデスクの人員削減のほか、特に夜間のコストを大幅に削減できるでしょう。

鍵に関するオペレーションも大きく軽減されます。
人手不足の中、スマートロックを導入することで効率的なホテル運営が実現します。
さらに、スマートロックを自動化されたチェックインシステムと連動させることで、フロントの完全無人化も実現可能です。
これにより、ホテル側は人件費や運営コストを大幅に削減できるだけでなく、顧客の利便性も向上させることができます。
このように、スマートロックの導入はホテル業界において革新的な変化をもたらすことが期待される設備になるでしょう。

鍵の紛失といったトラブルが大幅に低減できる

スマートロックにより、鍵の紛失や関連するトラブルが大幅に削減されます。
従来の物理的な鍵に比べて、スマートロックは宿泊客が部屋から出る際に鍵を持ち歩く必要がありません。
そのため、鍵を紛失する可能性や誤って持ち帰るリスクが著しく低減します。
鍵を紛失した場合の捜索や交換といった手間も省けるため、ホテル側の管理もスムーズになるでしょう。
また暗証番号タイプのスマートロックでは、万が一ゲストが暗証番号を忘れた場合でも、本人確認の上、電話やメールで再設定することが可能です。
スマートロックの導入はホテルにとって鍵の紛失や関連トラブルを大幅に削減し、ゲストの利便性と安全性を高めることができる大きなメリットといえるでしょう。

宿泊客の安心感が高まる

最後のメリットとして挙げられるのが、宿泊客の安心感が高まる点です。
スマートロックにはオートロック機能が備わっており、扉が閉まると自動的にロックがかかります。
宿泊客は施錠を忘れる心配がなくなり、盗難防止や宿泊客の安心感の向上につながります。
また、スマートロックは客室とエントランスの解錠権限を連動させることが可能です。
宿泊客は自分の暗証番号でエントランスや共用口を解錠し、鍵を持ち歩く必要がなくなります。
宿泊客のストレスが、大幅に軽減できるでしょう。

最後に、スマートロックには入室履歴取得の機能があり、施設管理者はリアルタイムで部屋へのアクセスを確認できます。
これにより万一のトラブルにも迅速に対応でき、宿泊客の安全と安心を確保します。
物理的な鍵よりも宿泊客の安心感が大幅に高まる点が、最後に挙げるメリットです。

スマートロックを導入した際のよくあるトラブル

宿泊客が使用方法をわからない可能性がある

宿泊客の中には、スマートロックの使用方法がわからない人もいます。
ホテルでは鍵・カードキーによる施錠がまだまだ一般的なため、スマートロックを使用すると言われても宿泊客側で対応できない可能性があります。
スマートロックを導入した際は、チェックインの際にスマートロックの使用方法を説明する、スマートロックの使用方法が記載された説明書を配布するなど、宿泊客が正しくスマートロックを使用できるようサポートすることが必要です。
特にIT系機器の操作に慣れていない高齢者の方の場合は、実際にホテルの部屋まで一緒に上がり、使用方法を実演で見せるなどの工夫が必要でしょう。

スマートフォンタイプにおける通信トラブル

スマートロックの導入によるトラブルのひとつとして、スマートフォンタイプの通信トラブルが挙げられます。
スマートロックの操作はBluetoothによって接続し、スマートフォンと直接通信しなければなりません。
入室時の接続設定に時間がかかることや、通信が切れた場合の再設定といったトラブルが想定されます。
通信トラブルが起こると、鍵代わりとなっているスマートフォンが役割を果たさなくなってしまいます。
さらに、スマートフォンの電池切れによる解錠不能といったリスクも考えなければなりません。
スマートフォンタイプは機器により使用環境や設定方法が異なるため、珍しいタイプのスマートフォンだと上手く説明できずトラブルになりやすい点も挙げられます。

データをハッキングされるかもしれない

スマートロックを導入する際の懸念事項として、データハッキングの可能性があります。
サービス会社のサーバーでデータが管理される場合、サーバーがハッキングされるリスクがあります。
これにより不正なアクセスが行われ、第三者による鍵の開錠や、正規の利用者が鍵を開閉できなくなるリスクを考えなければなりません。
セキュリティ上の懸念として、非常に重要なトラブルです。
システム導入前に、適切な対策を講じる必要があります。

ホテル向きのスマートロックを選ぶポイント

ホテル向きのスマートロックを選ぶポイント

どのようなタイプのスマートロックを選択すればいいのか

ホテル向きのスマートロックを選ぶ際のポイントは、宿泊客の利便性と施設側の管理や運用のしやすさです。
スマートロックのタイプは多様でICカード、スマホ、暗証番号などがあります。
例えばインバウンド観光客が多いエリアのホテルは、国内で使用できるICカードを持っていないことが考えられます。
このようなエリアにあるホテルは、スマホや暗証番号が向いているでしょう。

さらに、スマートフォンタイプでは宿泊客が操作に手間取ってしまうケースが想定されます。
ホテル側から遠隔操作できるツールやアプリを使って運用できるスマートロックは、宿泊客が解錠方法を理解できない場合に迅速な対応が可能です。
このようなポイントを考慮して、ホテルに最適なスマートロックを選択しましょう。

運営効率化のための機能の範囲

ホテル向きのスマートロックを選ぶ際は、運営効率化のための機能の範囲も確認しましょう。
たとえばホテルの部屋のセキュリティ機能を高めたい場合、スマートロックの認証方式としてはスマートフォンや暗証番号の利用などが挙げられます。しかし認証方式として生体認証まで導入するのは、コスト面や利用時の設定の手間を踏まえると負担が大きくなる可能性があります。
ホテル運営の効率化を考えるときには、機能面と利用時の負担、コストなどをトータルで考え、スマートロックの機能の範囲を決めることが重要です。

設備の費用や工事費用のコストで選ぶ

ホテル向きのスマートロックを選ぶ際に重要なポイントのひとつは、設備の費用や工事費用です。
設置する台数が増えれば導入費用も増加しますし、複雑な工事が必要な製品はレイアウト変更や移転時の原状回復が必要になるかもしれません。
スマートロックの中には、後付けで工事費用があまりかからない機器もあります。
このようなスマートロックが導入できると、コスト削減に効果的です。
スマートロックの導入コストがしっかり比較検討できると、ホテル側はコストを削減しつつスマートロックの利便性を享受できます。

ホテルスマートロックならパナソニックEWネットワークスへご相談ください

ホテルのスマートロックについて、くわしくご紹介しました。
クラウド型の管理ツールを利用することで、時間や場所に関係なくリアルタイムで管理できます。
曜日や時間帯ごとに鍵の権限設定ができ、非常に柔軟な鍵の管理が可能です。
宿泊客がスマホやICカードを紛失した場合でも、即座に鍵権限を剥奪できるためセキュリティが強化されます。
パナソニックEWネットワークス株式会社では、コストパフォーマンスが高いシステムを取り扱っています。
ホテルへのスマートロック導入を検討している方は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。

ホテルへのスマートロック導入は非常にメリットが多い

ホテルへのスマートロックの導入は、非常にメリットが大きいサービスの提供となります。
宿泊客の安心感がさらに高まる上に、ホテル側も人件費の抑制や、オペレーションの軽減につながります。
最も懸念されるコスト面も、選ぶシステムによって大幅に抑えることができます。
スマートロックに代表されるIT技術をうまく活用すると、業務の効率化と利益率拡大につながりやすくなるでしょう。