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病院に顔認証システムを導入するメリット・デメリット・事例を紹介

更新日:2024/07/16
病院に顔認証システムを導入するメリット・デメリット・事例を紹介
現代の医療機関において、顔認証システムの導入が進んでいます。この技術は、患者の安全性を高め、業務の効率化に寄与するだけでなく、セキュリティの向上にも役立ちます。顔認証システムを活用することで、患者の離院防止や見守りが容易になり、個人情報の保護や不正アクセスの防止にも効果を発揮します。さらに受付業務の効率化を図り、患者の待ち時間を短縮することが可能です。この記事では、顔認証システムが医療機関にとって必要不可欠である理由について詳しく解説します。
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病院に顔認証システムが必要な理由

医療機関における顔認証システムの導入は、患者の安全性向上や業務効率化に大きく貢献します。顔認証技術を用いることで患者の離院防止や見守りが可能となり、個人情報の保護や不正アクセスの防止に役立ちます。また病院全体のセキュリティを強化し、患者やスタッフの安全を確保できます。
さらに顔認証システムは、受付業務の効率化にも寄与します。患者が来院する際、顔認証によって自動的に受付を行い、保険情報や予約情報を瞬時に確認できます。これにより受付スタッフの負担を軽減し、患者の待ち時間を短縮できます。
また顔認証技術は非接触での本人確認が可能で、感染症対策としても有効です。

オンライン資格確認とは

オンライン資格確認とは、患者が医療機関で受ける診療や治療の際に、健康保険証の代わりにマイナンバーカードを使用して資格情報を確認するシステムです。
これにより患者の正確な資格情報を迅速に確認でき、医療サービスの提供がスムーズに行われます。
具体的には、受付時に患者の顔を認識し、保険情報を自動的に読み取ることで、受付業務が効率化されます。
さらにこのシステムは手続き時間を短縮し、医療スタッフが他の重要な業務に集中できるようになります。

オンライン資格確認システム導入状況

日本国内ではオンライン資格確認システムの導入が進んでおり、多くの医療機関がこのシステムを採用しています。
政府もこの取り組みを推進しており、全国的な普及が期待されています。
最新の統計データによると、導入率は年々増加しています。
具体的には、2024年4月時点で全国の主要病院の約98.7%が顔認証付きカードリーダーを申込済み、97.9%の医療機関が運用を開始しており、今後もその数は増加する見込みです。
導入病院からはシステムの利便性や患者対応のスムーズさが評価されており、さらなる普及が期待されています。
このようにオンライン資格確認システムは、医療機関にとって重要な役割を果たしており、今後も多くの病院で導入されることが予想されます。
加えて患者の満足度も向上し、医療機関の信頼性が高まると期待されています。

病院に顔認証システムを導入するメリット・デメリット

医療機関における顔認証システムの導入には多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。
以下に、顔認証システムの導入のメリットとデメリットを具体的に説明します。

メリット

  • 患者の安全性向上:顔認証システムは患者の顔を認識し、離院防止や見守りに役立ちます。特に認知症患者などの安全管理に効果的です。
  • 業務効率化:受付業務の自動化によりスタッフの負担を軽減し、患者の待ち時間を短縮します。手作業での入力が減るため、ヒューマンエラーの減少に効果的です。
  • セキュリティの強化:顔認証技術により、病院内への不正アクセスを防止します。
    これにより無断での立ち入りを防ぎ、特に薬剤や医療機器が保管されているエリアの安全が確保されます。
  • 感染症対策:非接触での本人確認が可能なため、感染リスクを低減します。
    例えば受付での対面接触を減らし、院内感染のリスクを最小限に抑えられます。
  • データの一元管理:顔認証システムにより、患者の顔データと医療情報を一元管理できます。これにより診療の質が向上し、誤診や重複診療の防止に役立ちます。また薬剤情報や、特定健診情報の確認が可能です。災害時に薬を持ち出せなかった方にも、必要な薬を提供できます。

デメリット

  • 初期導入コスト:顔認証システムの導入には高額な初期費用がかかります。
  • プライバシーへの懸念:患者の顔データを管理するため、プライバシー保護に関する懸念が生じます。データの管理と運用には、慎重な対応が求められます。
  • システムの信頼性:顔認証システムの精度や信頼性に依存するため、不具合や誤認識のリスクがあります。
  • 技術的課題:既存の医療システムとの連携や運用の複雑さ、導入後の技術サポートが必要です。

顔認証システムを導入している施設

顔認証システムを導入している施設

顔認証システムを導入している医療機関では、さまざまな場面でその技術が活用されています。
ここでは、顔認証システムがどのように活用されているかを4つの事例で紹介します。

大規模病院

大規模病院では、患者の来院時に顔認証システムが活用されています。
患者が受付に立つと顔認証カメラが自動的に顔をスキャンし、予約情報や保険情報を即座に確認します。
これにより受付の待ち時間が短縮され、スタッフの負担も軽減されます。
また緊急時には、顔認証システムを利用して患者の身元確認が迅速に行われるため、スムーズな対応が可能となります。
例えば緊急搬送された患者の顔認証により、迅速に医療歴やアレルギー情報が確認できるため、適切な治療が即座に行えます。
このシステムにより緊急対応が迅速化され、患者の安全性が大幅に向上します。
顔認証システムは、病院内の特定エリアへのアクセス管理にも利用されています。
セキュリティエリアへの入退室を制限することで、重要な医療機器やデータの保護が強化されます。

小児科クリニック

小児科クリニックでは、顔認証システムを利用して患者の安心・安全を確保しています。
予防接種や定期健診の際に顔認証を用いて患者を確認し、過去の接種記録や健康情報を迅速に参照できます。これによりミスを防ぎ、スムーズな診療が行えます。
また顔認証により診察室への入退室管理が行われ、他の患者や訪問者の不正な立ち入りを防ぎます。
このシステムは緊急時に親子の身元確認を迅速に行い、混乱を最小限に抑えます。

リハビリテーションセンター

リハビリテーションセンターでは、患者のリハビリの進捗管理に顔認証システムが活用されています。
患者がリハビリルームに入室する際に顔認証を行い、個別のリハビリプログラムや進捗状況を自動的に記録します。
これにより、リハビリスタッフは患者一人ひとりの状況をリアルタイムで把握でき、効率的なリハビリをサポートします。
顔認証システムを通じて患者のリハビリメニューが自動的に更新され、手動での記録作業が不要となり、スタッフの業務効率が大幅に向上するというのがその例です。
さらに顔認証システムを利用してリハビリの成果をデータとして蓄積することで、個々の患者に最適なリハビリプランを提供することが可能になります。
データ分析によりリハビリの効果を最大化し、患者の回復をサポートできます。

高齢者介護施設

高齢者介護施設では、顔認証システムを用いた入退室管理が行われています。
患者の安全管理に効果を発揮しており、不正な外出や迷子を防止できます。
例えば認知症患者が外出しようとする際にアラームが鳴る仕組みを導入することで、職員が迅速に対応できるようになります。
また施設内の特定エリアへのアクセス制限にも利用されており、重要な物品や機器の保護にも役立っています。
このシステムにより患者の安全が確保され、家族も安心できる環境が整います。

顔認証システムの導入の成功事例

顔認証システムを導入することで、多くの医療機関でその効果が確認されています。
以下では、導入の成功事例を3つ紹介します。

成功事例1: 大規模総合病院|受付業務の効率化

某大規模総合病院で、顔認証システムが導入されました。
この病院では、受付業務の効率化と患者の待ち時間短縮を目的としてシステムを導入しました。
導入後、患者が来院すると自動的に顔認証が行われ、予約情報や保険情報が即座に確認できるようになりました。
これにより受付スタッフの負担が軽減され、患者の待ち時間も短縮されました。
さらに緊急搬送された患者の顔認証により、迅速に医療歴やアレルギー情報が確認できるため、適切な治療が即座に行えるようになりました。

成功事例2: 小児科クリニック|予防接種の管理

某小児科クリニックでは、患者の安心・安全を確保するために顔認証システムを導入しました。
特に予防接種や定期健診の際に顔認証を用いることで、過去の接種記録や健康情報を迅速に参照できるようになりました。
導入後はスムーズな診療が行えるようになり、顔認証による診察室への入退室管理が行われることで、他の患者や訪問者の不正な立ち入りを防げるようになりました。

成功事例3: リハビリテーション病院|無断離院防止

某リハビリテーション病院では、患者の無断離院を防止するために顔認証システムを導入しました。
この病院では患者の無断離院が問題となっており、従来の離床センサーやRFID装着衣服には限界がありました。
導入後、病院の通路にカメラを1台設置することで顔認証が可能となり、高精度で患者の顔を認証できるようになりました。
離院の可能性がある患者の顔写真をシステムに登録しておくと、顔認証システムで検知された場合、事務室のモニターやスタッフステーションのタブレットに通知されます。
顔認証システムを導入して間もなく離院を試みたケースを防止し、医療スタッフも効果があると実感しています。

顔認証システムの補助金

顔認証システムの導入には高額なコストがかかりますが、医療機関向けの補助金を活用することでそのハードルを下げることができます。
以下に、主な医療機関向け補助金制度についてまとめました。

補助金の名称 補助対象 補助率 補助限度額 申請期間
IT導入補助金 中小規模の医療機関 最大50% 200万円 年に1回
医療機器等導入支援補助金 病院・クリニック 最大60% 300万円 不定期
地域医療支援補助金 地域医療機関 最大70% 150万円 年に1回
高度医療機器導入補助金 大規模病院 最大80% 500万円 不定期

補助金を活用することで初期導入費用の負担が軽減され、顔認証システムの導入がより現実的になります。
特にIT導入補助金や医療機器等導入支援補助金は多くの医療機関で活用されており、顔認証システムの導入を後押ししています。
補助金の申請は、事前の準備と申請期間の確認が重要です。
申請要件を満たすために必要な書類をそろえ、申請期間内に提出することで、補助金の獲得がスムーズに進みます。
これにより顔認証システムの導入が促進され、医療機関の効率化と安全性の向上に寄与します。

病院に顔認証システムを導入するなら"パナソニックEWネットワークス"へご相談ください

パナソニックEWネットワークスは、病院向けの顔認証システム導入を全面的にサポートいたします。
当社の顔認証システムは高い精度と信頼性を兼ね備えており、患者の安全性向上やスタッフの業務効率化に大きく貢献します。
自社サービスの特徴は以下のとおりです。

  • 高精度な顔認証技術:当社の顔認証技術は高い認識精度をもち、患者の確実な識別とセキュリティ向上を実現します。
  • カスタマイズ対応:病院の規模やニーズに応じたシステム構築が可能です。
    小規模クリニックから大規模病院まで、最適なソリューションを提供します。
  • 充実したサポート体制:導入前のコンサルティングから設置・運用サポートまで、専門スタッフがトータルサポートします。
  • 最新技術の導入:クラウドサービスやIoT技術を活用し、効率的なシステム運用をサポートします。

パナソニックEWネットワークスの顔認証システムで、病院のセキュリティと業務効率を向上させましょう。

まとめ

顔認証システムの導入は、医療機関にとって患者の安全性向上や業務効率化に大きく寄与します。この記事では顔認証システムの必要性、メリット・デメリット、補助金制度、成功事例について詳しく解説しました。
顔認証システムの導入は医療機関にとって重要な役割を果たし、今後も多くの病院で普及が期待されています。病院の運営改善と患者の安全確保に貢献する顔認証システムの導入を、補助金などを利用して検討しましょう。

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