本文に移動

タイム・カプセルEXPO'70記録書 概要 収納品リスト サイトマップ パナソニックの社史

ここから本文です。

趣旨

われわれが、西暦1970年現在享受している文化一般、文明のすべては、われわれの祖先が、営々として積み重ねてきた文化遺産の上に築かれている。

その文化遺産が、意識的な伝承物であるにせよ、あるいは無意識に残されて後に発見されたものであるにせよ、人類の進歩の足跡の一つ一つとして、まことに貴重なものであることは論を待たない。

これらの文化遺産に、みずからの手で新たに創造した文化を加えて、子孫に伝えることが、われわれ現代人に課せられた義務であるといえよう。20世紀の後半、西暦1970年の時点で人類がどのような文化を創造し得たか、どのような理想を掲げ、現実にどのような環境において生活していたか。その記録を末永く後世へ残すことは、われわれが、数万年前の原始時代の人類が残した石器を手にしたと同じ、かけがえのない意義をわれわれの子孫に伝えることになる。

西暦1970年、〈人類の進歩と調和〉を主テ一マとした日本万国博覧会の開催を記念して、毎日新聞社と松下電器産業株式会社の両社は共催で、現代文化を5,000年後の人類に残すために、同じ内容の「タイム・カプセルEXPO'70」2個を完成し、歴史的に由緒ある大阪城公園本丸跡の地下15mに埋設した。

これらのタイム・カプセルには、日本をはじめ世界各国の人びとの協力によって選んだ2,098点の物品と記録が、現代最高の保存技術によって収納されている。

われわれは、この「タイム・カプセルEXPO'70」が人類共通の貴重な文化遺産、および学術上の資料として、子々孫々、末永く伝えられていくことを念願するものである。

このページの先頭に戻る

※本ページの内容は、タイム・カプセルEXPO'70記録書(1975年3月発行)を引用して掲載しています。社名や組織名など現在とは異なる場合がありますのでご了承ください。


© Panasonic Corporation 2011