歳時記
歳時記

9月和風月名

長月(ながつき)
 長月の由来にはいくつかの説があり、最も有力とされているのが、秋分を過ぎると徐々に太陽が出ている時間が短くなり夜が長くなるため「夜長月(よながつき)」と呼ばれていたものが短くなり、この名になったと言われています。また他にも、稲刈りの時期であることから「稲刈月(いねかりづき)」と呼ばれるようになり、それが転じて「ねかづき」、さらに「長月」になったという説もあります。

歳時記

9月

キンモクセイ
 紅葉が始まる頃に甘い香りで包み込んでくれるキンモクセイ。中国が原産で、江戸時代に日本に伝わったと言われています。同時期に咲く銀木犀(ギンモクセイ)という白い花に対して、橙黄色の花を金に例えたことから金木犀(キンモクセイ)と呼ばれるようになったようです。香りにはリラックス成分があり、アロマにも使われるだけあって、イライラを緩和させ、気持ちが落ち着く効果があるようです。入浴剤として湯船に浮かべてみてはいかがでしょうか。

歳時記

コスモス
 そよ風に揺られ、可憐に咲く姿が魅力的なコスモス。花言葉は「乙女の愛情」。和名では「秋桜( あきざくら)」と言います。「秋桜(コスモス)」と読まれるようになったのは、昭和の名曲「秋桜」のヒットがきっかけだそう。原産地のメキシコでは、標高1600m以上の高原に咲き、生命力が非常に強い花でもあります。はかなげに見えて、実は芯が強い。そんなギャップが、コスモスの魅力なのかもしれません。

歳時記

9月食べ物

おはぎ
 ご先祖様に手を合わせて供養をするお彼岸。お彼岸のお供えもので代表的なものといえば、春彼岸の「ぼたもち」・秋彼岸の「おはぎ」です。諸説ありますが、それぞれ春の花「牡丹」と秋の花「萩」に由来しており、あんこに使われる小豆の赤い色には、魔除けの効果があると古くから信じられてきました。季節を意識し、ご先祖様の供養を行う、こうした風習はこれからも変わらずに残していきたいものです。

歳時記

月見団子
 一年で最も美しい月と言われる9月の満月を「十五夜(中秋の名月)」と言い、旧暦の8月15日を指しています。月の動くスピードが一定でないため、実は必ずしも満月と同日になるとは限りません。この十五夜の日に団子を月に供える習慣が定着したのは江戸時代から。ちょうどお米の収穫も近く、丸い団子を月に見立て、収穫への感謝と、来年の豊作への祈りを込めて団子を作るようになったと言われています。ピラミッド型に積み上げるのは、その思いをより月に届けるためだそう。

歳時記

9月行事

重陽(ちょうよう)の句
 古来、中国では、奇数を縁起の良い陽の数と考え、中でも1番大きな9が重なる9月9日を非常にめでたい日とし、延寿の力があると考えられていた菊酒を飲んで、長命を願う風習があったそうです。日本でも、平安時代以降にこの風習が伝来し、重陽の節句として親しまれてきました。一方、華道でも9月9日は季節の区切りとなる重要な日として菊の花だけで生ける習わしがあります。一輪挿しに菊を飾ったり、献立に食用菊をあしらったりと、重陽の節句を楽しんでみましょう。

歳時記

お彼岸
 「お彼岸」の語源は、仏教と共に古代インドから伝わってきており、仏教用語の「パーラミター」の漢訳である「至彼岸(とうひがん)」に由来すると言われています。仏教では、現世を「此岸(しがん)」と呼び、煩悩に打ち勝つ修行の場とされています。一方、ご先祖様がおられる悟りの世界を「彼岸」。昼と夜の長さが同じになる春分と秋分の時期は「あの世」への門が開き、ご先祖様が帰って来られると考えたことから、日本人古来のご先祖様を崇拝する習慣と結びつき、日本独自の仏教行事「お彼岸」ができたと言われています。

歳時記

9月1日
防災の日


 防災の日は、1923年9月1日に発生した関東大震災を教訓にし、災害への心構えを忘れないように、という意味で制定されました。防災の日を中心とした1週間は、災害についての認識を深めるため、全国各地で防災に関する各種行事が実施されます。この機会に、地域の避難場所の確認や室内の安全チェック、防災グッズの点検など、いざという時のために備えておきましょう。

歳時記

9月12日
宇宙の日


 1992年は世界中が協力して宇宙や地球環境について考える国際宇宙年でした。これを記念して、科学技術庁(現・文部科学省)と宇宙科学研究所(現・JAXA)が「宇宙の日」を制定。日付は一般公募により、同年9月12日に宇宙飛行士の毛利衛氏が日本人として初めてスペースシャトルで宇宙へ飛び立った日に決定しました。以降、この日と国際宇宙週間を含む9月初旬から10月上旬は「宇宙の日ふれあい月間」として様々な行事が行われています。

歳時記

出典:暮らしの歳時記

コラムを評価して
EW友の会ポイントを獲得しよう!

評価する評価する