歳時記
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7月和風月名

文月(ふみづき)
 名前の由来は諸説ありますが、その一つとして、詩歌や願い事を短冊につづる七夕の行事にちなんで呼ばれていた「文披月(ふみひらきづき・ふみひろげづき)」が転じて「文月」になったという説が有力とされています。また他にも、稲穂が実る頃という意味の「穂含月(ほふみづき)」が転じて「文月」になったという説もあります。

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7月

朝顔
 朝顔はもともと奈良時代に遣唐使が種を薬用として日本に持ち帰ってきたのが始まりといわれており、当時は牽牛花(けんぎゅうか)と呼ばれていました。その後、江戸時代に一大ブームが起き、観賞用として広まったそう。「朝顔」という言葉は「朝の美人の顔」を例えた「朝の容花(かおばな)」を意味し、当時は朝に咲く性質のある花をまとめて朝顔と呼んでいましたが、朝にしか咲かない牽牛花こそ朝顔という名にふさわしいと考えられるようになったそうです。

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7月食べ物


 日本人と鰻の歴史は古く、7~8世紀に編集された『万葉集』には、大伴家持が鰻を詠んだ歌が掲載されています。たしかに鰻はビタミンA、Bを豊富に含み、疲労回復や食欲増進に効果的。当時から食されていたのでしょう。ただ、一般的になったのは江戸時代以降。鰻屋から相談を受けた蘭学者・平賀源内が、「丑の日には、『う』のつくものを食べると縁起が良い」と語路を合わせ、店先に「本日土用丑の日」と書いたのが始まりだと言われています。

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冷やし中華
 今や夏の風物詩とも言える、冷やし中華。実は日本生まれの料理で、発祥の地とされるお店は2軒あると言われています。1937年に宮城県仙台市で提供された「涼拌麺(リャンバンメン)」がその一つ。二つ目は同時期に東京都神田で提供された細切りにした具材を放射状に盛り付ける「ごもく冷やしそば」で、その後地域によってさまざまな改良が加えられ現在の冷やし中華になったようです。冷やし中華の酢しょうゆタレはさっぱりしていて、暑い日のランチにぴったりです。

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7月行事

七夕
 7月7日の「七夕」は、彦星と織姫が一年に一度会える日。中国の「星祭り伝説」と、日本古来の「棚機つ女(たなばたつめ)」の伝説がもとになっています。現在のように笹を飾る楽しい行事になったのは、江戸時代以降のこと。華やかな笹飾りは、巾着なら金運、折り鶴なら健康祈願……とそれぞれ意味が込められており、短冊も、赤・青・黄・白・黒の五色揃えた方が幸せを呼ぶそう。ぜひ今年はカラフルな笹飾りでパンデミックが一日も早く収まり世界に平和が訪れることを祈りたいものです。

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夏祭り
 日本のお祭りは、季節によって目的が異なり、春は豊作祈願、夏は疫病退散や先祖供養、秋は収穫への感謝、冬は新春祝いを願って行われます。夏の代表的なお祭りは、日本三大祭の一つ京都府の「祇園祭」で、疫病が流行していた京の町で無病息災の祈願をしたことが始まりといわれています。また、諸説ありますが盆踊りを発祥とする徳島県の「阿波踊り」は、先祖を迎え鎮魂する儀式だそうです。最近ではイベントのイメージが強いですが、お祭りには人々の神様に対する願いが込められています。

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7月1日~7日
全国安全週間


 全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、一度も中断することなく続けられてきた労働災害防止活動です。「産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、 広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的としています。 週間中は、そのときの課題、施策等を踏まえたスローガンが公表され、看板、ポスター等で広く事業場に掲示されます。

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7月18日
光化学スモッグの日


 1970年の7月18日に東京都杉並区で日本初の光化学スモッグが発生し、全国的に知られたことから制定されました。光化学スモッグとは自動車や工場の排気ガスが紫外線によって光化学反応を起こし、人体にとって有害な物質になる現象のことです。夏の暑い日の昼間に多く、特に日差しが強く風の弱い日に発生しやすくなります。目や喉が痛くなるなどの症状が出た場合、洗眼やうがいなどで対処しましょう。

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出典:暮らしの歳時記

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