ペットの保険のコラム
前庭疾患ってなに?
目次
どんな病気?
平衡感覚が乱れて正しい姿勢がとれなくなる病気
シニア犬に多く見られ、うまく立ち上がれずに倒れる、ふらついてまっすぐに歩けなくなるなどの症状が突然起こります。耳の奥には、体の平衡感覚を保つセンサーの役割を担う「前庭」があり、この前庭が一時的にうまく働かなくなることで、正常な姿勢を保てなくなるのが前庭疾患です。発作のようにも見える症状に動揺する飼い主さんが多いですが、ほとんどの場合、犬の意識はしっかりしていて、時間の経過とともに自然に回復する傾向があります。
おもな原因
原因不明のことが多く10才以上のシニア犬がなりやすい
多くは「特発性前庭疾患」と呼ばれるタイプで、検査をしてもはっきりした原因が見つかりません。ただ最近では、MRI検査でも映らないようなとても小さな血管のトラブルや、内耳の血液循環・代謝の乱れが関係していると考えられています。10才以上のシニア犬に多いのも、加齢とともに体のバランスを保つ神経や血流の調整力が少しずつ衰えることが一因でしょう。まれですが、脳腫瘍や脳出血、中耳炎などの病気が原因のケースもあります。
発症しやすい犬は・・・
● 10才以上のシニア犬
● 慢性的な耳の病気がある犬
● 次のような基礎疾患のある犬
高血圧/クッシング症候群/腎臓や甲状腺の異常 など
おもな症状
発症直後は立てないほどバランスを崩すことも
突然起こるのが特徴
● 首を傾ける
● 眼球が左右に細かく動く(眼振)
● ふらつく、転ぶ
● 吐き気や嘔吐 など
検査法
初期の段階で脳や耳の病気との鑑別をしっかり行う
診察では神経学的な検査を行い、必要に応じて画像検査や血液検査で原因を確認します。多くが原因不明の特発性前庭疾患ですが、まれに脳や耳の病気が原因になっていることがあるため、発症初期の段階で病気の鑑別を行うことが大切です。特発性前庭疾患と診断されれば、数週間後には回復することが多いので、飼い主さんは安心して愛犬を見守ることができます。
予防法
完全に防ぐことは難しいですが基礎疾患の治療などを心がけましょう。
前庭の働きを守るために心がけたいこと
● 定期的に健康診断を受けて基礎疾患の早期発見に努める
● 無理のない適度な運動
● バランスのいい食事
● 充分な水分摂取 など
ちなみに再発は?
基礎疾患などがあると再発することも
特発性前庭疾患では、多くの犬は一度きりの発症で落ち着きます。しかし、高血圧やホルモンの異常、慢性的な耳の病気などを抱えていると前庭の働きに影響を及ぼし、再発につながることもあります。
注:この記事は、アニコム損害保険株式会社が提供する「アニコムどうぶつNEWS_2026年3月号」の内容です。
取扱代理店:パナソニック保険サービス株式会社
引受保険会社:アニコム損害保険株式会社






