- 白井 瑛一
- イノベーションセンター
2016年入社 30代
環境テクノロジーの開発で、
脱炭素社会の実現をめざす。
今、どういったお仕事をされていますか?
おもに温室効果ガス削減に貢献する環境テクノロジーの先行開発を担当しています。特に注力しているのが脱炭素社会の実現に貢献するものです。現在の空調事業では、二酸化炭素の温室効果を1としたとき、その600〜2000倍程度の温室効果のある冷媒が使われています。今は世界的に環境負荷の高い冷媒の規制が進んでおり、そういった規制に対応できる技術開発を推進しています。
具体的には、どのような技術開発を?
現在は、世の中にある環境負荷の低い冷媒を空調機で使用するための技術を、開発しています。環境負荷の低い冷媒は燃焼性があったり、圧力が高かったり、性能が低かったりと、現在の冷媒から単純に置き換えて使えません。だから、たとえば性能が劣る冷媒を現行の冷媒以上の性能にするための方策を考え、試作機で評価し、課題を抽出。改善策を考えて再度評価する、といったPDCAを繰り返し、技術を確立していきます。そのようにして技術開発を進め、環境テクノロジーでパナソニックの新たな強みをつくりたいです。
どんなきっかけで、転職されたのですか?
新しいことにチャレンジしたいと思ったからです。パナソニックは多くの事業を手がけており、日本だけでなく海外でも幅広く事業展開しているため、前職とは異なる仕事に挑戦できると思い、転職を決めました。また、パナソニックでの自身の成長をイメージすることができた創業者の考え、「ものをつくる前に、人をつくる」がずっと継承され、今も実践されている点も、選んだ決め手の一つです。
みんなの知恵を集めて、
いいものをつくっていく。
転職後、「前の会社と違う」と感じた点は?
全社員が経営理念を学んでおり、松下幸之助創業者の理念が息づいている点が、前の会社とは違うと感じました。先輩社員からは、迷ったときには経営理念に照らし合わせて判断し、結果うまくいった、という話をよく聞きます。根幹となる経営理念があり、それに基づいて事業を進めているのがパナソニックの特長だと思います。知識やスキルも重要だとは思うのですが、まずはベースとなる理念を学び、自身の事業観を醸成できる会社だと思います。
どんな経営理念を意識されることが多いですか?
「衆知を集めた全員経営」という言葉があります。一人の力だけだと限界があるので、みんなの知恵を集めていいものをつくっていく、という意識は全社員に息づいていると思います。自分の部門で衆知を集めることはもちろんですが、他の事業部視点での気づきや考え方が得られるよう、カンパニーや事業会社の枠を超えたつながりをつくれる研修も用意されています。そのため中途入社でも多くの人と知り合い、ネットワークを広げられます。
社内の複業制度にも参加されたと伺いました。
社内複業制度は、自分の所属部門とは別の部門でも働ける制度です。私はこれまで技術部門の経験しかなかったのですが、他の部門の業務や取り組みに興味があり、制度を活用して経営企画部で半年間複業しました。そちらでは戦略案の策定を担当し、技術開発とは異なる取り組み方や考え方に苦労しましたが、多くのことを学べて成長できたと感じています。そのときの経験は、外部環境の変化をとらえて新しい技術を開発する現在の業務にも活かせています。
より環境性の高いほうへ、
業界の流れを変えていきたい。
コロナ禍前の入社ですが、働き方は変わりましたか?
イノベーションセンターの場合、試験業務をおこなう際は出社する必要がありますが、データ整理や資料作成をするときは在宅勤務も活用しています。最近は会議もオンラインでおこなうことが多く、働き方の自由度は高まっていると思います。また、きちんと業務計画を立てれば有給休暇も取得しやすく、COVID-19の流行前は連休とつなげて海外旅行に行ったりもしていました。プライベートと仕事の両立ができる職場環境だと思います。
今後の目標について、教えてください。
まずは開発している技術を確立し、環境性の高い製品を市場に普及させ、脱炭素社会の実現に貢献するのが現在の目標です。技術開発で終わらせるのではなく、市場導入から普及拡大までやりきりたいと考えています。世界的に環境意識が高まっており、多くの企業が温室効果ガス削減に取り組んでいると思います。だからこそ今、パナソニックが先導して、業界の流れをより環境性の高いほうへ変えていきたいです。
最後に、転職者の方へメッセージをお願いします。
空質空調社では「空気から、未来を変える。」の実現に向け、新しい価値の創出をめざしています。そのためイノベーションセンターでは空調の技術だけでなく、空気質のセンシング・コントロールやシミュレーションなど多様な技術を開発しています。ここは、今まで空調業界に関わりがなかった人でもスキルを活かせる職場です。地球温暖化やパンデミックなど多くの課題を解決する技術やソリューションを開発し、持続可能な社会を一緒に実現しましょう。