日本:NPO/NGOを対象に「組織基盤強化ワークショップ」を京都で開催
本ワークショップは組織基盤強化の実践に向けた第一歩として、NPO/NGOのリーダーやスタッフが組織を見直すことができるよう、理論、事例紹介、組織課題を深堀していくワークを組み込んだプログラムです。
毎年、NPO/NGOの組織基盤強化の取り組みに助成する「Panasonic NPOサポートファンド」の公募時期に開催し、組織基盤強化の重要性をご理解いただくことを目的に開催しています。昨年は全国6ヵ所で開催し165人が参加しました。2017年度は、京都・熊本・高知・山形・横浜・長野の6ヵ所で開催します。
2017年4月27日(木)に、きょうとNPOセンター、日本NPOセンターとの共催でNPO/NGOを対象に「組織基盤強化ワークショップ」を開催しました。このワークショップは、「Panasonic NPOサポート ファンド」の公募時期に、組織基盤強化の重要性を理解いただくことを目的に毎年開催しています。
まず最初に、日本NPOセンター 代表理事の早瀬 昇氏より、「組織基盤強化の意味と意義について」と題した基調講演がありました。
早瀬さんからは、「NPOの特徴として参加の機会を提供しながら、他者に意思決定を縛られないという意味の"自立"があること」を説明いただいたうえで、組織基盤強化として特に注目すべき「目標設定」「人的基盤の確立」「財政基盤の確立」「ガバナンス(組織統治体制)の確立」の4つのポイントについて話がありました。
続いて、実際の組織基盤強化の取り組み事例として、2団体が取り組み発表を行いました。
1団体目は、NPOサポートファンドで3年間助成をした「みやぎ発達障害サポートネット」です。みやぎ発達障害サポートネットは、宮城県で発達障がいのある人とそのご家族が人格の尊厳を保ち、安心して暮らせる社会づくりに貢献することをミッションに、子ども支援事業や保護者への相談事業などを展開しています。代表理事の相馬潤子さんより、第三者に入ってもらいながら組織診断、組織基盤強化に取り組んだ3年間の取り組みと成果について発表いただきました。
2団体目の発表は、地元の京都で活動をする「グローカル人材開発センター」の専務理事・渉外担当の行元沙弥さんです。グローカル人材開発センターは2013年にグローバルな視点で物事を考える能力を備えつつ、地域経済・社会(ローカル)び持続的な発展に情熱を注ぐ「グローカル」な人材を育成していきたいという想いに共感する組織・人の協力で設立された団体です。内閣府の「社会的インパクト評価実践研修」で作成したロジックモデルを提示いただきながら、この過程が組織基盤強化につながったとの発表がありました。
そして、「ワークショップ」へと進みます。
ワークショップでは組織基盤に関する本質的な課題を意識するきっかけとなるよう、個人ワークとグループワークとで構成されています。
まず最初に自分の組織の組織課題を3つ挙げ、団体の基本情報とともにグループのメンバー間で相互に見せ合い、その課題についての質問事項を書き足していきます。そのうえで、自分の組織や組織課題についての発表や、もらった質問への回答などを一人ずつが発表し、意見交換をしていくことで組織課題の本質的な真因を探っていく体験をしていただきました。
最後に、Panasonic NPOサポート ファンドの2017年募集事業についての紹介をしました。
環境・子ども分野では、第三者の客観的な視点を取り入れながら実施する「組織診断」「組織基盤強化」の取り組みに助成します。アフリカ分野では、広報基盤強化の取り組みを応援します。
2018年にパナソニックは創業100周年を迎えます。
2018年からPanasonic NPOサポート ファンドも助成テーマを刷新し、より社会課題の解決に貢献できるようプログラムを改定する予定です。ついては、「環境分野」「子ども分野」「アフリカ分野」での新規募集の受付は2017年度が最終年度になります。組織の自己変革に挑戦するNPO/NGOの皆様からの応募をお待ちしています。
▼ご参考