日本:オリンピックとパラリンピックを題材とした教育プログラム初芝立命館高等学校による授業

日本

2017.01.27

教育支援ロゴ.jpg教育プログラムよーいドンロゴ.png





初芝立命館高等学校01.png

パナソニックでは、2020年東京大会に向け、学校での実施が加速されると考えられているオリンピックおよびパラリンピック教育の動向を見据え、2015年に「オリンピックとパラリンピックを題材とした教育プログラム」を独自開発し、学校への提供を開始しました。
今回紹介するのは、初芝立命館高等学校の「体育科」で行われたユニークな実践事例です。
「課題解決のプロセス」や、「課題を解決するための技術」を考えるというプログラムの主旨をうまく体育科の授業と組み合わせていました。以下、実践の様子を詳しく紹介していきます。

《概  要》
―実施プログラム: オリンピックとパラリンピックを題材にした教育プログラム―
プログラム③ 「テクノロジー&イノベーション」
日    時: (1時間目)  2016年11月 9 日(水)、 (2時間目)  2016年11月 16 日(水)実 践 者: 初芝立命館高等学校 今井秀晃 先生
教    科: 「総合的な学習の時間」
対    象: 高校2年生 36名(体育科選択の生徒)


本プログラムでは課題の設定や問題解決を行うワークを取り入れています。その中の1つに「東京2020大会を楽しむための技術を考える」というものがありますが、今井先生は体育科の生徒に合わせて「オリンピックに限らず、自分たちが行っている競技の課題とそれを解決するための技術を考える」という設定にしました。普段行っているスポーツについて考えるということで、生徒たちは意欲的にワークに参加していました。さらに、先生は「大会だけでなく普段の練習で感じる課題でもいいぞ」とご自身が顧問を務めている陸上競技の練習で感じる課題と解決のための技術を例として提示しました。大会や試合に焦点を当てていた生徒たちは課題をより身近な練習で考えることで、多くの意見が出るようになりました。

初芝立命館高等学校02.png

同校の体育科の生徒は「野球部」「サッカー部」「剣道部」「陸上部」のどれかに所属することになっています。そのためワーク中は同じ競技をしている仲間たちで課題について意見を交換し、どうすればいいか活発に議論している場面が見られました。

野球をしている生徒からは、ピッチングやバッティングの際に大切な重心の移動に着目して、どんなバランスで体重がかかっているかを分析してくれる「分析機能付きマット」をピッチャーマウンドやバッターボックスに設置するというアイディアが出ました。剣道をしている生徒からは、剣道の審判がビデオを使わず人の目で行っていることから起こる「誤審」に目を付けて、正確な判断をするための「審判正確カメラ」を作るというアイディアを出していました。また陸上競技をしている生徒からは、走る際の踏み込みの力や体の動きを電気エネルギーに換える「全動作電気転換機」というというシート状の機械を陸上競技のトラックや選手のユニフォームなどに埋め込むことで、運動エネルギーを会場の照明などの電気に転換するというユニークでエコなアイディアを出してくれました。他のアイディアもその競技を毎日のように行っているからこそ考え付くことができる、専門的でユニークなものが多くありました。

初芝立命館高等学校03.png初芝立命館高等学校04.png

今井先生も「なかなかおもしろい意見をだしてくれたね」と生徒の発想力に改めて驚いていました。「体育科」の生徒の特色を引き出した大変参考になる授業でした。授業を実施してくださった今井先生、初芝立命館高校の生徒のみなさんありがとうございました。 これからも様々な学校から当社のオリパラ教材を活用した様々な実践事例を紹介していきます。


<関連サイト>
パナソニックのオリンピックとパラリンピックに関する教育支援
動画でわかる「教育プログラム」概要
パナソニックの企業市民活動
パナソニックセンター東京の「オリンピックやパラリンピックに関するイベント情報」