からだの保険のコラム
大型連休でリフレッシュしたはずなのに、休みが明けてからなんとなくだるさを感じたり、ぐっすり眠れなかったりして、なかなか日常生活のペースを取り戻せない……ということはありませんか?今回は、大型連休明けになんとなく不調を感じるときの、対策やチェックポイントをご紹介します。
連休明けの不調はなぜ起こりやすい?
環境の変化によって蓄積したストレスが目に見えて現れる
進学・就職・転勤・転職やそれに伴う転居など、3月~4月には環境の変化が多く、生活全体がガラッと変わってしまうことも珍しくありません。少しずつたまったストレスが、体や心の不調になって表れやすいのが、大型連休の終わる5月中旬以降や、仕事に慣れてくる一方で梅雨に入り気候が不安定になりがちな6月以降の時期だと言われます。
連休によって生活リズムが崩れ、自律神経が乱れる
休日が続くと、起床時間を気にせず夜更かしをして朝に就寝するようになったり、帰省や旅行のためいつもと違う時間帯に寝起きしたりして、生活リズムが崩れる人も。不規則な生活は、体の活動や休息をつかさどる自律神経の乱れを招き、日中の活動量が減ってだるくなったり、ぼんやりしてしまったり、休息するべき夜間に目が冴えて眠れなくなったりするのです。
気候などの変化が激しく、体調を崩しやすい
春特有のストレスといえば、もはや国民病とも言える「花粉症」。体調が崩れ、煩わしい思いをする人も多いでしょう。また、気候的にもこの時期は気温差が激しく、風邪や冷え性などの体調不良を起こしやすくなります。
複数の原因が絡んでいることも
心や体の不調は、ストレスを含め複数の要素が絡み合っていることも少なくありません。原因をひとつと決めつけず、不調に至るまでの生活全般を振り返って考えることも大切なポイントです。
連休明けの“なんとなく不調”に試したいセルフケア
規則正しい生活と、光の浴び方を意識する
連休中に夜更かしをしてしまったなど、不規則な生活に心当たりのある方は、まず規則正しい生活を意識してみましょう。ただ、就寝時間や起床時間を急に変えるだけでは、睡眠時間は確保できても、睡眠の質が下がって結局日中ぼんやりする、といったことになりがちです。
規則正しい生活に近づけながら目覚めや寝つきを良くするには、光の浴び方をコントロールするのがおすすめです。朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされてすっきり目覚められます。
逆に、夜になってもスマホやパソコン画面の光を浴び続けると、睡眠に必要なホルモンの分泌が妨げられて寝つきが悪くなりますので、寝る数時間前には部屋の灯りを弱め、スマホやパソコンの画面を見ないようにしてください。また、食事も毎日同じくらいの時間にとるようにしましょう。
軽い運動をする習慣をつける
運動と聞くと「体を疲れさせて寝つきを良くする」と考えがちですが、それだけではありません。運動すること自体がストレス解消にもなりますし、朝行えば血行を促して体を温め、活動をつかさどる自律神経を刺激してすっきり目覚めることにもつながります。
時間を取ってジョギングをする……とまではいかなくても、ストレッチやウォーキングなどの軽い運動で構わないのです。寝起きにだるさを感じたら布団の中でストレッチをしたり、エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使うよう心がけたりといったことでも効果があります。
ちなみに、ぐっすり眠るなら運動は夕方までに済ませるのがおすすめ。就寝前の激しい運動は、自律神経を刺激し、かえって寝つきを悪くしてしまいますから要注意です。
バランスの良い食事をとり、お酒やコーヒーは飲みすぎに注意
連休中は旅行や外食などで食事の内容をコントロールできないことも多いもの。偏った食事から起こるちょっとした不調が、心身に影響していることも考えられます。そこで、野菜・肉魚・豆類・穀類などさまざまな食品をとり、バランスの良い食事を心がけてみましょう。毎食必ず豊富な種類の食品をとるのが難しい場合は、1日3食の中で帳尻を合わせるつもりで考えます。
また、お酒はストレス解消になりそうですが、疲労感を覚えなくなるだけで、疲労自体を解消するわけではありません。寝酒も、かえって睡眠の質を下げると言われています。リフレッシュのためのコーヒーも、健康な方で1日に2~3杯までならよいのですが、たくさん飲むとカフェインをとりすぎてしまい、逆効果になりかねません。自分の適量を見きわめるようにしましょう。
趣味などリラックスできることを取り入れる
友人との交流もそうですが、好きなことをする時間はとてもリラックス効果が高まります。例えば手芸や工作など、楽しんで取り組む時間はリラックスできるものです。他にも、ぬるめのお湯でゆっくり入浴して体を温めたり、アロマテラピーを楽しんだりといったこともおすすめです。
無理をせず、早めに対策することがポイントに
なんとなくの不調が深刻な病気・障害の兆候であることも
セルフケアをしても根本的な改善の様子が見えず、不調が1週間以上も長引いたり、そもそもセルフケアをする気力もわかないほど落ち込んでしまったり……となると、“なんとなく調子が悪い”だけではなく、適応障害やうつ病、発達障害などもっと深刻な病気・障害の兆候であることも考えられます。
ぼんやりとした不調だけで受診することはためらわれるかもしれませんが、自分の状態を確かめることも立派な受診の理由になりますから、つらいときは大事をとって医師に相談するようにしましょう。厚生労働省が開設している、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」(http://kokoro.mhlw.go.jp/)で、「疲労蓄積度セルフチェック」などのチェックツールや、メール相談などを利用してみるのもおすすめです。
はっきりしない不調は、「そのうち良くなるだろう」と特に対策もしないまま放置されることも多いものです。その通り回復すれば良いのですが、実際は知らず知らずのうちに症状が悪化してしまうことも珍しくありません。自分の体や心の声にじっくりと耳を傾け、深刻な状態になる前にきちんとケアをするようにしましょう。
参考
- 厚生労働省「こころの耳」
http://kokoro.mhlw.go.jp/
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【2020年4月作成】
今年は全国的に新型肺炎の予防等で、長い時間の自宅で過ごすことが増えています。
事前に、家にいる間のリフレッシュ法を検討・実施することで、
お休み明けも万全の体調で仕事に取り組むことが理想です。
それでも、万が一、病気やケガなどで長期で働けなくなった時には
従業員の方には「長期所得補償保険(GLTD)」(福祉制度)があります。