くるまの保険のコラム

くるまの保険のコラム 2024年8月号

 運転経験が長くなるにつれて、いつのまにか自分では意識していない運転のクセが身についてしまっていることがあります。クセの中には、事故につながりやすいものもあります。そこで今回は、運転の危険なクセをまとめてみました。自分の運転を振り返り、危険なクセが身についてしまっていないかチェックしてみましょう。

バック時の危険なクセ

  • ミラーやバックモニターだけを見てバックするクセがあると、ミラーやバックモニターの死角にいる歩行者などを見落とす危険があります。安全確認は目視で行うのが基本です。自分の目で確認することを忘れないようにしましょう。
  • バックギアを入れてすぐにバックするクセがあると、後方の安全確認が不十分になるおそれがあります。バックギアに入れてからひと呼吸おいてバックする習慣をつけましょう。
  • 駐車場などで車止めに後輪を当てて止まることが習慣になり、後方を見ずにバックするクセがつくと、車止めのない場所で後方の障害物に衝突する危険があります。車止めがあると思わずに、後方確認を徹底しましょう。
バック時の危険なクセ

下車時や駐停車時の危険なクセ

  • 車から降りる時に、後方の確認をせず一気にドアを開けるクセがあると、後方から接近してきた二輪車などと衝突する危険があります。少しドアを開け、後方の安全を確認してからゆっくりと開けましょう。
  • 短時間の駐車の時など、車から降りる際にパーキングブレーキをかけないクセがあると、駐車場所が傾斜している場合は自然発車する危険があります。見た目には平坦に見えても、実際には傾斜している場所は少なくありませんので、車から離れるときは、たとえ短い時間であっても、必ずパーキングブレーキをかける習慣をつけましょう。
  • 短時間の駐車の時、エンジンをかけっぱなし(アイドリング)にするクセがあると、燃料を無駄に消費します。10分間のアイドリング(ニュートラルレンジ、エアコンOFFの場合)で、130cc程度の燃料を浪費するとされています(環境省「エコドラブ10のすすめ)。また、不要なアイドリングは地球温暖化の要因ともなります。買い物や待ち合わせなどの短い駐停車でもエンジンを切るようにしましょう。
下車時や駐停車時の危険なクセ 下車時や駐停車時の危険なクセ

交差点走行時の危険なクセ

【交差点接近時】

 前方の信号が黄色に変わると急加速して交差点に進入しようとするクセがあると、停止した前車に追突することや右折を開始した対向車と衝突するなどの危険があります。黄信号のときは、交差点に接近していて停止位置で安全に停止できない場合以外は、交差点の手前で停止しなければなりません。信号が黄色に変わったときは、無理をせず交差点の手前で停止しましょう。

交差点走行時の危険なクセ【交差点接近時】

【発進時】

 先頭車両で信号待ちをし、信号が青に変わると同時に発進するクセがあると、渡り遅れた歩行者や自転車と事故になる危険があります。特に高齢者の場合は歩く速度が遅く、青信号で渡りきれていない場合もあるため、発進する前に必ず横断歩道の状況を確認しましょう。並行して停止している車がいることで横断歩道の状況が確認しにくい場合は、並行停止車が発進するのを待ってから発進しましょう。
 先頭車両ではない場合で信号待ちをしていて、信号が青に変わると同時に発進するクセがあると、まだ発進していない前車に追突する危険があります。特にワンボックスカーなどの運転席の高い車は、信号にだけ目が向いて、直前の車の動きを見落とすことがあります。青信号で発進していく時は、前車が発進したのを確認してから発進するようにしましょう。

交差点走行時の危険なクセ【発進時】

【右折時】

 対向車の切れ目をねらって強引に右折をするクセがあると、対向車と衝突する危険があるだけでなく、横断歩行者や自転車を十分に確認する余裕がなくなり、見落としや発見の遅れが生じて事故につながる危険があります。右折するときは、対向車が途切れるのを待ってから、横断歩行者等の有無をしっかり確認し、徐行して進行しましょう。

【見通しの悪い交差点進入時】

 信号機のない見通しの悪い交差点で、いきなり交差車線に車の頭を出すクセがあると、交差道路を通行してくる車や自転車、歩行者と事故を起こす危険があります。見通しの悪い交差点で一時停止が義務づけられている場合は、必ず一時停止線で停止してから、安全が確認できる位置まで徐々に進行して再び停止して左右の安全確認を行いましょう。一時停止が義務づけられていない場合は、交差点の手前から徐行して進行し左右の安全確認を行いましょう。

交差点走行時の危険なクセ【見通しの悪い交差点進入時】

※イラストの二次利用はご遠慮願います

〔制作〕MS&ADインターリスク総研株式会社 リクマネジメント第二部 交通リスク第一グループ

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