2020年度 出前授業 私の行き方発見プログラム⑱ ~ 東京都立 千早高等学校 ~
「私の行き方発見プログラム」は、当社が企業市民活動として学校に提供している教育支援プログラムで、多種多様な役割を持って働くことを学び、自分らしい"行き方"を考える内容です。2012年度から教材を授業で活用していただいており、さらに2017年度からは、当社社員が講師として学校に出向く「出前授業」を行っています。
今年度は当初予定では5月から関東・関西を中心に全国の中学校に社員講師がお伺いをさせていただく予定でしたがコロナウイルスの影響で実施を見合わせておりました。8月から初めての取り組みとして、オンラインでの授業を開始いたし、今回は「企業の知的財産について学びたい」というご要望を頂戴し、高校での授業を実施いたしました。
【‟行き方"とは、松下幸之助創業者が「よりよい人生を生きるための心構えや考え方」といった意味を込めて使用した言葉。】
第18回目は 東京都立千早高等学校 からのオンライン授業のレポートです。
日 時 :2020年10月29日(木)16:30~17:20
学 校 :東京都立千早高等学校
生 徒 数: 16名(高校2、3年生)
社員講師:パナソニック株式会社 パナソニックIPマネジメント株式会社 商標・意匠部 青木 久枝 さん
職 種 :知的財産 模倣対策(商標権の活用)
パナソニックの青木です。パナソニックで、Panasonicブランドの模倣対策を担当し、お客さまを偽物のリスクから守り、また、当社事業・ブランド保護、より良い社会づくりのための仕事をしています。
出前授業の準備を進めている時は、初のことですし、しかも、オンライン講義ということで、うまく伝わるかどうか不安でした。しかし、オンラインでもしっかり伝わるように、話し方に注意し、また、より興味を持っていただけるような内容を選定し、私自身の経験を盛り込みました。そして、事前に頂いていた知財の質問事項についても、特許担当者など他の知財メンバーとも協力し、皆さんの期待に応えられるように十分準備しておりました。
パナソニックの模倣対策をまとめたスライドでは、「知的財産」を守ることには、お客様の「安全」を守ること、事業の「利益」を守ること、ブランドの「価値」を守ること、「社会貢献」につながることなど4つの意味があることなどが紹介されました。
実際の授業を実施している際に感じたことは、千早高校の皆さんは非常に積極的・前向きな生徒が多く、知財についてたくさん意見をいただき、嬉しく感じました。
印象に残ったのは、「若者(中高校生)において、知的財産教育は必要だと考えますか?」という質問でした。「将来の社会をつくっていくのは皆さんのような若者ですので、自分達のより良い社会のために、知財の役割を知ることは必要。例えば、知財が保護されないとどんな社会になるかを想像してほしい。新しい技術が特許として適切に保護されなければ、消費者のためにより良い製品・サービスが生み出されなくなり、消費者へのデメリットとなる。イノベーションが生まれなくなれば、社会は発展しない。また、偽物は、安全性のリスクだけではなく、犯罪組織の収益源・ゴミ問題・児童労働等の社会課題(SDGs)の側面も強い」と回答致しました。千早高校の皆さんは、SDGsを積極的に学んでいる学生さんであり、「今後、今日の内容を同世代の仲間とも共有していく」と回答を受け、メッセージが伝わったのだと感じ、ホッとしました。
将来というと、先のことのように思えますが、毎日の生活の延長に将来があり、また、自分達が将来をつくっていける貴重な存在だという点を改めて理解して頂き、これからの毎日を大切に過ごしてもらえると嬉しいです。そして、社会を牽引する人材になってもらえるよう、心から祈っております。
関連記事:「私の行き方発見プログラム」パワーアップ情報ファイル2020年12月号
【生徒から社員講師へのメッセージ】
・今までパナソニックという会社のCMをテレビでみたり、商品を使用しているだけで、会社のことについてはほとんど何も知らなかったので、今回の出前授業で多くのことを学べて面白かったです。また機会があれば出前授業を受けたいです。
・とても楽しい授業でパナソニックについてもっと学びたいと思いました。ありがとうございました。
・知的財産について理解が深まりました。偽物がなぜダメかが分かった。
・ありがとうございました。とても進路を考えるものとなりました。
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・私の行き方発見プログラム
・中学校向けキャリア教育プログラム パワーアップ情報ファイル
・パワーアップ情報ファイル2019年9月号