無電化地域ソリューションプロジェクト ~ミャンマーで第2回読書感想文コンクール表彰式を開催~
2020年1月17日、ミャンマーのイラワジ管区[※]で、松下哲学の入門書「素直な心になれたら 松下幸之助が中学生に教えたかったこと」を教材にした第二回読書感想文コンクール表彰式が開催されました。
受賞生徒と読書感想文コンクール関係者
当社では創業100周年である2018年を機に、新たな企業市民活動として「無電化地域ソリューションプロジェクト」を立ち上げました。本プロジェクトでは、電気のない地域、特にミャンマー、インドネシア、ケニアを対象に、太陽光発電・蓄電システムの寄贈と電気の啓発・学び支援を行い、コミュニティの持続可能な発展への貢献を目指しています。
本コンクールは、同プロジェクトの一環として、2018年度から開始したもので、ミャンマー地域での協働パートナーであるNGO団体ARTICやPHP研究所の協力を得て実現しています。教材として活用された「素直な心になれたら」は、パナソニックの創業者であり、また哲学者でもあった松下幸之助が、生涯をかけてつかんだ「仕事の成功」と「人生の幸福」を実現するための心の習慣を子どもたちにやさしく伝える本で、2回目となる今回のコンクールでは、教材の後半部分の「戦争について考えよう」「宇宙の発展と人類の使命」を読書感想文の対象としています。
ミャンマー語に翻訳された「素直な心になれたら―松下幸之助が中学生に教えたかったこと」
書籍のミャンマー語版は、イラワジ管区の約1,600の中学・高校などに約10,000冊を配布し、そのうち、41校、約4,000人の生徒がコンクールに感想文を提出しました。表彰式には表彰受賞者及びその家族、学校教師、さらにイラワジ管区の教育事務所関係者などの来賓も含め計約70名が出席しました。
出席者の様子
冒頭、来賓を代表してイラワジ管区の教育事務所ディレクターのウ・サンミンウ氏は、「教育に関しては、本来なら我々の責任であるが、日本の企業がミャンマーの教育力向上のためにこのような取組みに協力いただけることに大変感謝しております。」と述べました。
イラワジ管区教育事務所ディレクター ウ・サンミンウ氏
続いて、授賞式では、優秀作品に選ばれた9人に対して表彰状と賞品が手渡されました。また、当社からは、教材の内容に対する深い理解と自分の考えが具体的に書かれた9年生(中学3年生)のマ・カインニンウェイさんの作品に「Panasonic賞」を授与。賞品としてLED照明付き小型蓄電システム「ソーラーストレージ」を贈呈しました。
マ・カインニンウェイさんは、「私は将来弁護士になるのが夢です。なぜなら、他人が正しいことをすることを促す大人になりたいからです。今回『素直なこころになれたら』を読んで、共存共栄の大切さが初めて理解でき、新たな気づきを得ることができました。元々書くことが好きだったので、今回受賞することができ大変嬉しいです。」と受賞のコメントを述べました。
Panasonic賞に選ばれたマ・カインニンウェイさん(写真左)と賞状を授与したパナソニックCSR・社会文化部の喜納課長(写真右)
今後もミャンマーでの支援活動のひとつとして、松下幸之助創業者に関わる書籍を活用した同コンクールを継続実施し、ミャンマーの子どもたちの倫理観醸成への寄与を目指します。
[※]イラワジ管区 ミャンマーの行政区画の一つ。管区全体の広さは九州に相当する。ミャンマーは7つの管区、7つの州で構成されている。
<関連リンク>
・「無電化地域ソリューションプロジェクト」ミャンマーでの活動レポート
・パナソニック 無電化地域ソリューション活動 公式サイト「POWER!」
・[プレスリリース] 創業100周年を機に社会貢献活動として「無電化ソリューションプロジェクト」を開始(2018年4月23日)