第17回 復興支援プログラム「きっと わらえる 2021」~熊本県嘉島町立嘉島中学校~
震災で被災した子ども達を対象とした復興支援プログラム「きっと わらえる 2021」を、2月16日(金)に熊本県嘉島町立嘉島中学校で実施しました。「きっと わらえる 2021」は、こども達の映像制作支援プログラム「キッド・ウィットネス・ニュース」のノウハウを活用し、映像制作を通じて子ども達に笑顔と元気を取り戻してもらおうとするプログラムです。今回の「夢を叶える授業」では、リオデジャネイロオリンピックパフォーマンスなどの経歴をもつジャンプロープの黒野寛馬氏によるパフォーマンスと講演が行われました。当日の様子をご紹介します。
◇ 日程 : 2018年2月16日(金)8:50~16:05
◇ 場所 : 熊本県嘉島町立嘉島中学校
◇ 参加人数 :中学校3年生 89名
◇ スタッフ :【特別授業講師】黒野寛馬
【ダブルダッチパフォーマー】J-TRAP(小田原俊介・安藤雄介・赤塚大輔)Natsu(本田菜津美)
【パナソニック】喜納・前田・品川・山田・熊沢
【撮影講師】今井・鈴木 他 (敬称略)
2016年4月14日、4月16日に起きた熊本地震から1年と10カ月がたちました。今回は嘉島町立嘉島中学校にて、復興支援プログラム「きっと わらえる 2021」を開催しました。
嘉島中学校のある嘉島町は、熊本県上益城郡にあり、郷百選に選定されるほど豊富な湧き水に恵まれた町です。人口は約9,000人、熊本地震では約700棟の建物が全半壊しました。プログラムを実施した嘉島中学校も震災当時は、校舎や体育館に被害が出ていました。
8時50分、体育館には、嘉島中学校の生徒、取材に駆けつけて下さったメディア各社が集まってくださいました。初めに、パナソニック喜納より開会の挨拶をし、プログラムがスタートしました。各クラスで撮影に臨みました。今回撮影したのは、「今つたえたいこと」と10年後の自分へ向けた「未来へのメッセージ」の2本です。
最初は緊張しながらも、徐々にカメラに慣れていく生徒たち。
午後の部では、夢を叶える授業を実施しました。特別講師には、リオデジャネイロオリンピックパフォーマンスなどの経歴をもつジャンプロープの黒野寛馬さん。オープニングのパフォーマンスに驚く生徒たち。それもそのはず、午前の撮影体験では、スタッフに扮し生徒たちと触れ合っていました。パフォーマンスとても素晴らしかったですね!授業では自身の体験から夢を叶えるために必要なことなどお話いただきました。全員でダブルダッチの体験も行いました。
さて、プログラムもいよいよ終盤です。撮影した「今、伝えたいこと」の上映会が行われました。
上映が始まると、生徒たちは、スクリーンに映る友人や自分の姿を、恥ずかしそうに、時折笑顔で、見つめていました。映像を通し「熊本地震」を忘れないことを改めて確認していました。
上映会を終え、10年後の自分に向けた「未来へのメッセージ」が収録されたSDカード入りの「映像タイムカプセル」の進呈式が行われました。特別授業講師の黒野寛馬さんより、嘉島中学校の代表生徒へ進呈されました。是非、10年後に皆さんで集まって映像を楽しんでくださいね!
閉会後、全員で記念撮影をしました。
【先生方からの感想】
生徒達は震災について「忘れたい」という気持ちが強くあったと思うが、この撮影を通し、震災について見つめ直し、支援してくださった方々への感謝を忘れてはいけないと考えることができたと思う。「今、つたえたいこと」は、被災した当事者だからこそのメッセージ性のあるものになっていた。卒業まであと20日をきり、将来についてまだ漠然とした考えしかない生徒が多数だったと思うが、黒野さんの授業を通して具体的に目指すもの、夢を考え、それが見つかった生徒もいたのではないかと思う。また、ダブルダッチの体験では、普段おとなしい生徒達が全員一丸となって楽しそうにしていたことが印象的だった。