ギュスターヴ・モロー展 ― サロメと宿命の女たち ―

展覧会のみどころ

14年ぶりにギュスターヴ・モロー美術館から名作の数々を一挙公開!

パリのギュスターヴ・モロー美術館の全面協力を頂き、《出現》(1876年頃)、《エウロペの誘拐》(1868年)、《一角獣》(1885年頃)などを含む数多くの名作が一堂に会します。

初来日作品を含む、母や恋人との交流を伝える素描や手紙を展示!

実生活で身近な存在だった母ポーリーヌと恋人アレクサンドリーヌ・デュルーとの交流を伝える素描や手紙から、人間モローの素顔に迫ります。

モロー芸術を女性をテーマに紹介!

最愛の女性から、歴史や文学を彩るファム・ファタル(宿命の女)まで、女性像にフォーカスした展示により、華麗かつ深遠なモロー芸術の根幹にふれます。

第1章 モローが愛した女たち

モローにとって「世界で一番大切な存在」であったという母ポーリーヌや、結婚はせずとも30年近くもモローに寄り添い続けた恋人アレクサンドリーヌ・デュルー。本章では、モローが実生活においてどのように女性たちと関係性を築いていたかに注目します。それらの女性たちを描いた愛情と親密さ漂う作品や、彼女たちにゆかりのある作品、資料などを通して、画家ギュスターヴ・モローの素顔の一端を探ります。

《アレクサンドリーヌ》 インク・鉛筆/紙 22.5×16.7cm Photo ©️RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF ギュスターヴ・ モロ一美術館蔵

第2章 《出現》とサロメ

洗礼者ヨハネの首の幻影が現れるという稀有な発想、さまざまな時代や地域の建築・装飾様式を独自に取り入れた描写、膨大な習作やヴァリアントを伴う作画プロセスなど、多様な特徴と魅力をそなえたモローの代表作《出現》は、19世紀末の芸術家たちに多大なインスピレーションを与えました。本章では、《出現》を核としながら、モローが描いた「サロメ」のさまざまな側面をとりあげ、この主題に魅せられたモローならではのイメージ生成の背景をたどります。

《出現》  1876年頃 油彩/カンヴァス 142×103cm Photo ©️RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF ギュスターヴ・ モロ一美術館蔵

第3章 宿命の女たち

モローは、男性を誘惑し、翻弄し、命すら奪うファム・ファタルとしての女性を数多く描く一方で、男性からの誘惑の標的となり、数奇な運命をたどった女性もしばしば主題としています。そうした作品においても同様に、彼女たちの妖しく艶やかな姿態は見るものを幻惑せずにおきません。本章では、七宝細工のような輝く色彩と、想像力をかきたてるドラマティックなイメージのうちに、女性のもつ複雑で多面的な性質を浮き彫りにするモローの思考と感覚に迫ります。

《エウロペの誘拐》 1868年 油彩/カンヴァス 175×130㎝ Photo ©️RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF ギュスターヴ・ モロ一美術館蔵

第4章 《一角獣》と純潔の乙女

貞節の象徴とされ、純潔の乙女にだけは従順になるという幻の動物一角獣を、モローは美しくたおやかな女性に抱かれた姿で描きました。汚れなき女性のイメージは憧れの具現化であるとともに、その冒しがたい清らかさゆえに男性を惑わせ狂わせるものでもありました。本章では、そうした女性像にひそむ抗いがたく残酷なまでの魅力を通じて、モローにとってのファム・ファタルのイメージ形成をあらためて問います。

《一角獣》 1885年頃 油彩/カンヴァス 115×90cm Photo ©️RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF ギュスターヴ・ モロ一美術館蔵
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