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防犯カメラにおける動体検知機能とは?仕組みや導入メリット・デメリットを紹介
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防犯カメラの動体検知機能とは何か
防犯カメラの動体検知機能とは、カメラの映像内で人や物、車両などの「動き」を自動的に検知し、そのタイミングで録画や通知をおこなう機能です。たとえば、倉庫や工場、オフィスなど、無人の時間帯がある施設においても不審者の侵入を素早く把握できます。従来の常時録画と違い、動きがあった場面のみを記録できるため、データ容量の節約や映像確認の効率化につながります。
一方で、風で揺れる木や照明の変化などを誤って検知する場合があるため、設置環境に応じた感度調整が重要になります。
人感センサーとの違い
上述のとおり、動体検知機能は映像内の「動き」を検知する仕組みです。人以外の動きも捉えられるため監視用途に向いていますが、光や影による誤検知が起こる可能性があります。一方、人感センサーは、人や動物が発する熱(赤外線)の変化を検知して反応するセンサーです。光や影による誤検知が起こりにくいのが利点の一つですが、検知距離に制約があるなどデメリットもあります。
常時録画との違い
常時録画とは、防犯カメラが24時間・365日、途切れなく録画し続ける方式で、何らかの異常があったとき、その前後の状況も含めて証拠を残せるのが特徴です。一方、動体検知機能は映像内に動きがあったときだけ録画をおこないます。データ容量の削減や確認作業の効率化に貢献しますが、動きがない時間の記録は残りません。
動体検知カメラの2つの仕組み
動体検知カメラは、大きく「画像差分方式」「人感センサー連動方式」という2つの方式があります。それぞれの仕組みを理解しておきましょう。
画像差分方式
多くの動体検知カメラで採用されているのが「画像差分方式」です。画像差分方式は、撮影した映像を連続した静止画像として捉え、前後のフレームを比較することで動きを検知する仕組みです。画面内の明るさや形状、色の変化量が一定の基準を超えた場合に「動きがあった」と判断し、録画や通知を開始します。ただし、影の変化や照明の明暗差、風で揺れる物体にも反応するため、設置環境に応じた感度調整が重要になります。
人感センサー連動方式
動体検知カメラの「人感センサー連動方式」とは、赤外線などを利用して人や動物が発する熱の変化を検知し、その信号をきっかけに録画を開始する仕組みです。映像内の「動き」ではなく「温度」を検知するため、光や影、風で揺れる物体による誤検知が起こりにくいのが特徴です。ただし、検知距離や設置角度に制限があり、ガラス越しでは反応しない場合もあります。
動体検知カメラのメリットとは
動体検知カメラのメリットとして挙げられるのが、「録画データの管理・確認を効率化できること」と「運用コストを抑えられること」の2点です。
録画データの管理・確認を効率化できる
動体検知カメラの大きなメリットの一つが、録画データの管理・確認を効率化できることです。常時録画の防犯カメラの場合、長時間の映像を見ながら異変が生じたシーンを探し出す必要がありますが、動体検知カメラは人や物の動きがあった時間帯のみを記録するため、確認作業が短時間で済みます。特に複数台の防犯カメラを運用する企業や、工場・倉庫など広範囲を監視する現場では、管理担当者の負担軽減や業務効率の向上に大きく貢献します。
運用コストを抑えられる
運用コストを削減できるのも、動体検知カメラのメリットの一つです。常時録画の防犯カメラでは、24時間分の映像をすべて保存する必要があるため、大容量の録画装置の導入や、HDDの増設・交換といったコストが継続的に発生します。一方、動体検知カメラは動きがあった場面のみを記録するため、録画データ量を大幅に抑えることが可能です。結果として、記録媒体の消耗を抑えられるだけでなく、保守費用や管理工数の削減にもつながり、トータルコストを抑えた運用を実現できます。
動体検知機能のデメリットとは
動体検知カメラを導入する際は、そのデメリットも認識しておく必要があります。動体検知カメラのデメリットとして挙げられるのが、「誤検知が発生する可能性があること」と「録画開始までにタイムラグが生じる場合があること」です。
誤検知が発生する可能性がある
画像差分方式の動体検知カメラは、映像内の変化をもとに動きを検知する特性上、人物だけでなく、風で揺れる樹木や旗、照明の明暗変化、車両のヘッドライト、影の移動などにも反応してしまうことがあります。こうした誤検知が頻発すると、本来必要のない録画データが増加し、映像確認や管理にかかる手間がかえって大きくなる可能性があります。誤検知を抑えるには、設置環境を十分に考慮したうえで、検知エリアの絞り込みや感度の調整をおこなうことが重要です。
録画開始までにタイムラグが生じる場合がある
動体検知カメラのデメリットの一つが、録画開始までにタイムラグが生じる場合があることです。動体検知カメラは、「動き」を検知してから録画を開始するという仕組み上、侵入や動作の瞬間が記録されないケースがあります。特に人の移動が速い場合や、画面端から突然侵入した場合などは、重要な初動映像を撮り逃す可能性があります。こうしたタイムラグを防ぐためには、常時録画と併用するなどの工夫が必要です。なお、最新機種では「プリレコード機能(検知の数秒前から遡って記録する機能)」が搭載されたカメラもあります。
Webカメラやドライブレコーダーの動体検知機能
最近は、防犯カメラだけでなくWebカメラやドライブレコーダーにも動体検知機能が搭載されるようになっています。
動体検知機能が搭載されたWebカメラでは、オフィスや店舗の簡易的な見守りなどに活用されています。ドライブレコーダーの場合、駐車中に人や車の接近を検知して録画する「駐車監視機能」として活用されるのが一般的です。いずれも手軽に導入できるのが魅力ですが、検知精度や耐候性、録画の信頼性は防犯カメラの動体検知機能に比べて限定的です。
動体検知カメラの活用場面
動体検知カメラは、防犯対策や管理業務の効率化を目的として、様々な現場で活用されています。代表的な活用シーンとして、「無人時間帯の監視」「立入制限エリアの監視」「駐車場の監視」の3つについてご説明します。
無人時間帯の監視
工場や倉庫に動体検知カメラを設置すれば、夜間や休日など、本来人の出入りがない時間における侵入や不審行動をすぐに把握できます。人がいない時間帯だからこそ、検知した動きを異常として判断しやすく、管理者への迅速な通知、初動対応につながります。限られた人員でも、効率的な防犯体制を構築できるのが大きなメリットだと言えるでしょう。
立入制限エリアの監視
立入制限エリアの監視においても、動体検知カメラが役立ちます。サーバールームや資料室、研究室、制御室、金庫室、薬品・危険物保管庫など、通常は限られた担当者のみが出入りするエリアで動きを検知することで、不正侵入を早期に把握できます。人が立ち入ったタイミングのみを自動で記録できるため、映像の確認作業も効率的におこなえます。
駐車場の監視
駐車場の監視においても、動体検知カメラは優れた効果を発揮します。車両の出入りや人の接近といった動きを検知したタイミングのみを録画できるため、不審車両の侵入や当て逃げ、車上荒らしといったトラブルを効率的に把握できます。不要な映像を確認する手間が少なく、発生シーンを素早く特定できるのもメリットです。
動体検知をベースにした映像解析機能
近年は、動体検知をベースにした映像解析機能が搭載されたカメラが増えています。こちらでは、「侵入検知」「持ち去り検知」「置き去り検知」「いたずら検知」「通過検知(ラインクロス検知)」の5つの機能について解説します。
侵入検知
侵入検知とは、あらかじめ設定したエリアへ人や車両が入り込んだことを検知する映像解析機能で、立ち入り禁止区域や夜間の無人施設などで活用されています。監視範囲を限定できるため、不要な検知を抑えながら防犯性を高めることができます。
持ち去り検知
持ち去り検知とは、あらかじめ指定した物体が画面から消えたことを検知する映像解析機能です。金庫や重要書類、高額な商品や機器などを監視対象に設定することで、不正な持ち出しを早期に把握できます。盗難防止はもちろん、内部不正対策にも効果的です。
置き去り検知
置き去り検知とは、人が立ち去った後に荷物や物体が一定時間その場に残されている状態を検知する映像解析機能です。不審物の早期発見に有効で、駅や商業施設など人の出入りが多い場所の安全管理に活用されています。
いたずら検知
いたずら検知とは、防犯カメラへの妨害行為を検知する映像解析機能です。「レンズを覆う」「カメラの向きを変える」といった行為を自動で検出することで防犯カメラの無効化を未然に防ぎ、監視体制の信頼性を高めます。
通過検知(ラインクロス検知)
通過検知(ラインクロス検知)とは、あらかじめ設定した仮想ラインを人や車両が横切ったことを検知する映像解析機能です。上述の侵入検知が「特定エリアへの立ち入り」を捉えるのに対し、通過検知は進行方向や通過回数といった「通過行為そのもの」を把握することに重点を置いており、人や車両の動線管理や不審な行動の把握に活用されています。
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まとめ
動体検知カメラは、限られた人員や予算のなかで防犯レベルを高めるための有効な手段です。無人時間帯の施設監視をはじめ、立入制限エリアや駐車場の監視など、現場の特性や目的に合わせて柔軟に活用できます。さらに、動体検知をベースとした各種映像解析機能を組み合わせることによって、より高度な防犯体制の構築が可能です。自社に合った動体検知カメラを導入し、防犯レベルの向上と管理業務の効率化を実現しましょう。