パナソニック・ホーム パナソニックEWネットワークス > Solutions > コラム一覧 > 工事不要で屋外用防犯カメラは設置可能?選び方や注意点を徹底解説

映像システム

工事不要で屋外用防犯カメラは設置可能?選び方や注意点を徹底解説

更新日:2025/11/28
工事不要で屋外用防犯カメラは設置可能?選び方や注意点を徹底解説
屋外用の防犯カメラには「配線工事が大変」「費用が高い」といったイメージがありますが、最近は工事不要で設置できる屋外用防犯カメラが登場しています。こうした防犯カメラはWi-Fiやバッテリー、ソーラー充電などで稼働するため、電源や配線を必要とせず、手軽に導入できるのが大きな魅力です。本記事では、工事不要で設置できる屋外用防犯カメラの仕組みやメリット・デメリット、選び方のポイント、活用事例などについて解説します。
法人のお客様向け

ネットワークシステム、入退室管理システム、カメラシステム構築に関するお問い合わせはこちら

工事不要の屋外用防犯カメラとは

防犯カメラを動かすには、電源と配線が必要となります。屋外に防犯カメラを設置する場合は、工事をして配線をつなぎ、設置する機種が多くありますが、最近では、工事不要の防犯カメラも販売されています。

工事不要の屋外防犯カメラは、電源をバッテリー式に、配線をワイヤレスにすることで、工事をすることなく導入することが可能です。

賃貸物件で壁などに穴を開けられない場合や初期費用をできるだけ抑えたい場合などは、工事不要で設置できる屋外用防犯カメラが最適です。マグネット式やスタンド式で簡単に設置できるタイプも多く、取り外しや移動も容易です。

工事不要の屋外用防犯カメラの種類

工事不要で設置できる屋外用防犯カメラは、様々なタイプ・種類があります。代表的なものとしては、「Wi-Fiで映像を無線伝送するタイプ」「充電したバッテリーで動作するバッテリー内蔵タイプ」「乾電池で稼働するタイプ」「太陽光で充電できるソーラータイプ」などが挙げられます。こちらでは、それぞれのタイプの防犯カメラの特徴やメリット・デメリットについて解説するとともに、録画データの保存方法についてもご説明します。

Wi-Fiで映像データを伝送できるカメラ

屋外に設置する防犯カメラには、映像データを伝達するためにケーブルの配線が必要です。配線には、壁や天井などに穴を開ける工事が発生しますが、Wi-Fiを利用して映像データを送れる防犯カメラなら、工事はいりません。

Wi-Fiを利用した防犯カメラを利用するには、ご家庭にWi-Fi環境が必要となります。また、スマートフォンやパソコン、タブレットなど、映像データを確認する端末も用意しましょう。

なお、Wi-Fiで映像データを伝送できるカメラの多くは2.4GHz帯のみに対応しており、5GHz帯では接続できない場合があります。また、設置場所とルーターの距離が離れすぎると通信が不安定になることがあります。

内蔵バッテリータイプのカメラ

コンセントを必要としない防犯カメラに、内蔵バッテリータイプがあります。内蔵バッテリータイプの防犯カメラは、充電したバッテリーを使うことで、電源を入れられ、録画することができるのが特徴です。また、映像の記録メディアは、SDカードを利用します。よって、コンセントコードやケーブルなどが必要なく、カメラが倒れないように固定するだけで設置ができて便利です。

最近では大容量バッテリーを搭載したモデルも多く、1回の充電で数ヶ月稼働するものもあります。大容量バッテリーを搭載した屋外用防犯カメラは、充電する手間を大幅に削減しながら長期間の監視ができる点が大きなメリットです。

電池式カメラ

屋外で利用できる防犯カメラには、電池式のものもあります。こちらも内蔵バッテリータイプ同様、コンセントなどの電源、コードやケーブルが必要ないので工事などが必要なく、手軽に設置できます。

使用する電池は、単三などの乾電池や繰り返し使える充電池が選べます。電池の寿命は使用環境や録画頻度などによって変わってきますが、通常は数週間から数ヶ月程度が目安になります。長期間使用する場合は、省電力設計のモデルを選ぶのが良いでしょう。

【電源方式】ソーラー充電式カメラ

ソーラー充電式カメラは、太陽光を利用して内蔵バッテリーを充電する屋外用防犯カメラです。搭載したソーラーパネルで充電するため、電源工事やコンセント接続が不要で、設置後の電気代もかかりません。環境に優しいエコな防犯カメラとして注目されています。電池切れの心配が少なく、長期間の運用ができるのもソーラー充電式カメラのメリットです。ただし、効率的に充電するためには、日当たりの良い場所に設置しなければいけません。建物の陰や樹木の下などでは、充電効率が落ちてしまいます。

【録画データの保存方法】SDカードとクラウド

屋外用防犯カメラの録画データは、SDカード、あるいはクラウドに保存するのが一般的です。SDカードはインターネット環境が不要で、ランニングコストがかからない点がメリットです。ただし、容量に限りがあるため、長期間の録画には向きません。クラウドは容量を気にせずにデータを保存できることや、カメラの破損・盗難によるデータ紛失リスクが少ないのがメリットです。一方で、月額費用が発生することや、通信環境によって録画・再生が不安定になる場合があることなどはデメリットだと言えるでしょう。

工事不要の屋外用防犯カメラを選ぶメリット

工事不要の屋外用防犯カメラには、導入時の手軽さと柔軟性という大きなメリットがあります。まず、配線工事が不要なので専門業者に依頼することなく、自分で簡単に設置できます。配線の制約がなく、屋外の好きな場所に設置できる自由度の高さも魅力です。また、工事費や配線資材が不要なので、コストを抑えて導入することができます。さらに、壁などに穴を開ける必要がないため、賃貸物件にも設置でき、退去時の原状回復を心配する必要もありません。

Wi-Fiで映像データを伝送できるカメラのメリット

Wi-Fiで映像データを伝送できるカメラのメリットは、スマートフォンやタブレット端末からも閲覧できることです。そのため、家から離れた場所からでも、防犯カメラの映像を確認できます。また、録画装置などのシステムも不要なため、装置費用コストを抑えられるのも良い点です。

さらに、配線が不要なので設置場所の自由度が高く、設置後の位置変更も容易です。ケーブルを壁や天井に這わせる必要がないため、建物の外観を損なわず、景観を保ちながら防犯対策を強化できます。

Wi-Fiで映像データを伝送できるカメラのメリット

内蔵バッテリータイプのカメラのメリット

内蔵バッテリータイプは、電源であるバッテリーを充電することで何度も使えるため、コストが削減できるのが最大のメリット。また、コンセントの位置を気にせず、どこにでも設置できます。

さらに、近年は大容量バッテリーや省電力設計を採用した屋外用防犯カメラも増えており、1回の充電で長期間の稼働が可能です。頻繁に充電する手間を大幅に削減でき、防犯カメラをより効率的に運用することができます。

電池式カメラのメリット

電池式の防犯カメラは、電源をつなぐ配線が不要なので、簡単に設置でき、購入後すぐ使えるのがメリットです。工事不要なため、工事費用も発生せず、低コストであることもポイントでしょう。

電源を確保しにくい駐車場や資材置き場、イベント会場など期間限定の設置にも最適です。また、電池式の屋外用防犯カメラはバッテリーを充電する手間がかからず、電池交換だけで済むため、短期間での設置・撤去にも柔軟に対応できます。

工事不要の屋外用防犯カメラのデメリットと注意点

工事不要の屋外用防犯カメラは手軽に導入できる一方で、注意すべき点もあります。Wi-Fiの不安定さや電池・バッテリー交換の手間、画質の制限など、タイプによって異なるデメリットを理解しておくことで、より効果的な運用が可能になります。

Wi-Fi接続のデメリットとセキュリティ対策

Wi-Fiを利用した防犯カメラのデメリットは、Wi-Fiを妨害される可能性があることです。昨今では、Wi-Fiを妨害する装置が一般的に販売されており、その装置を使うと、カメラの録画が止まってしまうことがあります。

また、Wi-Fiは壁などの障害物があると繋がらない、途切れるなどの不具合が生じることもあります。そのため、防犯カメラを設置した場所にきちんとWi-Fiが届くかどうかの確認、届かない場合には中継器などが必要になるケースもあります。

さらに心配なのは、知らぬ間にWi-Fiを利用されてしまう可能性があることです。パスワードを知られると、Wi-Fiを勝手に使われたり、最悪の場合個人情報が流出することもあるので、十分な注意が必要です。

このような接続トラブルやセキュリティリスクを防ぐには、いくつかの対策が必要になります。まず、通信が不安定な場合はWi-Fi中継器を活用し、安定した電波環境を確保しましょう。また、不正アクセスを防ぐためには、英数字や記号を組み合わせた複雑なパスワードを設定するとともに、定期的に変更することが重要です。さらに、暗号化方式が強力な無線APを使用するなど、通信データの保護を徹底することも欠かせません。

内蔵バッテリータイプのカメラのデメリット

内蔵バッテリータイプのカメラは、頻繁にメンテナンスをしなければならないのがネックです。定期的にバッテリーを交換しなければなりませんし、SDカードも常時録画で使用する場合は1年程度で交換が必要となります。ただし、昨今では交換式の大容量バッテリーを内蔵するタイプもありますので、購入する際に確認するとよいでしょう。

内蔵バッテリータイプの防犯カメラは常時録画には不向きで、通常は1〜3ヶ月に一度は充電をする必要があります。充電する際にはカメラを一度取り外す必要があり、設置場所によっては手間がかかることは認識しておきましょう。

電池式カメラのデメリット

電池式カメラのデメリットも、電池切れした場合には交換が必要となります。また、やや画質が劣る傾向があるのもデメリットといえるでしょう。

電池式の防犯カメラは、定期的に電池を交換する必要があるため、長期的にはランニングコスト(電池代)がかさみます。また、省電力設計のため録画時間に制限があり、常時録画に不向きであることは認識しておきましょう。

事不要の屋外用防犯カメラの選び方

工事不要の屋外用防犯カメラは、設置が簡単で手軽に導入できる一方、製品によって性能や機能に大きな違いがあります。そのため、コスト優先で選んでしまうと「映像が不鮮明で犯人の特定ができない」「雨風で故障した」「誤検知が多い」といったトラブルにつながることもあります。

後悔しないためには、まず「画質と解像度」を確認し、撮影対象をしっかり識別できるかを見極める必要があります。「防水・防塵性能(IP規格)」をチェックし、設置環境に適した耐久性を確保することも重要です。また、「AI検知」などの最新技術が搭載されていれば、人や動物、車などを自動で識別し、誤報を減らすことも可能です。このようなポイントを押さえて、最適な屋外用防犯カメラを選びましょう。

画質と解像度の重要性

工事不要の屋外用防犯カメラを選ぶ際は、画質と解像度のチェックが不可欠です。防犯カメラの映像から人物や車のナンバーを正確に確認するには、最低でも200万画素(フルHD)以上の解像度が必要です。解像度が低いと、顔の特徴や細部が不鮮明になり、証拠映像としての信頼性が低下します。また、撮影距離が遠くなるほど映像が粗くなるため、設置場所と撮影範囲を考慮して選ぶことが重要です。さらに、夜間や暗所ではノイズが増えて画質が低下しやすいため、赤外線照明や高感度撮影機能を備えたカメラを選ぶと安心です。

防水・防塵性能(IP規格)の確認方法

工事不要の屋外用防犯カメラを選ぶ際は、防水・防塵性能(IP規格)を確認することも重要です。IP規格は、防塵性能と防水性能を2桁の数字で示します。たとえば、「IP65」では、6が「粉じんの侵入を防ぐレベル」を、5が「噴流水に耐えられるレベル」を表しています。屋外に設置する防犯カメラの場合、IP66以上の防水・防塵性能を持つ製品が理想だとされています。IP66以上であれば、雨風や雪、砂埃といった過酷な環境下でも防犯カメラの故障を防ぎ、長期的に安定した映像を得ることができます。

AI検知機能と誤報防止の仕組み

最新の防犯カメラには、AIが人や車両など特定の対象を識別して検知する機能が搭載されています。AI検知機能が搭載された防犯カメラであれば、従来の動体検知のように、虫の飛来や木の揺れ、光の変化などで誤ってアラートが作動するケースを大幅に減らすことができます。AI検知機能は、映像内の形状や動きのパターンを分析して、人や車両などの対象を正確に判別するため、必要な場面のみを通知・録画できます。監視効率が高まり、運用の手間を軽減できるのが、AI検知機能の大きな利点です。

工事不要の屋外用防犯カメラの活用事例

工事不要の屋外用防犯カメラは配線工事を必要とせず、あらゆる場所に柔軟に設置できるのが大きな魅力です。電源のない場所や一時的な設置にも対応でき、必要に応じて設置場所を移動できる柔軟性も備えています。また、コンパクトで目立ちにくい製品が多く、犯人に気づかれずに証拠映像を記録できるのもメリットの一つです。こうした特徴から、いたずらや不法投棄、不法侵入や動物被害など、様々なトラブルの対策に活用されています。

いたずら被害が連続して起こる場所への設置

工事不要の屋外用防犯カメラが活躍している場所のひとつに、いたずら被害が連続して起こる場所への設置があります。

工事不要の屋外用防犯カメラの特徴は、コンパクトで、どこにでも設置できます。そのため、いたずらをする犯人に気づかれずに犯行を録画できるのです。実際に屋外用防犯カメラを設置して、1週間以内に犯人を特定できたケースもあります。

工事不要の防犯カメラなら、設置場所を気軽に変えられるのも良い点でしょう。同じ敷地内の別の場所に被害があった場合には、そちらに防犯カメラを設置しなおすことも可能です。

野生動物の被害対策にも活躍

野生動物被害にも、工事不要の屋外用防犯カメラが役立ちます。野生動物被害には、田畑に侵入して農作物を食い荒らす被害や、屋根裏や床下、倉庫などへの侵入被害などがあります。こういった動物に対し、防犯カメラで映像を録画しておけば、動物の動きを観察でき、対策を練ることにつながります。

工事不要の屋外用防犯カメラには、ほとんどの場合動体センサーや赤外線センサーがついているので、動き回る動物を逃すことなく、ピンポイントで録画できるのもメリットです。

特に、夜間に活動するハクビシンやアライグマ、イノシシなどの被害対策には、赤外線カメラによる夜間撮影が効果的です。赤外線カメラは、暗闇でも鮮明に映像を記録できるため、侵入経路や行動パターンの把握に役立ちます。また、ソーラー充電式カメラであれば、山間部や農地などに「設置しっぱなし」にすることができます。太陽光によって自動的に充電されるため電池切れの心配が少なく、野生動物を長期間監視することができます。

まとめ

工事不要の屋外用防犯カメラは、設置の手軽さやコストパフォーマンスの高さから、様々な現場で導入・活用が進んでいます。導入する際は、画質・解像度や防水・防塵性能(IP規格)のチェックが欠かせません。また、AI検知機能など最新技術が搭載された製品であれば、効率的な運用が可能になります。設置場所や利用目的に合った製品を選ぶことで、防犯対策・いたずら対策をより効果的なものにしていただきたいと思います。

防犯カメラに関するお問い合わせはこちら

「パナソニックEWネットワークス」では、高精細・高画質のネットワークカメラを中心に、お客様のニーズ、ご要望に合わせ、最適なネットワークカメラ・レコーダを選定し、システムを構築します。運用をサポートするカメラシステム向けネットワーク構築もお任せください。

よくあるご質問

屋外用監視カメラも提案してもらえますか?
ご提案可能です、ご相談ください。
屋外用カメラと赤外線投光器の提案可能ですか?
ご提案可能です、ご相談ください。

関連するサービスはこちら

関連情報はこちら

工事不要の屋外用防犯カメラを活用しよう

工事不要の屋外用防犯カメラは、場所を選ばずどこでも設置でき、手軽で低コストなのがメリットです。電池やバッテリー、SDカードの交換など、メンテナンスが必要なケースもありますが、いたずら被害や動物被害などに役立ちます。特徴を理解した上で、工事不要の屋外用防犯カメラをうまく活用しましょう。

関連記事はこちら