次亜塩素酸水溶液(※1)から揮発した有効塩素成分が
付着の新型コロナウイルスを99.99%以上抑制

2022年1月5日
パナソニック エコシステムズ株式会社

パナソニック エコシステムズ株式会社は、このたび、グローバル受託研究機関「Texcell(テクセル)(※2)」と共同で、食塩水を電気分解して得られる次亜塩素酸水溶液から揮発した有効塩素成分が、付着する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を、8時間で99.99%以上抑制する効果があることを確認しました。

次亜塩素酸水溶液は、食塩水を電気分解することで生成され、除菌、脱臭に高い効果があります。
当社は1987年にカップ式自動販売機の衛生保持システムとして次亜塩素酸水溶液を採用して以来(※3)、30年以上にわたって次亜塩素酸技術の研究に取り組んできました。

当社はこれまで、公的研究機関と共同で、次亜塩素酸が新型インフルエンザウイルス、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、ロタウイルスなどに対して抑制効果があることを実証してきました。今回、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)についても、「Texcell」と試験を行い、 次亜塩素酸水溶液から揮発した有効塩素成分が、約6.7m3の空間において、8時間で99.99%以上抑制する効果があることを確認しました。
尚、今回の検証は、基礎的な研究であり、次亜塩素酸水溶液を搭載した製品の性能を評価したものではありません。

当社は今後も、次亜塩素酸技術を向上させ、清潔で心地よい室内空気質の実現に貢献していきます。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抑制効果 確認内容

【検証方法】

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を対象に、次亜塩素酸水溶液の有効塩素成分を、空気中に揮発させた場合と揮発させない場合(自然減衰)で比較実験を行った

【検証結果】

次亜塩素酸水溶液の有効塩素成分を空気中に揮発させた場合、揮発させない場合(自然減衰)に対して新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を8時間で99.99%以上抑制

 

【データ】

・試験実施機関:Texcell
・対象:新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
・装置:次亜塩素酸水溶液(※4)を使用した通風気化装置
・方法:約6.7m3の密閉空間にて、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を付着させたガーゼを設置し、検証装置を運転。
ウイルス感染価を測定し、抑制率を算出。
・結果:8時間で揮発させない場合(自然減衰)に対して99.99%以上の抑制効果を確認

時間 抑制率(対自然減衰)
2時間 91.48%
4時間 97.86%
8時間 99.99%以上

    ※1:食塩水を電気分解して得られる水溶液。
    ※2:パリのパスツール研究所から独立した最初のスピンオフ企業で、ウイルス検査やウイルスクリアランス試験などのGLP適合試験を行うことができる専門機関。フランス・ドイツ・アメリカ・台湾・日本に拠点を持つグローバルで認められた検証機関です。
    ※3:三洋電機時代の歴史も含む。
    ※4:ph約8.5、有効塩素濃度10~40mg/L

  

【検証結果の詳細】

結果:8時間で揮発させない場合(自然減衰)に対して99.99%以上の抑制効果を確認(図1)

【検証結果の詳細】

図1 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抑制効果

  

【試験空間概要】

【試験空間概要】