プロローグ―サーリネンの建築理念を育んだ森と湖の国、フィンランド
展覧会の導入として、フィンランドの成り立ちと歴史、文化、自然を紹介していきます。フィン人は1155年以後スウェーデンの支配下にあり、「フィンランド」(フィンランド語では「スオメン・タサヴァルタ」通称「スオミ」)としてロシアから独立し建国を果たしたのは1917年のことでした。建国を後押ししたナショナリズムの高まりは、同時に、独自の文化と芸術を築こうとする情熱にもつながりました。サーリネンをはじめ芸術家たちにインスピレーションを与えた、壮大な民族叙事詩『カレワラ』に関する作品資料も展示します。