history

パナソニックデザイン、そのルーツは1950年代にまでさかのぼります。初めてのアメリカ市場視察を行った創業者が、ビジネスの決め手がデザインになっている現地を目の当たりにし、「これからはデザインの時代である」と痛感。1951年に当時千葉大学工業意匠学科講師であった真野善一氏を招聘し、松下電器に「宣伝部意匠課」が3名で設立されたのです。それは、日本で初めての企業内デザイン部門の誕生でした。

扇風機20B1は、真野による初の「松下デザイン」であり、これ以降、あらゆる製品のデザインが製品意匠課に持ち込まれるようになりました。しかし当時は、デザインプロセスへの理解のなさから、「その場ですぐやってくれ」という無理な依頼も少なくなかったといいます。2年後の1953年、製品意匠課は宣伝部から技術部門の中央研究所へ移管。デザインを単なる表面的なスタイリングにとどめず、次々と開発される新技術や内部機構設計と一体化させるために、開発段階からデザイナーがかかわることを求められるようになりました。

以降、デザインとは表面的なスタイリングのみを表すのではなく、モノが使われる場所や使われ方も含めた設計思想であるということを、理解してもらおうと努めて活動しつづけることになるのです。パナソニックデザインは、黎明期のこれら活動・思いをDNAとして継承し、今日に至っています。