技術・モノづくり
Air Technology
パナソニックが提供するIAQ
Indoor Air Qualityとは「室内空気質」のことです。私たちは1日のおおよそ90%を屋内で生活しています。そして1日におおよそ18kgもの空気を取り入れています。求められるのは健康で暮らしをゆたかにするIAQ。
パナソニックはIAQを空質7要素(温度・湿度・清浄度・気流・除菌・脱臭・香り)に分類。これらの要素を自在にブレンドすることで、さまざまな空間に対応したIAQの提供を目指します。
これまで空気質と感性を整えるためには数多くの機器が必要で、それぞれが独立して動くので狙った空気質を実現するには工夫が必要でした。パナソニックはこれらの機器をパッケージ化し、温度、香りなどを自在にコントロールすることで、外気が変化しても空気質を一定範囲内に制御することを可能にしました。
そして今、更なるIAQ向上に向け、除菌・脱臭分野の研究・開発に取り組んでいます。
各技術内容
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ファン技術
シミュレーション技術を活用した効率的なファン・風路の設計。
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熱交技術
熱交換により省エネ性を向上する素子設計。
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除菌技術
次亜塩素酸発生ユニットなどの除菌作用を持つデバイスの開発。
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集塵・脱臭技術
居住空間の空気環境を向上する集塵、脱臭などの高機能デバイス開発。
主な開発成果
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φ48小型モーター
特殊なコア分割構造と巻線工法の開発等で換気扇用の高効率コンデンサモーターを実現。
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誘引気流制御技術
直進性が高く、乱れの少ない風を生成する、独自の誘引気流制御技術。
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微粒子センシング
デバイス0.3umから花粉相当の粒子径まで幅広く検知し、製品の最適な気流制御やファン制御を実現する制御基板・ソフトウェアの設計開発。
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遠心水破砕デバイス
加湿量をコントロールしやすく、スケール(水に含まれるミネラルなどの成分)や菌の飛散を抑えられる独自の加湿技術。
開発・品質確認設備
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IAQ検証センター
次亜塩素酸の効果や安全性を検証し、実使用を模擬した空間における浮遊菌への除菌効果など、より高度な検証を行います。
- IAQ検証センターの詳細
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耐久試験室
24時間運転の換気扇などを連続運転し、耐久性を確認。35年以上運転している製品もあります。
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恒温恒湿室
マイナス33度から40度まで、苛酷な環境を作り、製品が問題なく機能するかを確認。
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水密実験室
台風などの条件でも、製品の機能に支障がないことを確認します。
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無響音室
製品の静音化を徹底追求するために、国内最高レベルの設備を設置。
実現に向けた技術テーマ
次亜塩素酸技術
IAQ7要素のうち除菌・脱臭を担う技術として、「次亜塩素酸」を活用する技術をパナソニックは研究しています。確かな効果を安全に得るために、さまざまな物質・条件で試験を進めております。
調湿ユニット/
次亜塩素酸生成ユニット
遠心破砕加湿技術を搭載した「調湿ユニット」に、次亜塩素酸を発生する「次亜塩素酸生成ユニット」を接続することで、湿度を快適範囲にコントロールしながら、空間除菌・脱臭の効果も期待できます。
実現するテクノロジーの紹介
遠心破砕加湿技術
「遠心破砕加湿技術」は、ドラムから高速で吹き出した水を、壁面にあてて細かく破砕し、空気に付加して加湿する技術です。回転数を変化させることにより加湿量を細かく制御でき、熱源と組み合わせて加湿・除湿も自在にコントロールできるようになりました。
気流制御技術
誘引気流を用いた「気流制御技術」により、調湿ユニットでコントロールされた空気を、均一で体全体を包み込む、柔らかな自然の風のような気流にして、居室に届けます。
プロトタイプの紹介
Reboot Space/
Reboot SpaceⅡ
Reboot Spaceは、オープン空間でも局所的な空質コントロールを実現。Reboot SpaceⅡは、小型クローズ空間全体での空質コントロールを実現します。
モノづくり
工場では、100年以上に亘り蓄積したモノづくりのノウハウを活かし、源泉から完成工程まで一貫した生産活動を行っています。生産性・品質向上に拘って取り組み、多様多品種少量生産を実現しております。また工場内に自社製品を効率的に配置することでCO2削減を実現し、資源リサイクルなども含めて、環境に配慮した生産活動を行っています。
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モーター生産ライン
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熱交素子生産ライン
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自動板金加工ライン
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製品組み立てライン
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トンネル換気設備生産ライン