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フリーアドレス

2022.01.31

フリーアドレスをストレスに感じる原因とは?対策方法を解説

フリーアドレスをストレスに感じる原因とは?対策方法を解説

新しいワークスタイルとしてフリーアドレスに注目が集まっています。政府が働き方改革を推進していることもあり、導入する企業が増加しています。しかし、フリーアドレスの導入においては、メリットだけでなく社員がストレスを感じるケースもある、という点に注意が必要です。この記事では具体的にどのようなストレスを感じるのか、その対策方法とあわせてご紹介します。フリーアドレスの成功に向けて参考にしてください。

フリーアドレスとは?

フリーアドレスとは近年、導入する企業が増えているワークスタイルです。従来のオフィスでは社員一人ずつに固定席を設けていましたが、フリーアドレス制ではオフィス内であれば自分で自由に席を決められます。

フリーアドレスが徐々に浸透している背景には、ICT(情報通信技術)の発達により固定席でなくても十分に仕事ができることや、政府が働き方改革を推奨していることが挙げられます。

フリーアドレスを導入したオフィスにおいては、業務を行うスペース以外に社員がリラックスできるカフェスペースなどを設置しているケースが多くみられます。業務内容やその日の気分にあわせて、最適な環境で仕事ができるため、生産性の向上も期待できるでしょう。さらに自分で席を選ぶことで自律的に仕事に取り組むようになり、モチベーションアップにもつながります。

また、従来のオフィスでは接する機会のなかった他部署の社員とも交流する機会ができ、オフィス全体のコミュニケーションが活性化することも大きなメリットといえるでしょう。

フリーアドレスの導入で社員が感じるストレスとは

フレキシブルな働き方ができ、メリットが数多くあるフリーアドレスですが、実際に導入してみると社員がストレスを感じる場合があります。具体的にどのようなストレスがあるのかご紹介します。

集中しにくい

フリーアドレスでは業務内容に合った環境作りのため、毎日違う席を選べる自由度の高さが魅力ですが、人によっては集中しにくいと感じる場合があります。部署にかかわらず好きな場所で仕事をするため、移動する社員が増えて人の動きがおのずと多くなります。

特にオープンな空間では、周囲の雑音や人の往来が多いことが原因で落ち着いて仕事ができないとストレスに感じる社員もいるのです。仕事に集中できないと生産性が落ちたりミスが多くなったりして、それがまたストレス要因になる悪循環を生み出してしまう可能性があります。

チームでの仕事がはかどらない

短期間のプロジェクトなどでチームのメンバーが都度変わる場合、フリーアドレスは仕事の進捗を滞らせてしまうことがあります。チームのメンバーが毎日バラバラの席についているため、各自がどこにいるのか把握しづらくなる点が一因です。

チームで仕事を進めるための情報共有や連携がスムーズに行えず、思うように仕事がはかどらない状態は、従来のオフィスの形態と比べるとストレスになりやすいといえるでしょう。

うまくコミュニケーションがとれない

会社内のコミュニケーションの活性化はフリーアドレスの大きなメリットのひとつですが、人によってはうまくコミュニケーションがとれないことがあるでしょう。同じ部署や関連部署の社員とはコミュニケーションをとれても、これまで交流のなかった社員同士が隣に座って急に円滑なコミュニケーションがとれるとは限りません。

社員の負担が増える

フリーアドレスを導入することで、社員の負担が増えるケースがあります。フリーアドレスでは席を自由に変えられますが、ミーティングや外出、休憩などで席を移動するときに、その都度社員がノートパソコンや資料、備品を持って移動しなければなりません。持ち歩いて移動しているうちに、社外秘の資料や顧客情報などを紛失してしまうリスクもあります。

従来のオフィスでは、資料や備品は自分の固定席のキャビネットなどに収納できましたが、フリーアドレスでは収納の問題もあります。さらに毎日、席を自分で探さなくてはならないことに負担を感じる社員もいるでしょう。少しの負担でも毎日となると、ストレスを感じてしまうものです。

社員がどこにいるのか把握しにくい

自分で座る席を決められるフリーアドレスでは、社員がどの席に座っているのかを管理しにくいデメリットがあります。例えば部下が上司に相談や報告があるときや上司が部下を招集したいときに、誰がどの席にいるのか分からないと不便です。急を要するケースならなおさらでしょう。

他に取引先やクライアントからの電話を取り次ぐ際に、担当者の居場所が分からないとスピーディーに対応できず、トラブルの元にもなりかねません。電話を取り次ぐ側も受ける側もストレスになる可能性があります。

フリーアドレス導入前に注意しておきたいポイント

フリーアドレスの導入で社員がストレスを感じないためには、導入前に慎重に準備を進めることが必要です。フリーアドレス導入前に注意しておきたいポイントについて詳しく解説します。

フリーアドレス導入の目的を明確にする

フリーアドレスを成功させるためには、フリーアドレス導入の目的を明確にしておきましょう。目的がハッキリしないまま導入しても社員に戸惑いが生じて、結果的にはストレス要因になってしまいます。

フリーアドレスを導入する目的、およびメリットは次のとおりです。

  • ・社員同士のコミュニケーション活性化
  • ・新たなアイデアが生まれやすい
  • ・オフィスの省スペース化
  • ・業務の効率化
  • ・オフィス環境の美化
  • ・社員にあったワークスタイルの確立

これらの目的をできるだけ明確にして社員に理解してもらうことが大切です。社員に対して事前の説明やヒアリングを行いましょう。フリーアドレスの導入は企業側のメリットだけではなく、社員にもよい影響があることを社員に浸透させると効果的です。

社員の働きやすさを重視したフリーアドレスの構築を念頭に置いて計画を進めましょう。

フリーアドレスの成功事例を参考にする

やみくもにフリーアドレスを導入しても社員の負担が増えるだけです。フリーアドレスの成功事例などを参考にしてよりよい職場環境作りを意識しましょう。社内に専門の部署を設け、フリーアドレス導入を手がけた実績のある専門業者に相談するのがおすすめです。

フリーアドレスの試験期間を設ける

オフィスをいきなり完全フリーアドレスにしても、社員の混乱をまねく可能性があります。失敗しないためには、フリーアドレスの試験期間を設けるとよいでしょう。実際にフリーアドレスを成功させた実績のある企業では、始めは部分的なフリーアドレスを導入して様子を見ることが多い傾向にあります。

フリーアドレスが向いている職種と不向きな職種を見極め、向いている職種から導入するとスムーズに進みます。例えば営業職などのオフィスでの在席率が低い職種や、IT系など書類がデータ化されている職種なら、比較的フリーアドレスを導入しやすいといえます。

試験的にフリーアドレスを導入することで、フリーアドレスが合わない部署の見極めや、導入の程度の修正を行えるようにしましょう。

フリーアドレスで感じるストレスを解消する対策方法

時間や費用をかけてフリーアドレスを導入しても、オフィスで働く社員がストレスを感じていては、よい効果は得られません。そこで社員が感じるストレスを解消できる対策方法をご紹介します。

社員が集中できるスペースを作る

フリーアドレスの導入で集中できないと感じる社員が多い場合は、一人用ブースの設置やデスクをパーテーションで仕切るといった方法で集中できるワークスペースを作りましょう。周りの視線や音を遮断した空間はプライバシーが守られ、高い集中力を必要としたり機密情報などを扱ったりする仕事に向いています。

予算やスペースの問題で個室ブースの設置が難しければ、オフィス内に集中ゾーンを設けるのもおすすめです。集中ゾーンを設置する場所はできるだけ話し声が聞こえず、人の動きが少ないところを選びましょう。

グループアドレスをあわせて導入する

全社的に完全なフリーアドレス制とするのは少しハードルが高い、という場合には、グループアドレスとあわせて運用するのもよいでしょう。グループアドレスでは、部署やチームごとに席を割り当てて、その範囲内で自由に席が選べます。

社員の座っている位置をある程度把握でき、チームでの仕事もはかどるでしょう。管理側もマネジメントしやすいメリットがあります。個人での仕事にはフリーアドレス、チームでの仕事はグループアドレスなどルールを決めておくとよいでしょう。

コミュニケーションの強要をしない

社員同士のコミュニケーション活性化は、企業にとっても社員にとっても大きなメリットと考えられますが、なかにはコミュニケーションが苦手な社員もいます。コミュニケーションを強要せず、社員が働きやすい環境を作るよう心がけましょう。

社員の負担を軽減する

フリーアドレスを導入したらそれで終わりではなく、ヒアリングを行い改善点の洗い出しが必要です。社員がフリーアドレスに対して負担感を持つようであれば、慎重に解決策を検討しましょう。

例えばフリーアドレスでは固定席に設置してあるワゴンやキャビネットがないため、ノートパソコンや書類、備品の収納スペースを確保してなくてはなりません。社員一人につき一台、鍵付きのロッカーを割り当てましょう。業務中は気軽に備品が持ち運べるモバイルバッグやワゴンを活用すると便利です。

さらに座る席がスムーズに決められるよう、座席予約システムなどの導入を検討するのもよいでしょう。社員がフリーアドレスに対して負担感を持たないよう、導入後もルールの改定を実施しましょう。

職種や部署によって固定席を設ける

職種や部署によって固定席を設けるのもよいでしょう。例えば総務や人事、経理部門などは、他の部署の社員からの相談や連絡が多いのが特徴です。これらの部署の人たちが毎日違う席に座っていると、どこにいるのか探さなくてはなりません。そのため固定席でいつも同じ席についているほうが仕事が円滑に進み、他の社員も安心して業務に取り組めるでしょう。

もちろん固定席に座っている社員にも、新たな視点での仕事に取り組んでもらったり、コミュニケーションを活発にしてほしいものです。人が集まるマグネットスペースやオフィスラウンジなどを利用してもらいましょう。

自社に合ったフリーアドレスを導入して社員のストレスを軽減

フリーアドレスは企業にとっても社員にとっても、多くのメリットのあるワークスタイルです。しかし、社員がストレスを感じていてはよい成果は得られず、失敗ということにもなりかねません。フリーアドレスを導入する際には、準備段階から自社に合った運用方法を検討しておきたいものです。社員のストレスを軽減して、フリーアドレスを成功させましょう。

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