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IoTとは何か 活用事例を交えながら意味や仕組みについてわかりやすく解説!

更新日:2023/02/28
IoTとは何か 活用事例を交えながら意味や仕組みについてわかりやすく解説!
IoT(アイオーティー)、「モノのインターネット」はビジネスの効率化やデータ活用を目指して急速に広がっています。IoT家電なども登場し、より身近にもなっています。IoTとはなにか、国内・国外の動向、IoT活用のメリットをはじめ、業種別の活用事例、身近な活用事例を紹介します。
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IoTとは何か

IoT(アイオーティー)は「Internet of Things」の略で、日本語では「モノのインターネット」と言われます。インターネットはもともとコンピュータを使い、我々「ヒト」が通信するためのネットワークとして発展してきましたが、通信技術や通信デバイスの進化、小型化、コストダウンなどによって、コンピュータ以外の「モノ」がインターネットに接続し、さらに「モノ」同士がインターネットを使って通信することが可能になってきました。そうしたことを総称して「IoT」と呼んでいます。「コンピュータ以外のモノ」と表現しましたが、別の言い方をすれば、あらゆる「モノ」に小型のコンピュータが搭載され、通信できるようになっているとも言えます。いわゆる「スマート化」です。

スマートスピーカー、スマートホーム、スマート家電、スマートカーなど、身の回りのものすべてがスマート化し、IoTが進展しているのです。

IoTの仕組みについて

IoTは、最も単純化すると3つの要素から成り立っています。「モノ」「インターネット」「サーバ」です。
「モノ」はIoT(モノのインターネット)の対象となるものです。センサやカメラ、あるいはモータなどが搭載され、IoTのフロントエンドで入出力を担います。「インターネット」は、すなわち通信手段です。必ずしもインターネットである必要はありませんが、広域をカバーするネットワークとなるとインターネットの利用が必須となるでしょう。「サーバ」は、「モノ」から「インターネット」を使って送られてきたデータを受け取り、処理します。「モノ」から「サーバ」へデータが一方的に送られるだけでなく、「サーバ」を処理した結果を「インターネット」を使って「モノ」にフィードバックし、「モノ」が何らかの動作を行うケースもあります。

IoTが活用された事例としては「見守りポット」があげられます。電気ポットの使用状況を離れて暮らす家族に知らせ、安否確認するという仕組みです。電気ポットの使用状況をチェックでき、1週間分のグラフも確認できるようになっています。電気ポットの使用状況から、離れて暮らす家族の生活リズムを把握することも可能で、いつもと違う様子が見られたらいち早く安否を確認できます。

総務省の「令和元年版 情報通信白書」では、2020年代には約450億台のIoT機器がインターネットに接続されると予測されました。IoT化の流れは今後さらに加速し、多くのモノがインターネットにつながる社会になるといわれています。

国内・国外のIoTの動向

日本国内、そして海外でもIoTは大きく成長しています。例えば、日本のIoT市場のユーザ支出額は、調査会社IDC Japanによると、2020年は6兆3125億円、2025年には10兆1902億円と予測されています。市場規模10兆円は、コンビニエンス市場や通信販売市場に匹敵する規模です。日本国内では、今後の人口動態の変化による労働人口の減少、ビジネスにおけるデータの重要性の高まりなどから、ますますIoTが進展すると考えられています。

一方、世界のIoT市場は2022年には1兆ドル(約110兆円)に達するという調査もあります。アメリカでは電気自動車テスラに象徴されるように、生活にかかわるさまざまなモノのスマート化が進み、ヨーロッパではドイツが提唱する「インダストリー4.0」のような産業への応用が進んでいます。また中国は国をあげてIoTをはじめとするIT技術の活用が推進されています。

IoTで実現できること

IoTが目指すことは、効率化・省力化やコスト削減、さらにはデータの収集・活用を実現し、暮らしの利便性を高めることです。IoTの具体的なメリットを見ていきましょう。

①:インターネットを介して操作

IoTの最もわかりやすい直接的なメリットは、インターネットを介して離れた場所から、さまざまなモノを操作できるようになることです。例えば、エアコンや照明器具などをスマートフォンを使って操作し、外出先から家に着く前に部屋を最適な温度にしておいたり、照明をつけておくことが可能です。いずれ、自宅の最寄り駅に着く前に、自動運転の車を自宅から呼んでおくことも可能になるかもしれません。また家に誰もいなくても、愛犬にフードサーバーからエサをあげたり、様子を確認したりできるようになるでしょう。

②:モノの状態を検知

モノにセンサ類を搭載すると、モノの状態を検知できるようになります。例えば、工場や倉庫は無人化が進み、さまざまな機器が連動して稼働しています。重要な機器類にセンサを搭載すれば、機器の稼働状況をリアルタイムでモニターできます。工場内の通信手段には無線LANなどが使われますが、情報をインターネットを介して収集・蓄積し、トラブルの予兆を事前に感知したり、メンテナンスが必要な機器を把握できるようになります。工場が全国各地に複数ある場合も、インターネットを使えば、集中管理が可能です。身近なところでは、スマートフォンに搭載されているセンサが、本体の向きや回転を常に検知しています。

③:周囲の状況を把握

モノ自体の状態だけでなく、カメラやセンサを使って周囲の状況を把握することもできます。例えば、農作物の生育状況をカメラを使って確認したり、気温や湿度、あるいは土壌の状態などをセンサで把握することで、農業のIT化・スマート化を実現できます。生育状況や土壌の状態をIoT機器でチェックして、水やりや肥料の補給を自動で行えるようになります。ドローンにもセンサやカメラが搭載されていて、さまざまな情報を検知しています。

④:モノの動きや位置を把握

GPSシステムと組み合わせると、バスの現在位置や到着時間を正確に把握したり、タクシーの走行情報と過去の乗車データなどをAIを使って解析し、稼働効率をアップさせることなどが可能になります。トラックの運行状況を確認すれば、安全確保にもつながります。あるいは重要な荷物やモノの位置を常にトラッキングして、盗難や偽造品の流通を防ぐこともできます。自動車がインターネットにつながり、いわゆる「コネクティッドカー」になれば、交通量に合わせて信号や車線を柔軟に変更したりすることもできるようになります。

⑤:モノとモノの通信で高度な自動化を実現

IoTの完成形ともいえるのが、モノとモノが通信してデータをやりとりし、さまざまな自動化を実現することです。簡単な事例では、センサが室温を感知してエアコンを動かす、明るさを感知して照明を点灯する、などです。コンビニやスーパーの棚に並んだ商品をチェックし、自動的に発注し、補充するなども可能になります。音声を認識してテキストに変換したり、機械を操作したりすることも可能です。自動運転の自動車が互いに連携しながら安全に走行し、信号とも連携して、渋滞を緩和することなどは、IoTの究極の活用例といえるでしょう。

【業種別】IoTの活用事例

【業種別】IoTの活用事例

IoTはすでにさまざまな分野で利活用が始まっています。

医療・介護の事例

医療現場で使われているさまざまな機器をIoT化することで、体温や脈拍といった患者の生体データを離れた場所からでもリアルタイムで把握できるようになります。ウェアラブル型のIoT端末なら、患者の負担を小さくすることも期待できます。地方などで高度な医療が受けづらい場合も、IoTを活用して遠隔地の専門医とデータを共有するなど、適切な治療を受けることが可能になります。

一方、高齢化が進展するなか、介護現場では人材不足が懸念されていますが、IoT機器を活用して、被介護者の状態をモニターしたり、異常を迅速に把握することが可能になります。転倒などのアクシデントに早く対応できるほか、今後の再発防止にデータを役立てることも可能です。

製造業の事例

製造ラインにIoTセンサを配置したり、製造ラインを構成している機器をIoT化することで、製造工程をリアルタイムに把握し、工程の改善や効率化を図ることができます。さらに機器自体をモニターすることで、不調やトラブルの予兆を検知し、トラブルやメンテナンスの時間・コストを削減することもできます。IoTを活用することで、製造ライン、さらには工場全体のスマート化が実現可能です。またカメラやセンサなどで、作業をする人の動きなどを可視化し、工程の見直しや人員配置の最適化につなげることもできます。

さらに製品をIoT化すれば、利用状況を把握して、さらなるサービス提供につなげたり、消耗品の補充やメンテナンスのタイミングを最適化することもできます。システム化することで、まだ仕事に慣れていない新しい従業員でも一通りの業務を早く覚えられます。

物流の事例

物流では、文字通り「物」の「流れ」を管理することが重要になります。製造ラインでのIoT活用と同様に、特に物流の重要拠点となる倉庫や配送センターなどでのIoT活用が進んでいます。現状でも、すでに荷物のトラッキングシステムが整備されていますが、さらにRFIDなどを組み合わせれば、荷物の位置をリアルタイムでトラッキングできるようになります。また厳密な温度管理が必要な荷物には、温度センサを搭載したIoT機器を活用し、温度管理を徹底したり、正確な温度管理が行われたことをエビデンスとして残すことも可能になります。

物流では、人材不足や働き方改革などから、自動運転トラックの隊列走行、メーカーの枠を超えた共同配送、鉄道の活用など、効率化・高度化が進んでいます。それらの取り組みにも、IoTが重要な役割を担います。自動搬送ロボットによるピッキング作業などを導入することで、倉庫業務の効率化ができます。ドローンの活用による配送も、すでに試みが始まっています。

農業の事例

農業は、作物はもちろん、天候や土壌、さらには農業機械まで幅広い分野の知識とノウハウが求められるうえに、これまでは個人の経験やスキルに依存する部分が大きく、コンピュータの活用が難しい分野でした。それだけに農業はIoTの活用が最も期待され、可能性が大きく広がっている分野といえます。カメラで作物の生育状況をチェックしたり、センサで気温や土壌の状態、日射量などを把握し、水や肥料を与えるタイミングや量を調整することが可能になります。センサと機器を組み合わせて、そうした作業を自動化することもできます。IoTやAIを活用した農業は「スマート農業」と呼ばれています。

トラクターなどの農業機器にGPSやセンサを搭載して自動運転を行ったり、ドローンに搭載したカメラで生育状況を確認しながら、肥料の量を調整するなど、自動化・無人化、データ活用も進んでいます。人手不足が叫ばれて久しい農業ですが、IoTはその課題を解消する可能性を秘めています。

交通の事例

自動車は、自動運転の実現に向けてメーカのみならず、IT系企業も積極的に開発を進めていますが、カメラやセンサ、画像処理のAIを活用した自動運転に加えて、インターネットに接続した「コネクティッドカー」の実現に向けて開発が進められています。1台1台の自動車がインターネットにつながり、走行状況や周囲の状況を共有すれば、複数の自動車が協調して安全に走行したり、周辺の渋滞状況などを反映してルート選択を行い、渋滞を解消することも可能になります。

さらに利用者一人一人の移動ニーズに応じて、バスやタクシー、鉄道など、複数の公共交通機関などを組み合わせて提供する「MaaS(マース:Mobility as a Service)」の実現に向けて、IoTは基盤となる部分を担うことになります。利用する人数や行先などに合わせて、もっとも効率がいいルートを自動で検索し車を運行する取り組みも、すでに始まっています。

身近なIoTの活用事例

ビジネスレベルだけでなく、私たちの身近なところでもIoTの活用は進んでいます。

事例①:スマートスピーカー

事例①:スマートスピーカー

IoT家電の代表がスマートスピーカーです。インターネットを経由して、ニュースや音楽などさまざまな情報を提供するほかに、家庭にあるIoT家電のコントロールセンターとなり、IoT家電の音声操作を実現します。

事例②:スマートキー

事例②:スマートキー

玄関の鍵をIoT化するデバイスも登場しています。スマートフォンで遠隔から鍵を開け締めできることはもちろん、外出先から鍵の施開錠状況を確認することができます。

事例③:電気ポット

事例③:電気ポット

IoT電気ポットは遠隔でお湯を沸かすのではなく、電気ポットを使う人の状況をモニターすることに活用できます。離れて暮らす高齢者が朝、お湯を沸かした。昼にもポットを使ったなどをモニターすることができ、その無事を確認できます。

事例④:スマートカーテン

事例④:スマートカーテン

カーテンレールに取り付けて、カーテンの開閉を自動化したり、音声で操作できるようにするIoT家電もあります。時間はもちろん、周囲の明るさを検知してカーテンを開けたり、リビングにあるスマートスピーカーに話しかけて、子供部屋のカーテンを開けたりできます。また旅行などで不在にしているときも、カーテンを自動で開閉し、防犯に役立てることもできます。

事例⑤:スマートトイレ

事例⑤:スマートトイレ

トイレをIoT化し、毎日の排泄物をチェックして、ユーザの健康状態を把握するスマートトイレの開発も進められています。お尻をスキャンしてユーザを識別し、排泄物から健康状態や病気の兆候を検知することを目指しています。
ユーザの健康データがビッグデータとして活用できるようになれば、感染症の予測や予防にも役立ちます。

IoTの未来を担う技術

IoTが実現するさまざまな可能性。IoTの未来にはセンサやカメラはもちろん、通信技術と収集されたデータを分析する技術が大きく関わっています。総務省の「令和元年版 情報通信白書」で予測されたとおり、今では多くのIoT機器がインターネットに接続されています。ここからIoT化の流れはさらに加速するのは間違いありません。ここからはIoTの未来を担う技術を見てみましょう。

IoTと5G

5Gは、英語の「5th Generation」の頭文字で、「第5世代移動通信システム」を意味し、「高速・大容量」「高信頼・低遅延」「多数同時接続」の3つの特長を持っています。IoTのなかでも、特に遠隔医療や交通分野などでは、データを遅延なく、リアルタイムでやりとりすることが不可欠。またIoTの活用がさまざまな分野で進むと、膨大な量のデータが行き交うことになります。そうしたデータのやりとりを実現する通信技術が5Gです。

2時間の映画コンテンツをダウンロードするのに、4Gなら5分程度かかりますが、5Gなら、わずか3秒でダウンロードできると言われています。また5Gは4Gの数十倍の機器を同時接続できるようになります。データの遅延も4Gの10分の1程度。まさに5Gは、IoTを支える技術です。

IoTとLPWA

一方、5Gとはおおむね逆の特徴を持ちながら、IoTの未来の実現に欠かすことのできない、もう1つの通信技術が「LPWA」です。Low Power Wide Areaの頭文字を取った言葉で、LPWAN(Low Power Wide Area Network)とも言われます。LPWAは、通信速度は低速ですが、「省電力」「広域・遠距離通信」「低コスト」という特長があります。

IoTの幅広い用途のなかには、必ずしも「高速・大容量」の通信を必要としないものもあります。例えば、農地に温度センサなどを設置して生育環境をモニターするような場合、温度データの送信には、高速な通信は必要ありません。またLPWAは10キロを超える通信が可能なため、Wi-FiやBleutoothではカバーできないエリアをカバーできます。5Gと互いに得意分野を補い合うもの、それがLPWAです。総務省の「令和元年版 情報通信白書」で2020年代にデータ通信量が現在の約2倍になると予測されているなか、IoTと相性のいい、これからの通信技術として期待されています。

IoTとAI

通信技術と同様に、IoTの未来を築くために欠かせない技術がAI(人工知能)です。IoTではインターネットにつながった、多種多様な「モノ」から、膨大なデータが送られてくるようになります。いわゆる「ビッグデータ」です。ビッグデータも、単に収集・蓄積するだけではまったく意味がありません。ビッグデータを解析して、IoTデバイスにフィードバック、あるいは必要なアクションを起こし、業務の効率化、トラブルやリスクの予知はもちろん、人々の暮らしを向上させていくことこそがIoTの目的です。そのためにはAI(人工知能)の活用は必須。人間だけでは解析に莫大な時間がかかってしまうデータの規則性や関連性、変化などをAIは短時間で見つけ出してくれるはずです。

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