EPISODE 3

【#13 井奥勘太】もっと成長できる、
そのためにしていること

2022-07-30

自らどんどん先輩に声をかけ、アドバイスをもらって吸収していくスタイル。大学生の時に出会った憧れの人物にも、積極的にコミュニケーションをとったという。あまりに野球一筋で、プライベートの話は少しだけ……。野球人としてのひたむきな姿を、ここぞとばかりにお届けします!

#13 井奥勘太

[Kanta Ioku]

DATA

  • 兵庫県出身
  • 立正大淞南高校では2年生からエースとして登板。
    チームを島根県大会準優勝へ導く
  • 天理大学に進学後は2年生から先発の一角を担い、4年春にはリーグ優勝に貢献
    リーグ戦防御率0.19の成績でMVP、最優秀投手賞、ベストナインを獲得
  • 今年の都市対抗予選では新人選手ながら2試合に先発。闘志あふれるピッチングが魅力で更なる飛躍が期待される
井奥選手
井奥選手

自分と真逆のヒーロー

広島東洋カープの森浦大輔投手は、天理大学の1つ先輩です。漫画の中のヒーローのようで、僕たちと同じような練習をしなくても、寝て、起きて、投げたらすごい!という超人でした。1年生の時に、アドバイスをもらおうと森浦さんに話しかけたら、めちゃくちゃ人見知りでほとんど言葉が返ってこず……、こっちが驚きました(笑)。森浦さんの後に投げるようになってからいい関係が築けて、たくさんのアドバイスをもらいましたね。ドラフト2位指名、しびれたなあ。森浦さんの場に左右されない、ぶれない姿はプロのマウンドでも変わりません。僕がテレビで見てきた打者を、淡々と抑えている姿がかっこいい。ガッツポーズもするんですね。大学では見たことなかったなあ。これからも追いかけたい存在です。

井奥選手

1日も無駄にしない

「今もしプロで1年間投げられるのか」と自問すると、体を強化する必要がある。プロは超ハイレベルの集団ですから。今パナソニックでやっているフィジカルトレーニングは、大学から重量が一気に上がり内容も充実しています。そして先輩たちが「俺はこれをしなかったから、プロに行けなかった」などとアドバイスをくれます。その貴重な言葉と、先輩方の思いを心にとめて取り組んでいます。何十年と第一線で野球ができるように、肩・肘のケアには誰よりも力を入れています。練習後や休日は、初動負荷トレーニングへ。他の人が休んでいる間にも、体をよりよい状態にし、効率的に動かす勉強をして、レベルを上げていきたいと思っています!

井奥選手

アガる音楽

好きな音楽はヒップホップ。中学生の時に周りの友達がよく聞いていて、詳しくはありませんが、ライブもたまに行っていました。今、大学の後輩たちが曲を作ってYouTubeにアップロードしているんです。大学もヒップホップ好きが多かったので、ビートを流してフリースタイルのラップバトルをしたり、曲を作ったりして楽しかったです。本当にハマっている人は日常会話でもラップに使えるワードをメモしていました。カッコいいワードや韻を踏めるもの……、「強靭な下半身と(時計の)長針と短針。おお、これいいやん、使えるぞ!」みたいな(笑)。僕はそこまでではありませんでしたが。今はみんなのYouTubeを楽しんでいます。

自分を高めるルール

  1. ① 初動負荷トレーニングをしに行く
  2. ② 好きな選手の動画を見る
  3. ③ 体をケアする

Editor's postscript

最後に好きな音楽の話を聞いた時は、はにかむ表情を見せた井奥選手。終始まっすぐに、「ボロボロになるまで、限界までやりたい」と野球への思いを語ってくれました。「後悔するな、思う通りにやれ」と声をかける先輩たちの思いに胸を熱くしつつ、獅子奮迅の井奥選手に期待せずにはいられません。そうそう、次はぜひ美文字を披露してもらいましょう。

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