事業情報
Our Mission
今、地球規模で環境保護が叫ばれており、その声も年を追うごとに大きくなっています。
パナソニックグループではこの声にお応えし、全社を挙げてCO2の排出抑制や資源の有効活用など「環境保護」活動に取り組んでおります。
パナソニック エコテクノロジー関東も、その一翼を担い、資源循環に貢献する企業として日々、活動を推進しております。
具体的には、2001年4月に施行された家電リサイクル法に基づき、使用済になった家電4品目を適正に解体し、再生可能材料を回収するにとどまらず、フロン等の環境影響物質は最新の技術をもって回収し環境に影響を及ぼさない処理を行うとともに、マテリアルリサイクルにこだわり、新しい技術や工法で再生可能な素材を生み出す、循環資源創出工場としての活動を推進することにより、今後も、環境革新企業として役割を果たしてゆきます。
パナソニック エコテクノロジー関東 基本理念
- 1. 私たちは、
- 電機・電子機器の適正リサイクルを通じて、地球環境の保護につとめ、
高循環型社会システムの構築を目指します。
- 2. 私たちは、
- 法の遵守に従って、常に行動することを心がけます。
また、安全第一を最優先し、総意を集め工場災害の防止につとめます。
- 3. 私たちは、
- 基本的人権を尊重するとともに、個人の多様な価値観を認め合い、
全従業員が協力して、明るく働きがいのある職場づくりを行います。
リサイクル対象品目
エアコンのリサイクル
エアコンの再商品化構成
出典:(財)家電製品協会 ホームページ
https://www.aeha.or.jp/recycling_report/pdf/kadennenji_2019.pdf
■エアコンのリサイクルポイント
冷媒フロンの回収
エアコンのコンプレッサーには冷媒フロンが入っています。専用の回収機を用いて冷媒フロンを回収し、破壊処理を行います。また、コンプレッサーは非常に硬く、破砕機には投入できません。そのため、破砕処理前にコンプレッサーを回収しています。
熱交換器の回収
エアコンの室内機、室外機ともに熱交換器が入っています。熱交換器は銅とアルミがおおよそ1:1の割合で構成されています。一次分解工程で回収し、破砕をすることで純度の高い銅、アルミに選別しています。
主な回収素材
- モータ
- アルミ
- 真鍮
- 熱交換器
- 冷媒フロン
- ハーネス
- 銅管
- プラスチック
- トランス
- 銅
- プリント基板
- コンプレッサ
- 鉄
ブラウン管テレビのリサイクル
ブラウン管テレビの再商品化構成
出典:(財)家電製品協会 ホームページ
https://www.aeha.or.jp/recycling_report/pdf/kadennenji_2019.pdf
■ブラウン管テレビのリサイクルポイント
ブラウン管テレビは、重量の49%をブラウン管がしめており、このブラウン管の処理がリサイクルのポイントになります。
ブラウン管のリサイクル
ブラウン管テレビから取り出されたブラウン管は、2つに分割されます。画面の写る前面は「パネルガラス」、後面は「ファンネルガラス」と呼ばれ、別々に処理されます。なお、後面のファンネルガラスは重金属である鉛を含有しており、リサイクルすることが非常に重要です。
分割されたブラウン管は、前面・後面それぞれ表面のコーティングを剥がすため、乾式の洗浄を行います。
パネルガラスは細かく破砕されグラスウールとしてガラス再生され、ファンネルガラスは鉛製錬所へ出荷されリサイクルされます。
主な回収素材
- カレット
- プラスチック
- プリント基板
- ハーネス
- 消磁コイル
- 電子銃
- 偏光ヨーク
- シャドウマスク
- 鉄
- スピーカー
薄型テレビのリサイクル
薄型テレビの再商品化構成
出典:(財)家電製品協会 ホームページ
https://www.aeha.or.jp/recycling_report/pdf/kadennenji_2019.pdf
■薄型テレビのリサイクル
プリント基板の回収
薄型テレビのプリント基板は、品位が高いA基板、その他基板に分類し回収しています。品位が高いA基板とは金、銀の含有量の割合が多い基板を指しています。
蛍光管の回収
バックライトに蛍光管を使用している薄型テレビもあります。蛍光管には水銀が含まれており、適正な処理が求められています。
水銀濃度の管理を行っている専用ブースにて蛍光管を回収し、適正な水銀処理の出来る業者に処理を委託しています。
主な回収素材
- 鉄
- スピーカー
- ハーネス
- プリント基板
- プラスチック
- プラズマテレビ
- プラズマディスプレイパネル
- 前面フィルターガラス
- 液晶テレビ
- 液晶パネル
- 蛍光管
冷蔵庫のリサイクル
冷蔵庫の再商品化構成
出典:(財)家電製品協会 ホームページ
https://www.aeha.or.jp/recycling_report/pdf/kadennenji_2019.pdf
■冷蔵庫のリサイクルポイント
冷媒フロンの回収
冷蔵庫のコンプレッサーの中には冷媒フロンが入っています。専用の回収機を用いて冷媒フロンを回収し、再生および破壊処理を行います。また、コンプレッサーは非常に硬く、破砕機には投入できません。そのため、破砕処理前にコンプレッサーを回収しています。
断熱材フロンの回収
冷蔵庫には、断熱材ウレタンの発泡材として断熱材フロンが使用されています。この断熱材にフロンは、ウレタンの細かな気泡の中に残留していますので、冷蔵庫を破砕機にて破砕処理した後、風力選別によりウレタンを回収します。このウレタンを、圧縮することでフロンを追い出し、専用の断熱材フロン回収装置により回収されます。また、圧縮成型されたウレタンペレットは、代替燃料物として使用されます。
樹脂部品の回収
冷蔵庫のリサイクル率向上には、樹脂部品の種別回収が有効です。野菜ケースはポリプロチレン、棚や透明なケースにはポリスチレンが使用されており、それぞれ分別回収して、樹脂としてリサイクルしています。
主な回収素材
- アルミ
- ハーネス
- ウレタンペレットミル
- プリント基板
- コンプレッサ
- 断熱フロン
- トランス
- 銅管
- 冷媒フロン
- モータ
- 銅
- プラスチック
- コンデンサ
- 鉄
洗濯機のリサイクル
洗濯機の再商品化構成
出典:(財)家電製品協会 ホームページ
https://www.aeha.or.jp/recycling_report/pdf/kadennenji_2019.pdf
■洗濯機のリサイクルポイント
モータの回収
洗濯機のモーターは、二層式に2ケ、全自動に1ケ使用されています。モーターは硬い鋼板に覆われていますので、破砕処理が出来ません。一次分解工程で回収し、鉄・銅などの金属を回収しています。
洗濯漕のリサイクル
洗濯漕は、その大半が樹脂のPPで作られています。この洗濯漕を樹脂としてリサイクルするためには、ステンレスやビスなど金属部品をすべて取り除く必要があり、一次分解工程にて解体されています。また、全自動洗濯機の洗濯漕上部には、バランサーとして塩水が封入されています。塩水をそのまま放流することは出来ませんので、この塩水を回収し専門の排水処理業者にて、処理しています。
主な回収素材
- プラスチック
- 銅
- プリント基板
- ハーネス
- トランス
- ステンレス
- コンデンサ
- モータ
- 塩水
- アルミ
- 鉄
設備紹介
冷蔵庫POSシステム
断熱材フロン種による破砕タクト・解体工程との稼動時間差を吸収し、生産効率を向上しました。
(冷蔵庫を220台 収納・管理)
冷蔵庫ライン レーザーカット装置
冷蔵庫の中の真空断熱材を取り出すため、ファイバーレーザーで冷蔵庫のボディを切断加工する装置です。
ウレタンペレットミル設備
冷蔵庫の断熱材ウレタンをペレット化する設備です。素材は、製鉄の燃料として活用されています。
薄型テレビ分解装置(ねじ外し装置)
薄型テレビの分解工程のボトルネックとなる「ねじ外し工程の自動化」と「無人搬送システム」を組み合わせ入荷量の変化に対応できる分解処理体制を構築しました。
非鉄選別設備
画像処理(本システムでは色差を利用)により、非鉄金属の中から銅を選別し回収する設備です。
樹脂選別設備
近赤外線センサーにより、混合樹脂からPP、PS、ABSを選別し、単一素材毎に回収するシステムです。
竪型破砕機(熱交換器の破砕)
エアコン解体後に回収される熱交換器をさらに粉砕し、銅、アルミ、鉄に選別する装置です。
エアコン反転ロボット
従来、人手で行っていたエアコン(室外機)の反転・振分け作業にロボットを活用したことで、重負荷作業の削減と安全性が確保されました。
職場環境
全館空調
再商品化棟・資源循環棟共に旋回流誘引型成層空調システムを導入し、効率的な作業環境を維持しています。
防音(樹脂破砕機室)
作業者による投入作業である樹脂破砕工程は、局所防音により会話ができるレベルまで騒音を低減しました。
防塵(集塵テーブル)
各解体ラインは、解体コンベアの下に集塵テーブル・ビス等の回収装置を設け、粉塵レベルを半減しました。
防臭(冷蔵庫ライン)
夏場に臭気がただよう冷蔵庫解体工程には、脱臭・消臭ブースを設け、作業者の不快感を払拭しました。