次亜塩素酸の効果

低濃度の次亜塩素酸
(水溶液・気体)を使用した
パナソニックの
次亜塩素酸技術は、
除菌・脱臭に確かな効果があります。
パナソニック エコシステムズ株式会社は
1987年にカップ式自動販売機の
衛生保持システムとして
次亜塩素酸水溶液を
採用して以来※1、30年以上にわたって
次亜塩素酸技術の研究に取り組んできました。

当社は、このたび、グローバル受託研究機関
「Texcell(テクセル)※2」と共同で、
次亜塩素酸水溶液から揮発した有効塩素成分が、
約6.7m³の空間において、
新型コロナウイルス
(SARS-CoV-2) を8時間で99.99%以上抑制する
効果があること、
並びに、約10 mg/L、pH 8.5の
次亜塩素酸水溶液の有効塩素成分が、
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を
1分で99.99%以上抑制する
効果があることを確認しました。

今後当社は、次亜塩素酸技術を向上させ、
清潔で心地よい室内空気質の実現に
貢献していきます。
※1 : 三洋電機時代の歴史も含む。
※2 : パリのパスツール研究所から独立した最初のスピンオフ企業で、ウイルス検査やウイルスクリアランス試験などのGLP適合試験を行うことができる専門機関。フランス・ドイツ・アメリカ・台湾・日本に拠点を持つグローバルで認められた検証機関です。
試験管を持ったイラスト

※「次亜塩素酸ラボ」掲載の情報は、当社の技術研究成果もしくは研究中の内容であり、商品による効果ではありません。商品の効果・効能については、商品ページにてご確認ください。

01.新型コロナウイルス抑制試験結果その1

ここからは、パナソニックの研究している低濃度・弱アルカリ性領域の次亜塩素酸による、新型コロナウイルスの抑制試験の結果をご紹介します。

パナソニックは安全性と有効性の両側面から、
除菌・ウイルス抑制を研究しています。
抑制効果の評価指標であるCT値(濃度×接触時間)を、
低濃度で安全に達成するための研究を進めています。

揮発した次亜塩素酸水溶液の有効塩素成分の新型コロナウイルスに対する抑制試験結果

目的

試験装置から揮発した次亜塩素酸水溶液の有効塩素成分の付着の新型コロナウイルス抑制効果を確認する。

機関

Texcell(フランス)
レポート№:1174/01c2

証明書

条件

試験装置:次亜塩素酸水溶液を使用した通風気化装置

回転式除菌フィルターにpH約8.5、濃度10~40 mg/Lの次亜塩素酸水溶液を含浸、一定の風を回転式除菌フィルターにあてて次亜塩素酸を揮発させる。

方法

・約6.7 m³の密閉空間にて、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を付着させたガーゼを試験空間に設置し、試験装置を運転。ウイルス感染価を測定し、抑制率を算出しました。

【暴露時間:2、4、8時間】

暴露<試験装置設置有>/非暴露<試験装置設置無>

【試験空間容積】

暴露  ・・・6.7 m³  換気無
非暴露(自然減衰)・・・安全キャビネット内 換気無

試験室

試験室イメージ
三角

結果

6.7 m³の空間において、次亜塩素酸水溶液の有効塩素成分を試験装置から揮発させた時、揮発させない場合(自然減衰)に対して、付着の新型コロナウイルスを8時間で99.99%以上抑制することを確認しました。

時間 2時間 4時間 8時間
抑制率 91.48% 97.86% 99.99%
結果イメージ

02.新型コロナウイルス抑制試験結果その2

次亜塩素酸水溶液の新型コロナウイルスに対する抑制試験結果

内容

約10 mg/L(低濃度)、pH 8.5(弱アルカリ)の次亜塩素酸水溶液による抑制効果を確認する。

機関

Texcell(フランス)
レポート№:1174/02c3

証明書

条件

・次亜塩素酸水溶液濃度:約10 mg/L(pH 8.5)

次亜塩素酸Naを模擬水道水で希釈して濃度調整、水酸化ナトリウムまたは塩酸でpHを調整する。

・ウイルス液:次亜塩素酸水溶液=1:99
・暴露時間:1、5、10、30、60分

方法

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を次亜塩素酸水溶液に所定時間暴露後、サンプルを回収、ウイルス感染価を測定し、抑制率を算出する。

方法イメージ
三角

結果

新型コロナウイルスに約10 mg/L、pH 8.5の次亜塩素酸水溶液を暴露するとウイルスが1分で99.99%以上抑制することが確認されました。

ウイルス液:
次亜塩素酸水溶液
時間 抑制率
1:99 1分 99.99%以上
結果イメージ

03.コロナウイルスについての基礎知識

ウイルスにはいくつか種類があり、コロナウイルスは遺伝情報としてRNAをもつRNAウイルスの一種(一本鎖RNAウイルス)で、粒子の一番外側に「エンベロープ」という脂質からできた二重層の膜を持っています。自分自身で増えることはできませんが、粘膜などの細胞に付着して入り込んで増えることができます。
ヒトに感染するコロナウイルスは、風邪の病原体として人類に広く蔓延している4種類と、動物から感染した重症肺炎ウイルス2種類が知られています。加えて2019年に確認された新型コロナウイルスは、新たに人類に定着しそうな勢いで感染拡大しています。

新型コロナウイルスの構造概略
新型コロナウイルス構造イメージ
※イラストはイメージです。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)

「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」はコロナウイルスのひとつです。コロナウイルスには、一般の風邪の原因となるウイルスや、「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」ウイルスが含まれます。
COVID-19という病気を引き起こす病原体の名称は「SARS-CoV-2」ですが、日本では病気の名前は「新型コロナウイルス感染症」、病原体の名称は「新型コロナウイルス」と呼ばれています。SARS-CoV-2は2019年に初めて確認され、全世界に感染拡大しました。

新型コロナウイルスイメージ写真

新型コロナウイルス(COVID-19)の症状

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の潜伏期は14日以内で、病原体に暴露されてから5日前後で発症することが多いです。以下のグラフはアメリカで診断された37万人の患者における臨床症状の頻度です。臨床症状はインフルエンザや感冒に似ていますが、嗅覚や味覚障害の頻度が高いのが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染症の特徴です。

感染症の症状グラフ

感染経路

感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話等のときに排出される、ウイルスを含む飛沫又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。
一般的には1メートル以内の近接した環境において感染しますが、エアロゾルは1メートルを超えて空気中にとどまりうることから、長時間滞在しがちな、換気が不十分であったり、混雑した室内では、感染が拡大するリスクがあることが知られています。
 また、ウイルスが付いたものに触った後、手を洗わずに、目や鼻、口を触ることにより感染することもあります。WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間感染力を維持するなどとしています。

感染経路イメージ

※「次亜塩素酸ラボ」掲載の情報は、当社の技術研究成果もしくは研究中の内容であり、商品による効果ではありません。商品の効果・効能については、商品ページにてご確認ください。