未来へつなぐ陶芸 - 伝統工芸のチカラ 展

未来へつなぐ陶芸 - 伝統工芸のチカラ 展

「未来へつなぐ陶芸 - 伝統工芸のチカラ 展」ご来館にあたって

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展覧会概要

我が国が誇る工芸技術「陶芸」は、時代とともに技法や表現が多様化し、現代まで著しく進化を遂げてきました。とりわけ昭和戦後期以降には、陶芸家の創作活動が活発化し、意欲的な作品が次々と発表されています。 1950年、陶芸をはじめ、さまざまな分野の工芸技術の保存と活用を目的に、文化財保護法が施行され、その5年後の文化財保護法改定を機に、日本工芸会が発足しました。日本工芸会は重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)を中心に、各分野の伝統工芸作家、技術者らで組織され、「日本伝統工芸展」を中心に作品を発表。そして1973年には、同会陶芸部所属の作家による「第1回新作陶芸展(陶芸部会展)」が開催され、現在に至っています。 本展は日本工芸会陶芸部会50周年を記念した展覧会であり、同会で活躍した作家の秀作とともに、その活動の歴史を振り返るものです。歴代の人間国宝作品をはじめ、窯業地ならではの素材と伝統を受け継いだ作家らによる作品、茶の湯のうつわなど、伝統工芸の技と美をご紹介いたします。さらに、未来を担う若手作家らの作品も見どころのひとつといえるでしょう。 これまで当館では、「工芸・デザイン」をテーマにした展覧会を数多く開催してまいりました。 現代陶芸の今に焦点を当てた本展では、陶芸部会所属作家を中心に、さらにそれ以外の陶芸家の作品を含め、137作家139点(予定)を展覧いたします。

展覧会会期
2022年1月15日(土)~3月21日(月・祝)
開館時間
午前10時~午後6時(ご入館は午後5時30分まで)
2月4日(金)、3月4日(金)は夜間開館 午後8時まで開館(ご入館は午後7時30分まで)
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、夜間開館を中止させていただきます。
休館日
水曜日 ただし2月23日は開館
入館料
一般:1,000円、65歳以上:900円、大学生:700円、中・高校生:500円、小学生以下:無料 
※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。ホームページ割引引き換え券はこちら
主催
パナソニック汐留美術館、公益社団法人日本工芸会、NHKプロモーション
制作協力
NHKエンタープライズ中部
後援
港区教育委員会

関連イベント

オンラインギャラリートーク「展覧会のツボ」動画配信(事前登録不要、無料配信)

期間限定:3月1日(火)午前10時~3月7日(月)午前10時まで

本展監修者で国立工芸館 館長の唐澤昌宏先生をゲストにお招きし、本展担当客員学芸員とともに、展覧会の見どころや作品を解説いたします。また、陶芸家で日本工芸会陶芸部会長、人間国宝(重要無形文化財保持者)の前田昭博先生からのメッセージもご紹介いたします。

  • 事前収録した内容を配信いたします。約30分
  • 2月4日(金)~2月7日(月)まで公開しました動画と同じ内容です。
  • 録画、録音、画面をスクリーンショット等でキャプチャーする行為、また、無断転用・複製は一切禁止いたします。
期間限定:3月1日(火)午前10時~3月7日(火)午前10時まで

オンラインギャラリートーク「展覧会のツボ」動画配信(事前登録不要、無料配信)

2月4日(金)午前10時~2月7日(月)午前10時まで

本展監修者で国立工芸館 館長の唐澤昌宏先生をゲストにお招きし、本展担当客員学芸員とともに、展覧会の見どころや作品を解説いたします。また、陶芸家で日本工芸会陶芸部会長、人間国宝(重要無形文化財保持者)の前田昭博先生からのメッセージもご紹介いたします。

  • 事前収録した内容を配信いたします。約30分
  • 録画、録音、画面をスクリーンショット等でキャプチャーする行為、また、無断転用・複製は一切禁止いたします。
2月4日(金)午前10時~2月7日(月)午前10時まで

展覧会のみどころ

1.日本の伝統工芸を牽引する日本工芸会陶芸部会の設立50周年を記念した展覧会

2.重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)をはじめ、近現代作家137名の陶芸作品を一堂に展覧

3.物故の巨匠作家の名品をお楽しみいただけるとともに、新進気鋭の若手作家の作品により、現代陶芸の今、そして未来を展望

日本工芸会陶芸部会とは

日本工芸会は1955年に発足した、重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝※)を中心に、伝統工芸の作家、技術者などで構成された団体。陶芸部会は日本工芸会の陶芸作家による部会で、1973年以降「第1回新作陶芸展」(陶芸部会展)を開催、2022年は設立50周年を迎える。

※人間国宝とは、工芸技術など、芸術上価値のある高度な「わざ」を体得した個人を指す。

第Ⅰ章 伝統工芸の確立

日本工芸会初期に活躍した作家たちの作品とその活動を紹介。

出品作家/金重陶陽、加守田章二、藤本能道、松井康成、三輪休和ほか

松井康成(1927-2003)
練上嘯裂文大壺 1979年 茨城県陶芸美術館蔵

特集展示 column1
伝統工芸と創作工芸

日本工芸会と勢力を二分する日展の代表作家の作品を展覧。

出品作家/板谷波山、六代清水六兵衞、楠部彌弌


特集展示 column2
人間国宝(重要無形文化財保持者)の存在

1955年、初の重要無形文化財保持者となった陶芸作家4名を紹介。

出品作家/荒川豊蔵、石黒宗麿、富本憲吉、濱田庄司

富本憲吉(1886-1963)
色絵金銀彩四弁花染付風景文字模様壺  1957年 東京国立近代美術館蔵
荒川豊蔵(1894-1985)
志野茶垸 1957年  東京国立近代美術館蔵

第Ⅱ章 伝統工芸のわざと美

伝統陶芸の多彩な技と美の広がりを紹介。

出品作家/井上萬二、十三代今泉今右衛門、中島宏、吉田美統ほか


特集展示 column3
産地と表現

日本各地の窯業地出身の作家らによる意欲的な作品を展覧。

出品作家/伊勢﨑淳、市野雅彦、五代伊藤赤水、三代德田八十吉、福島善三、三輪壽雪

三代德田八十吉(1933-2009)
耀彩鉢 創生 1991年 東京国立近代美術館蔵
福島善三(1959-)
中野月白瓷鉢 2017年 茨城県陶芸美術館蔵

特集展示 column4
茶の湯のうつわ

日本の伝統文化を映す茶の湯のうつわを紹介。

出品作家/加藤孝造、鈴木藏、德澤守俊、波多野善蔵、樂直入

第Ⅲ章 未来へつなぐ伝統工芸

伝統的な技術・技法を駆使した現代作家の作品を紹介。

出品作家/井戸川豊、十四代今泉今右衛門、鈴木徹、前田昭博ほか

前田昭博(1954-)
白瓷壺 2012年 東京国立近代美術館蔵
十四代今泉今右衛門(1962-)
色絵雪花薄墨墨はじき萩文鉢 2019年 個人蔵

特集展示 column5
素材と表現

新たな素材と独自の技法を展開する作家の作品を展覧。

出品作家/石橋裕史、隠﨑隆一、神農巌

隠﨑隆一(1950-)
備前広口花器  2012年 個人蔵
神農巌(1957-)
堆磁線文鉢 2011年 個人蔵

特集展示 column6
新たな技法とうつわのかたち

未来の陶芸の可能性を予感させる新進気鋭の若手作家らの作品を紹介。

出品作家/伊勢﨑晃一朗、渋谷英一、中田博士、新里明士、見附正康、和田的

和田的(1978-)
白器 ダイ/台  2017年 茨城県陶芸美術館蔵

展覧会図録のご案内

パナソニック汐留美術館発行の展覧会図録を紹介します。お求めの方法は「図録のお申込み方法」をご覧ください。

「未来へつなぐ陶芸 ―伝統工芸のチカラ展」

2,200円(税込)
会期 :2022年1月15日(土)~3月21日(月・祝)
発行年:2022年
発行 :NHKエンタープライズ中部
B5変型判 縦242mm×横168㎜、208ページ