展覧会情報
2021年の展覧会
香りの器 高砂コレクション 展
古代オリエントの香油壺にはじまり、ヨーロッパの宮廷文化を彩ったマイセンや、ルネ・ラリック等による陶磁器やガラスで 作られた香水瓶の数々、そして日本の香道具の名品。さまざまな香りの器を所蔵する高砂コレクションの中から、約240点を 選りすぐってご紹介いたします。さらに国内の美術館からの特別出品による、香りを想起させる女性像の絵画作品や、 アール・デコ様式の瀟洒な家具作品も登場します。奥深い香りの歴史と文化を知る絶好の機会となるでしょう。
クールベと海 展― フランス近代 自然へのまなざし
ギュスターヴ・クールベ(1819-1877)は、19世紀フランスの既存の政治体制や美術アカデミーに敵対的な態度をとった、前衛的なレアリスムの画家として知られています。一方で故郷オルナンの大自然や、22歳の時に初めて目にしたノルマンディーの海景を繰り返し描きました。本展では、クールベが1860年代以降に集中的に取り組んだ「波」連作を中心に、同時代の画家たちが描いた海景画も展観しながら、この画家の同時代性と特異性を探ります。
サーリネンとフィンランドの美しい建築展
エリエル・サーリネン(1873-1950)は、フィンランドのナショナル・ロマンティシズムを代表する建築家です。1900年パリ万博フィンランド館をゲセリウスとリンドグレンと設計し脚光を浴びたサーリネンは、共同設計事務所と生活の場としてつくられたヴィトレスクで、自然のなかの暮らしの理想を実現します。本展は渡米前のフィンランド時代の活動にスポットをあて、公共建築や都市計画から、住宅や生活のデザインまでを紹介します。
ブダペスト国立工芸美術館名品展ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ
ジャポニスムとアール・ヌーヴォーをテーマに、エミール・ガレ、ルイス・カンフォート・ティファニーらの名品と共に、ジョルナイ陶磁器製造所などで制作されたハンガリーを代表する作品群を含む約170点をブダペスト国立工芸美術館のコレクションからご紹介します。日本の美術を西洋がどのように解釈したか、そして日本の美術や工芸がどのようにして西洋に影響を与えたのか、そのありようを19世紀末葉から20世紀初頭までの工芸作品の作例を通じて辿ります。