インパルスがパントなしの猛攻
IBMに圧勝して準決勝進出を決める
11月23日、万博記念競技場で行われたライスボウルトーナメント・クオーターファイナル(準々決勝)、パナソニック インパルス(総合1位)とIBM BIG BLUE(総合8位)の一戦は、52対14でインパルスが勝利。12月13日、ヤンマースタジアム長居で行われるセミファイナル(準決勝)進出を決めた。
得点できなかったのは、DB#23 Joshua Coxのインターセプトで得た前半残り7秒からの攻撃と、後半最初にインターセプトを喫したシリーズ、そして、試合終了間際に相手のオンサイドキックを押さえて時間を消費する状況だった3回のみ。その他の8回あった攻撃機会はすべて得点につなげて7TD1FGを決めた。
前半の主役はRB#42立川玄明とRB#5ミッチェル・ビクター・ジャモーだった。
立川は最初の攻撃機会に自陣49ヤードで迎えた第3ダウン1ヤードの状況を13ヤードのランで突破すると、このシリーズを自らの2ヤード先制TDランで締めくくった。
ミッチェルは自陣30ヤードから始まった次の攻撃機会に30ヤードのロングゲインで敵陣に進み、ゴール前13ヤードからエンドゾーンに走り込んでTDパスを捕球。IBMの第4ダウン・ギャンブルを阻止して得た自陣25ヤードからの攻撃機会にも、パス捕球後のランで31ヤードのロングゲインで、RB#19小泉誠実の29ヤードTDランをお膳立て。次の攻撃機会には11ヤードTDランを決めた。
そして、前半終了間際、LB#4Jaboree Williamsが相手QBを急襲しファンブルを誘発。これを押さえて得た敵陣21ヤードからのチャンスは、QB#12荒木優也がWR#83山下宗馬への20ヤードTDパスを決めてリードを広げた。
後半は攻守共に若手選手を多数起用。CB#20村瀬大地のインターセプトでIBMの後半最初の攻撃を阻止したが、QB#11小林宏充がインターセプトを喫したのをきっかけに、IBMに得点を許してしまう。
しかし、後半二度目の攻撃機会はQB小林のパスが冴えた。WR#15大塩良至に決めた14ヤード、12ヤード、5ヤードの3度のパスを足がかりにゴール前に迫り、節をまたいで第4Q序盤にRB立川がTDにつなげた。
DB#40ワイズマン・モーゼス海人のインターセプトで得た攻撃機会には、WR#82當間義昭へのパスで得点圏に進行。K#35小林真大の33ヤードFGで加点した。
その直後、IBMにロングパスを決められたのをきっかけにゴール前1ヤードに迫られた場面では守備が魅せた。第3ダウンのランをLB#41髙木啓大が押し戻すようにタックル。第4ダウンのランは、DB#2前川真司が鋭く刺してロスタックルに仕留めてIBMにTDを許さなかった。
ピンチをしのいだインパルスは、RB立川の25ヤードランで危険地帯を脱出。さらに小林がWR#84長沼晃平に41ヤードのロングパスをヒット。立て続けにTE#85 Caleb Phillips にダメ押しとなる15ヤードTDパスを決めた。
試合終了間際にIBMにTDを許したが、インパルスの勝利は揺るぎなかった。
試合後コメント
ヘッドコーチインタビュー
ヘッドコーチ 高山直也

攻め込まれてもいいマインドで戦えるように準備をしてきました。地力のところでしっかりと上回れたかなと思います。最初からプレーコールも含めて攻めの姿勢を全員で持てたことがよかったと思います。ただ、後半、少し課題が残りました。特に攻撃は後半最初に投げなくていいところで投げてインターセプトされてしまったこと。守備はゴール前に迫られた状況で、ハードカウントでオフサイドを誘発されてしまったこと等です。次の準決勝は関西で試合ができるアドバンテージはあると思っています。3週間、『オール・フォー・ザ・ウィン』の心構えで徹底的に準備します。
選手インタビュー
LB#2 前川 真司

(第4Q、ゴール前で相手の1ヤードのギャンブルを止めた場面は)試合はすでに大差になっていましたが、セミファイナル、そしてライスボウルではこうしたシビアな場面で粘れるか否かがとても大事なので、気持ちが入っていました。今年はDBになって3年目。試合経験を積んで考えたプレー、狙ったプレーができるようになってきています。次の試合でも発揮できるようにしっかり準備したいです。次に対戦する相手(=富士通)はレシーバーもラインもQBもすべて強い相手。しっかり研究して春から積み上げてきたファンダメンタルを絶対に崩さず、真っ向勝負でいきたいと思っています。
選手インタビュー
WR#15 大塩 良至

リーグ戦は怪我の影響でなかなか思い通りのプレイができていませんでした。今日は自分にとっては今季3試合目でした。後半、QBが小林(宏)になり、いきなりインターセプトされましたが、「いつもどおり、練習通りやろう」と声をかけて、次のシリーズからはうまくいきました。昨年、チームは日本一になりましたが、私はリーグ序盤で怪我をしてシーズンアウトになってしまったので、今年こそ、しっかり貢献した実感を持って日本一になりたいという思いが強いです。次の相手は組織としてしっかりしているチームなので、力と力のぶつかり合いになると思います。いつも観客の皆さんの応援にエネルギーをいただいているので、僕自身も皆さんにエネルギーを与えられるようなプレーをしたいと思っています。
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