SEKISUIに薄氷の勝利
守備が不振の攻撃を支える
9月16日、万博記念競技場で行われたX1SUPER第2節、パナソニックインパルスとSEKISUIチャレンジャーズの一戦は、14対13でインパルスが接戦を制した。
春の対戦では52対7と大勝した相手。しかし、SEKISUIの初戦が台風10号の影響で順延になり、秋のデータはまったくない状態での試合だった。
立ち上がりの主導権はSEKISUIに握られた。インパルスの最初の攻撃が3ダウン&アウトに仕留められた直後、守備はSEKISUIのランにずるずると前進を許し、第1Q終盤に先制ロングTDパスを許してしまった。
追う立場となったインパルスは攻撃がなかなかペースをつかめない中、キッキングで突破口を見出した。第2Q序盤、SEKISUIの攻撃をパントに追い込むと、DL#49清水友哉が相手のパントをブロック。こぼれたボールをDB#40ワイズマン・モーゼス海人が拾い上げてリターンし、同点につながるTDを決めた。
7対7で迎えた第3Q序盤には、沈黙していた攻撃がようやくリズムよく進み始めた。RB#42立川玄明のロングゲインで一気に敵陣に攻め入ったインパルスは、QB#12荒木優也からパスを受けたWR#18桑田理介が捕球後のランでゴール前12ヤードまで前進。さらに、第3ダウン5ヤードになったところで、荒木がエンドゾーン奥、左隅に放ったパスを新人WR#88鈴木崇与が捕球してTD。14対7とこの試合初めてリードを奪った。
前半は防戦一方だった守備も攻めた。DL#98梶原誠人、#92有村雄也がOLのブロックを突破してQBやRBにプレッシャーを浴びせ、SEKISUIの攻撃の前進を阻止した。
第3Q終盤にはP#35小林真大の好パントでSEKISUIの攻撃をゴール前3ヤードに追い込んだ。しかし、ここからSEKISUIの猛反撃に合う。SEKISUIの攻撃に短いパスを立て続けに決められたインパルスの守備は、第4Qの12分の内、10分7秒を使われて終了1分53秒前にTDを許してしまう。しかし、相手がPATのキックを外して、1点のリードをかろうじて守った。
直後のキックオフもSEKISUIにオンサイドキックを決められたインパルスだが、LB#1青根奨太、DB#41前川真司のパスカット、LB#4Jaboree WilliamsのQBサックでシリーズ更新を許さず。残り58秒、敵陣38ヤードから攻撃権を得たインパルスはRB立川がランでLOSを抜け出したが、時間消費を優先させてゴール前1ヤードで自らダウン。1点差の勝利を確実なものにした。
試合後コメント
ヘッドコーチインタビュー
ヘッドコーチ 高山直也
相手のQB、レシーバーは優秀なのである程度はとられることは想定していました。実際の試合で、うまくいかない状況の中で勝ちきれたという経験ができたことが収穫だと思います。WR鈴木はいいところでTDをとってくれました。新人はいいプレーも多かったですが、失敗も多々ありました。しかし、攻め続けることが成長につながると考えています。これからも失敗を恐れずチャレンジし続けてほしいと思っています。次節のエレコム神戸戦は、この秋の試合をしっかり分析できる初めてのゲームになるので、準備の質をしっかりと上げて臨みたいと思います。
選手インタビュー
WR#88 鈴木 崇与
勝利できたことは良かったと思います。しかし、自分たちが目標にしていた出来とはかけ離れているので、しっかりと反省しなければいけません。TDをしたプレーはQB荒木さんがこっちを見ているのがわかったので、絶対に捕ってやろうと思っていました。インパルスのレシーバーユニットはとてもレベルが高く、自分がこの中でやっていくには、誰よりもQBとコンビネーションを合わせるしかないと思っています。うまい先輩たちに努力で勝てるように頑張りたいです。次のエレコム神戸戦でもまずは投げられたボールを絶対に捕って勝利に貢献したいです。応援、よろしくお願いします。
選手インタビュー
DL#49 清水 友哉
パントのラッシュは相手のスペシャルプレーを警戒してあまり無理をしないサインだったのですが、それでももう少し攻めた方がいいとベンチで話していました。相手のパンターもゆっくり時間をとって蹴っていたので、それがうまく噛み合ってブロックにつながりました。あまりいい流れではなかったところで、モーゼスが拾ってTDまで持っていってくれたのはよかったです。次のエレコム神戸はQBがかなり走るのでフロントがどれだけプレッシャーをかけられるかが鍵になってくると思っています。QBにプレッシャーをかけながら、いいゲームにできるよう頑張ります。
ハイライト映像
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