第3Q終盤に逆転を喫しインパルス日本一を逃す
新年1月3日、東京ドームで行われたプルデンシャル生命杯・日本選手権第76回ライスボウルは、パナソニックインパルスと富士通フロンティアーズが対戦。インパルスは序盤から試合を優位に進めたが、第3Qに逆転され21対29の惜敗を喫した。
第1Q、富士通の最初の攻撃を3ダウン&アウトに仕留めたインパルスは自陣37ヤードから攻撃を開始。QB#2Jaylon HendersonからTE#87西紋弘次への23ヤードパスを足がかりに得点圏に進んでRB#5ミッチェル・ビクター・ジャモーの3ヤードTDランで先制した。
直後の守備は富士通に得点圏まで迫られたものの、DB#7土井康平の好パスカット、LB#10丸尾玲寿里、LB#4Jaboree Williams、DL#90大野莞爾の粘り強いタックルでTDを許さず。相手のFGも失敗に終わって失点をせずにしのいだ。
ピンチをしのいだ直後の2Q序盤には、RBミッチェルが73ヤード独走TDを挙げて加点。
第2Q中盤から富士通に2シリーズ連続で得点を許したものの、14対10とリードして後半を迎えることに成功した。
後半も先手をとったのはインパルスだった。第3Q最初の攻撃機会にミッチェルのラン、WR#96Alfonso Onunworへのパス、Hendersonのラン、相手のパスインターフェアの反則で5度シリーズを更新してゴール前に迫り、WR#15渡邉ジャマールへのスローバックのパスでTDを挙げた。
しかし、ここから富士通が猛反撃。2022年度XリーグMVPのRBトラショーン・ニクソンのランと短いパスを積み重ねた富士通の攻撃に対し、インパルス守備は前進を許し2TDを連取され、第3Q終盤に21対22と逆転を許してしまった。
反撃に出たインパルスだが、敵陣23ヤードまで前進した第4Q序盤のチャンスはインターセプトを喫して得点することができず。
次の攻撃機会は富士通DBのブリッツを処理できずにQBサックを喫してパント。
さらに第4Q中盤には富士通にTDを奪われて8点差を追う展開になった。
インパルスは第4Q残り3分19秒、自陣25ヤードから逆転の望みをつなぐべく攻撃を開始し、ゴール前18ヤードまで迫ったが、またしても富士通にインターセプトを喫してライスボウル制覇を掴み取ることができなかった。
試合後コメント
監督インタビュー
監督 荒木 延祥
—— 結果に対する率直な気持ちをお聞かせください。
荒木監督 勝てるチャンスはありましたが、富士通さんの厚い壁を崩し切る事ができなかった。そんな印象です。
—— 想定していた通りだったところと、想定外だったところをそれぞれ教えて下さい。
荒木監督 富士通さんのシステムは想定通りでした。パスオフェンスはいつも通りのプレーを実行できませんでした。これは想定外でした。
—— 勝負を分けたポイントはどこだったと思いますか?
荒木監督 やはり2つのターンオーバーです。
—— 今季のチームを振り返って、良かった点、課題が残った点を教えてください。。
荒木監督 敗れはしましたが成長できたシーズンだったと思います。チームとしては昨年よりも団結力がありました。
各個人としても自責の念で考動するメンバーが増えたと感じています。
ニクソン選手を止めきれなかったことを省みると、これまでのスタンダードを変える取り組みが必要だと感じています。
—— ファンや会社の皆さんに一言お願いします。
荒木監督 今シーズンもご支援、ご声援を頂き、誠にありがとうございました。
我々の理念を貫いた上で日本一になる事に価値があると信じ、今後も日々努力を続けます。
選手インタビュー
DL#98 梶原誠人
—— 個人の戦いでは勝っている部分も多々あったように見えましたがいかがでしたか?
梶原選手 元々のゲームプランだったニクソン選手のランをしっかり止めるということに ついては、他の対戦チームに比べたら抑えられたと思いますが、止めきれなかったというところです。
2ヤードで止めようと思っていたところを 4ヤード進まれたり、それをコツコツ積み重ねられてしまいました。
守備に関してはニクソンのランに進まれてしまったことで、その裏にパスを決められてしまいました。富士通のレシーバーはカバーが着いていてもしっかりとパスを捕る球際の強さがありました。
—— 勝利する自信はありましたか?
梶原選手 毎試合、勝利する自信を持って臨んでいます。
1年前のライスボウルではゲームプランがしっかりと嵌って、今日以上にニクソン選手を止められていましたが、富士通に一発のビッグプレーを決められてしまいました。
今回は、前回富士通にやられたビッグプレーをうちがやり返した部分もありました。
—— 勝利するというのは難しいですね?
梶原選手 やはり鍵は日頃の練習ですね。
対米国人選手を日頃からどれだけ意識できるか、練習での目の前の練習相手に勝つ、負けるというレベルではなく、自分たちが目指しているもっと高いレベルに照らし合わせて勝負を意識することが必要だと思います。
ポジティブな意味で、自分がこのチームを勝利に導くんだという思いを持って、その基準に到達するために自分自身にどれだけプレッシャーをかけられるかだと思っています。
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