- 活動レポート
#Week10 強化試合・初戦を終えて
10月30日土曜日、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安との強化試合に挑んだワイルドナイツ。39-19で、見事勝利を収めた。
2021-2022年シーズンの初戦は残念ながら非公開で行われたものの、埼玉ワイルドナイツの公式YouTubeチャンネルにハイライト映像が収められているのでぜひご覧頂きたい。
(URL:https://youtu.be/PCRd7mZ6Ov4 )
今回は、ゲームキャプテンを務めた谷昌樹選手と、SOとして司令塔を務めた金田瑛司選手に、試合を振り返ってもらった。
――シーズン最初の試合、どのようなテーマで挑んだのか教えてください
谷大きなテーマとしては『勝つこと:WIN』がテーマでした。最初の試合ということで、まずは何より勝つことが大事です。その中でどうやって勝つのか、夏から積み上げてきたことを出して勝つ、ということにフォーカスを当て試合をしました。
アタックでもディフェンスでも、自分たちのやろうとしていたことを忠実に出せた試合だったと思います。
――ファンの方々は試合全体の映像を見ていません。なるべく試合をイメージしやすいように、点数をつけながら各キーポイントについて伺いたいと思います。
まず、フォワードについて谷選手教えてください。ラインアウトは高い成功率でした。またラインアウトから3つのトライが生まれています。80分通して、ラインアウトは何点でしょうか
谷90点です。シーズンが始まってから劉コーチを中心に強化していたことが功を奏し、スコアに繋がったと思います。
――試合前週の練習でも念入りに確認していたのがラインアウトモールでした。ラインアウトモールでの2トライは嬉しいですね
谷そうですね、昨シーズンはラインアウトからトライに結び付く確率が低かったので、今年はかなり練習しています。時間を割いている分、嬉しいです。
――では、スクラムはいかがでしょう。マイボールスクラムをターンオーバーされ、またスクラムトライも与えてしまいました。フォワードとしては悔しいのではないでしょうか
谷確かにスクラムトライはありましたが、メンバーも変わりながらの試合だったので、あまりダメージは受けていません。実はまだ、今シーズンしっかりとスクラムを組み込んでいないんですよね。なのでスクラムはこれからな部分、という意味で70点です。あんまり全てが格好良すぎても面白くないですし、ね!
――接点、ブレイクダウンの部分はいかがでしたか?藤井選手らのジャッカルもありました
谷ここについても、青柳コーチを中心に基礎的なトレーニングを積んでいたので、練習してきたことをしっかり出せたと思います。90点でしょうか。
――続いて、バックスについて金田選手に伺います。まずはゲームコントロールという観点で点数をお願いします
金田90点ですね。キックを上手く使いながら、多くの試合時間を敵陣でプレー出たことは良かったです。アタックでは、色んなシェイプ(攻撃の隊形)を使ったり、色んなオプションを使ったりすることで、相手からプレッシャーを受けず上手く攻撃することが出来ました。
――ではそのキック自体については何点でしょうか
金田こちらも90点です。ロングキックに相手と競るコンテストキック、キックパスと様々な種類のキックを使い分けて、相手にプレッシャーを与えられたと思います。
キックキャッチについても、上手く捕ることが出来ましたね。キャッチしてから自分たちのアタックに繋げることが出来たので、キックについては蹴る方も蹴られる方も、どちらも良かったと思います。
――金田選手ご自身も、積極的にキックパスを蹴っていました
金田そうですね、アドバンテージが出たらキックパスからトライに結び付けばいいかな、と思っていたのですが、精度があまり良くなかったです。もっと上手く出来たと思います。
――トライ、決定力、という側面ではバックスとしていかがでしたか
金田一番トライを取ったのが(FL・浅沼)樹羅なので、80点にしたいと思います。ただ、悪かったわけではありません。バックス全員が空いているスペースを見られましたし、どこにボールを運ぼうかと見て考える力、そしてそれを遂行するスキルや伝達するコミュニケーションも良く取れていました。どこにボールを運ぶかという意志疎通が全員で良く取れていたと思います。すごく良かったですね。
――シーズン最初の試合でそれだけのコミュニケーションが取れるとは、凄いですね
金田アタックについては、練習が始まってからずっと『AWARE』をテーマに、相手の空いているスペースを常に見つけるトレーニングをしてきました。それが練習の時から上手く形になっていたので、試合で出せたことは嬉しいです。
――昨シーズンは規律の高さが優勝に繋がりましたが、この試合ペナルティについてはどのように捉えていますか
谷僕たちはある一定の規定値を設けているのですが、その数字は超えました。レフリーとのコミュニケーション、感覚の違いなどがあるにせよ、自分たちで減らせるペナルティは減らしていかなければなりません。でもシーズン初戦なので、多少ペナルティが出ることは理解していました。次のNEC戦では減らせるよう、練習から意識していきたいと思います。
――ぜひ、この試合のプレイヤーオブザマッチをお2人それぞれに選んで頂けますか
谷笹倉(康誉)選手で!一番ベテランのバックスで80分フル出場。スキルフルなトライもありましたし、文句なしですね。
金田僕はエセ(エセイ ハアンガナ選手)です。ラインアウトでフォワードをリードしてくれたことはもちろん、アタックにモーメンタム(勢い)を作ってくれました。パスも落ち着いて良いプレーを続けてくれたと思います。彼の成長を感じました。
――谷選手がバックスの選手を、金田選手がフォワードの選手を選ぶ所にチームとしての一体感を感じます。
次の試合まで3週間空きます。この間に何をビルドアップしましょう
谷練習でやってきたけどまだ試合で出せていないこと、があります。それをしっかり出せるように、もう一度やり直したいですね。
また外国人選手たちも、オフ明けに合流予定です。色んなところに行き、色んなことを吸収して帰ってきてくれると思うので、チームに新しいエッセンスを入れてもらい、それを次の試合で出せればいいなと思います。
金田アタックのオプションを増やしていくのかな、と思います。アタックの方法を変えたり、まだやっていないアタックにチャレンジしたり。スキルの練習は積み上げてきているので、多少アタックの方法が変わったとしても上手く出来ると思います。新たに脅威となるような攻撃が出来るよう、チャレンジしていきます。
――では最後に、試合全体を通した総合評価をお願いします
谷100点です!まずはテーマであった『WIN』を成し遂げられたこと、これが一番大切です。やってきたことを出して勝ちを得られた、100点ですね。様々な局面において、各コーチが機能していたと思います。
シーズン初戦は、登録メンバー27名全員が出場したワイルドナイツ。
半年ぶりの試合となる選手も多く、金田選手は「次の日は体が痛かったです」と笑いながら話した。
次戦は、11月20日にNECグリーンロケッツ東葛と相対する。
引き続き、ワイルドナイツへの心強い応援をお願いいたします。
(&rugby/原田友莉子)