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  • 活動レポート

#1 新シーズンスタート

画像:さくらオーバルフォート

18年に渡ったジャパンラグビー トップリーグ。その最終シーズンを優勝で終えたパナソニック ワイルドナイツ。2022年からジャパンラグビー リーグワンへ移行するにあたり、チーム名を埼玉パナソニックワイルドナイツ(通称:埼玉ワイルドナイツ)に刷新した。
そして本拠地も、太田から熊谷に移転。
新しいクラブハウスが建つさくらオーバルフォートの完成内覧会とともに、8月30日、埼玉ワイルドナイツの2022年シーズンが始動した。


新シーズンのスタートは、チームミーティングから。
現在ニュージーランドに帰国中のロビー ディーンズ監督はオンラインで参加し「新しいことも多く、未知なことも多数予想されるシーズンとなりますが、それも含め楽しみましょう。自身がコントロールできることにフォーカスを当てて取り組みましょう。」と選手たちに声を掛けた。

この日は、日本代表として欧州遠征に参加した選手や外国人選手らを除き、計30名の選手たちが集合。
3チームに分かれ、直線上に並んだ選手たちがボールを繋ぐスピードを競ったミニゲーム、FWはラインアウトにBKは新ルール「50:22」のキック練習など、およそ1時間半に渡って汗を流した。


練習後には、2選手の記者会見も実施。
山沢拓也選手と竹山晃暉選手が、新シーズンに向けた意気込みを語った。

山沢拓也選手

画像:キャプション

新しいクラブハウスに足を踏み入れたのは、1・2週間前。まだこの環境に慣れませんが、新鮮な気持ちでラグビーができる喜びを感じています。
高校生の時には、この(さくらオーバルフォートがある)場所が試合前のアップ場でした。それから7・8年後に所属チームの拠点になるというのも感慨深く、また不思議な気持ちでいます。
これからたくさんの時間を掛けて、個人としてもチームとしても太田でやってきた練習を継続し、新リーグでもチャンピオンになれるよう頑張りたいです。
これまで太田で応援してくれていた人たちにも、また今回移転した熊谷の人たちはもとより全ての埼玉県の皆様から応援され、愛されるチームになっていきたいと思います。

――――新しいクラブハウスについて

新しいものを使うのが好きなので、ジムにしてもロッカーやシャワーにしても、ワクワクしながらトレーニングが出来ています。ジムは以前よりも広くなり、走れるスペースもあるので、ランニングの調整に使っていければという楽しみがあります。みんなとゆっくり話せるラウンジも広めに取られているので、よりリラックス出来ます。

――――宿泊棟の利用者が部屋のベランダやレストランから練習を見ることが出来るようになります

どんな感じになるのか自分でもまだ分からないのですが、スタジアムで試合を見るよりも比較的リラックスしてみなさん見られると思います。試合程の緊張感はないにせよ、人に見られている感覚があるので、気が引き締まると思います。

――――地元・熊谷に移転したことについて改めて伺いたい

不思議な感覚と表現するしかないのですが、ここにあれがあったよな、高校生の頃はここがアップ場だったよな、と思いながら「本当にここでやっているんだな」という感覚でいます。地元の知り合いに見られるのは恥ずかしいですが(笑)誰でも来れば練習を見られる環境なので、試合にもたくさんの方に見に来て欲しいと思います。

――――今日は弟・山沢京平選手と初めて一緒にプレーしました

弟の京平は4月の加入時に怪我をしていたので、熊谷に来てから初めて一緒にプレーしました。まだ1回目の練習なのであまり実感はないですが、ポジションも近いのでチームプレーなど自分が知っていることは教えられることもある。そういう所で手助けはしていきたいと思います。

――――新リーグの楽しみは

各チーム海外からトップレベルの選手たちが来て、どのチームも強くなると思います。もちろんそこでトップになるというのがチームの目標ではありますが、プロ化という意味で言えば、勝ちにこだわり過ぎず今まで以上に見ている人たちを楽しませ、見に来てくれた人たちが「楽しかった、面白かった」と言ってくれるような、楽しいプレーをしたいと思います。

――――新ルール「50:22」について

キックが上手くいけば敵陣で自分たちのボールになりますが、1試合に1本あるかどうかも分からない、精度的にも難しいものになると思います。出来る確率の方が低いかもしれないですが、比較的自分の得意なプレーとしてチームに貢献出来ればと思います。

竹山晃暉選手

画像:竹山晃暉選手

ラグビーをするにあたって、とても良い環境を作って頂きました。太田では、地域の方々が練習に来る機会もたくさんあった。今回埼玉に来て、埼玉の人たちにも埼玉ワイルドナイツというチームが来たことを知ってもらえたらと思います。地域の人たちから応援してもらえるようなチーム・選手になっていきたいです。
今日は集まれるメンバーが全員集まり、ロビーさんとも画面越しにミーティングをしました。昨年度のトップリーグ優勝チームとして、新リーグのチャンピオンを目指して自分たちはやっていこう、と。昨年よりも進化したチーム・選手になれるように、熊谷の地で成長出来ればいいなと思います。

――――お気に入りの場所は

ロッカーです。みんなそれぞれオリジナルの使い方をしていて、タンスを入れる人もいれば棒から吊るす人もいて、と個々人で違います。ロッカーは落ち着きます。
お風呂場も交代浴が出来る設えになっていて気持ち良いです。施設として文句なしですね。

――――一般のお客さんも見に来やすい立地です

僕はどちらかというと、人に見てもらいたいと思うタイプ。ここは、ラグビーを見てみたい、やってみたいと思う人が気軽に見に来られる設計になっていると思います。熊谷で試合がある時にはホテルを使ってもらうなど様々な使い方も出来るので、選手としても、見てもらって何か感じてもらえる取り組みが出来れば、と思います。

――――多くの方から見られながら練習する環境について

飯島GMが「動物園みたいなもの」とおっしゃっていたので、自分たちは動物園の動物になるんだろうな、と思っているんですけど(笑)
今までにない造りですし試みなので、良い所・悪い所をチームでも今後話し合っていくと思います。これをきっかけに良い方向にチームが進んでいくよう、選手としても見られている意識をより持ちたいと思います。僕は自転車通勤なのですが、その姿も見られているだろうし、選手一人ひとりの意識をより上げていかないと地域の人に応援してもらえないかな、と思っています。

――――新しいリーグで、ウイングとして目指すことは

福岡堅樹さんがいなくなって弱くなった、と言われないように、埼玉ワイルドナイツのウイングが底上げをしなければ。堅樹さんとは違う「僕の見せ方」が出来ればいいな、と思います。

――――リーグワンとしてグラウンド外のことも変化していきます

個人的には小学生など地域の子どもたちに対して、埼玉ワイルドナイツというラグビーチームが来たということを知ってもらうためにも、なにか交流出来ないかとチーム側と話をしています。ワイルドナイツを創るのは僕たちではありますけど、ワイルドナイツを継続して創っていくのは小・中学生。これからこの地を創っていく子どもたちに何かきっかけを作れるよう、前向きに検討していきたいと考えています。


画像:トレーニング風景
画像:練習風景

熊谷ラグビー場Aグラウンドの西側に新設された、さくらオーバルフォート。
「さ」は埼玉、「く」は熊谷、「ら」はラグビーの頭文字からとったもの。
「オーバル」は楕円を意味し、「フォート」は砦(とりで)を表す。
野武士軍団である埼玉ワイルドナイツの拠点をイメージして名付けられた。

クラブハウスが入る管理棟の向かいには、誰でも泊まることの出来る宿泊棟が建つ。各部屋のベランダから眺めるグラウンドビューが絶景なのは間違いないが、1階にあるレストラン(宿泊者以外も利用可能)で食事をしながら練習を眺めることも出来そうだ。夏の日差し、そして冬の赤城おろしもここでしのぎながら、試合日以外にも埼玉ワイルドナイツを堪能して頂きたい。

(&rugby/原田友莉子)

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