EPISODE 2

【#22 大坪直希】自信を取り戻す日が来るまで、
諦めなかった!

2022-12-20

「ひそかに思っていること」と前置きして、「後輩が自分らしいプレーをできる環境にしたい」と大坪選手。“ひそかに”がポイントのようです。それは、自身が社会人野球で見えない敵と戦ってきたから。自覚できない部分で、環境の変化がメンタルに影響し、プレーに表れることがある。焦りや悔しさが募り、打開する術を見失う人もいることを危惧します。このチームが、自分らしく、力を出し切ることができる場にしたいという気持ちが伝わります。

#22 大坪直希

[Naoki Ohtsubo]

DATA

  • 佐賀県出身
  • 神村学園中学時代はリトルシニア日本選手権大会で準優勝を果たす
  • 神村学園高校では1年生から主力として活躍し、チームを3度の甲子園出場に貢献
  • 亜細亜大学進学後は選手、学生コーチと経験を積み卒業後はパナソニックへ入社
  • 6年目のシーズンを迎える来季も、野球だけでなくチームのムードメーカーとしての活躍も期待される
大坪選手
大坪選手

「やっと」の思い

社会人野球5年目で、やっとチームに貢献できました。日本選手権大会の予選でスタメン出場し、ヒット2本。打席では集中力とよい緊張感があり、周りも見えていた感覚です。試合に出て、しかも結果を出せてよかった。実はパナソニックに入って初日のキャッチボールから違和感が生まれ、イップスになってしまって……。チームの顔ぶれを見ると、自分とは実績も実力も違うように思え、自信が持てずにいたのです。元々周囲の目が気になるタイプなのですが、それがよくない方に働いてしまいました。4年ぐらいかけて、やっと復調してきた感覚です。「やっと」、ですね。

大坪選手

諦めない理由

環境の変化は、気づかないうちに自分に重くのしかかっていることがあります。それがプレーに影響するつらさを味わいました。ファーストまで送球できない、ピッチャーにも返球できない……。キャッチボールが怖くなりました。心掛けたのは、メンタル面で前を向くことと、技術面では腕をしっかり振ること。そして1日、1日悔いのないように野球と向き合って過ごしてきました。チームプレーにおいては、技術が足りない分、どうチームのためになるかを模索してきました。これまで支えてくれた人、ここまで導いてくれた人たちがいます。だから、決して自分から諦めることはしないと決めています。

大坪選手

今が一番“いい”

春季キャンプで、これまでと違うバッティングの手応えをつかみました。きっかけは、中本GMがかけてくれた「過去は振り返るな、未来を見ろ」の言葉。球を引き付ける位置のイメージづくりに、その表現がスッと心に入ってきて、「過去を捨てて全部新しいものを作ろう!」と思えたのです。その日のうちにすぐ、打球が強くなるのを感じました。そこに、鳥谷敬コーチのさまざまなアドバイスを取り入れていくと、さらに球が飛ぶようになりました。パナソニックに入ってから、「今」が一番自信を持っています!

Panasonic社員としてのスピリッツ

  1. ① 常に誰かに見られていると自覚する
  2. ② 愛社精神、プライドを持ち生活する
  3. ③ 人とのつながりを大切にする
大坪選手

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