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住宅購入前のライフプランニング

住宅購入前のライフプランニング

新居を購入する友人も増えてきたし、そろそろ我が家もマイホームを...。とはいえ、購入準備を何から始めたらいいのかしら?

マイホーム購入は人生の中でも最も大きな買い物のひとつ。「こんなはずではなかった」とならないように、これから家を買う人、建てる人にまずお勧めしたいのが「ライフプランニング」です!

*目次*
1. あなたには これからどんな暮らしが待っている?
2. マイホーム購入の資金計画はどうなっている?
3. ずっと住み続けるのか?住み替えるのか?
4. 家を買ったあとに発生する費用も考えていますか?
5. 上手に活用したい会社制度
6. まとめ

1. あなたには これからどんな暮らしが待っている?

1年後、5年後、10年後、30年後......あなたはどんな暮らしをしているでしょうか?どこで、誰と住んでいる?収入は?支出は?想定しているこれからの出来事をできるだけ細かく書きだしてみましょう。描いた"未来予想図"が、理想の住まいづくりの大きなヒントになります。

ライフプランニングシートを活用しよう!

ライフプランニングとは文字通り将来を見据えた人生設計のこと。シートに想定されるライフイベントを書き込んでいくことで、何歳の時にどのくらいお金がかかるかなどが予想でき、資金計画を立てやすくなります。
以下は、中高年向けに厚生労働省が提案したライフプランニングシートです。

【人生後半戦の経済面を含めたライフプランニングシート(記入例)】
厚生労働省 平成29年度労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に
関する調査・研究事業

わ~、将来のこと、ここまで細かく想定したことがなかった!
私にライフプランニングができるかしら?

さまざまなサイトでライフプランニングシートが無料公開されているので、自分仕様にカスタマイズして将来の夢や家族で挑戦したいことなど、楽しみながら書き込んでいってみては?

【カスタマイズしたライフプランニングシートの一例】

ライフプランニングで見えてくる2つの"フロー"

自分なりに描いた未来予想図からは、大きく2つのフロー(流れ)が見えてきます。このフローをベースにすると、資金計画や理想の住まいをよりイメージしやすくなります。

●【フロー①お金のこと】無理のないマイホーム購入の資金計画が見えてきます
堅実・確実なローン返済額が見えてくる

ライフイベントにかかるお金なども書き込んでいくと、どの時期に、どれくらい支出が増えるかも、大まかに予測できます。10年後、20年後に大きな負担とならないよう、堅実・確実な住宅ローン金額を設定しましょう。

マイホーム購入の資金計画については、コチラで詳しくご紹介しています!

"三大資金"を準備する時期や金額が見えてくる

「住宅資金」「教育資金」「老後資金」は人生におけるお金の流れの中でも"三大資金"と言われ、避けては通れない最重要の資金です。ライフプランを立てると、必要な時期がある程度わかってくるので、早めに準備しておくことができます。

"想定外"の出費を想定できる

長い人生の中では、自身やパートナーの離職、家族が予定より増えた、親の介護費用が必要になったなど、想定外の収入減・支出増もあります。ライフプランニングで自分や家族の"人生年表"を作成することで、将来の不測の事態もある程度想定しながら資金計画を立てることができます。

やりたいこと、叶えたい夢が見えてくる

ライフプランニングシートは一面、夢の実現シートでもあります。車を定期的に買い替えたい、家族で海外旅行に出かけたい、趣味を活かした資格を取りたいなど、やりたいことを書き込むことは、住宅ローンの返済に追われるだけではない、余裕のある資金計画や人生設計につながっていきます。

●【フロー②家族のこと】いつまで、誰と暮らすかが見えてきます
将来の家族構成から理想の立地・間取りが見えてくる

マイホーム購入を考える際、現在の家族構成で住まいの立地や間取りを考えていませんか?
以下は、65歳以上の方を対象に「誰と住んでいるか」を調査したアンケート結果です。

【家族形態別にみた65歳以上の者の構成割合の年次推移】
厚生労働省「令和3年国民生活基礎調査(令和元年)の結果から グラフでみる世帯の状況」より抜粋

子ども夫婦との同居が多かった以前の家族形態から、現在は夫婦のみで暮らす割合が増えています。
ライフプランを立ててみると、お子様と一緒に暮らす期間が見えてきますので、「子ども部屋は本当に必要か?」「子どもの独立後はどう活かすか?」などの視点から間取りを検討することができます。

家族や自身が長く健康に過ごすには?理想の住まいが見えてくる

将来的に親御さまとの同居を考えている場合、またご自身の健康状態を考えた場合、長く、安心・安全に暮らせることも理想の住まいの大切な条件となります。「バリアフリーリフォームしやすい間取りか」など、将来的な視点からもマイホームを検討することをお勧めします。

ライフプランによっては、ひとつの家に長く住み続ける以外に「住み替え」という選択肢も。「住み続けるか?住み替えか?」についてはコチラでご紹介しています!

2.マイホーム購入の資金計画はどうなっている?

ライフプランニングシートに大まかなお金の収支を書き込んだら、マイホーム購入のための資金計画を立ててみましょう。ポイントは「無理なく・余裕をもって」です!

自己資金はどれくらい必要?

●新築では購入金額の25~40%、中古住宅では40%前後

国土交通省のが令和元年度に行った「住宅市場動向調査」によれば、住宅を購入する際の自己資金と、自己資金比率(住宅購入価格のうち現金で用意できる額の割合)に関して次のような平均金額が出ています。

建物の種類自己資金自己資金比率
注文住宅(土地代を含む)1,254万円27.20%
分譲戸建住宅1,021万円26.50%
分譲マンション1,755万円39.40%
中古戸建住宅1,010万円39.10%
中古マンション1,194万円43.50%

国土交通省 住宅局「令和元年度 住宅市場動向調査 報告書」をもとに作成

ちなみに、パナソニックグループ従業員のみなさんが持家を購入した際の頭金に関するアンケートでは、以下のような結果となっています。

【パナソニックグループ従業員の声~頭金の額~】
住まいお役立ち情報「リアルなパナソニックグループ従業員の持家事情」より

住まいを購入する際の頭金の相場は、「物件価格の2割程度」とされています。現在、賃貸住宅にお住いの場合は、毎月の家賃をベースに今後のライフイベントなども考慮しながら月々のローン返済額を設定していくことになります。

うーん、頭金が貯まるまではもう少しかかるな。夢のマイホームはまだまだ先かなぁ。

住宅ローン低金利の時代、借入額も場合によっては「フルローン」といって全額借入が可能な場合もあります。住宅購入には、いい物件と出会う"タイミング"もあります。頭金をあまりに高額に設定すると、購入のタイミングを逃してしまうことも...。

●住宅ローン審査のめやすは「返済負担率」

住宅ローンを組む際、金融機関の審査が必要ですが、審査のめやすとなるのが「返済負担率」です。
返済負担率とは年収における返済額の割合のことで、一般的には年収の20~30%とされています。
たとえば、返済負担率を25%とした場合、年収ごとの借入額のめやすは、以下の通りです。

年収借入額のめやす
300万円2,040万円
400万円2,720万円
500万円3,400万円
600万円4,080万円
700万円4,760万円

※金利は、仮設定です。上記は、返済期間35年・金利は1.5%固定・毎月払いとして算定。

チラシに載っている費用だけでマイホームは買えません!

●購入後にかかる費用、税金はこんなにあります!

分譲住宅やマンションのチラシに載っている金額は、あくまで建物購入にかかる費用。購入後には以下のようなさまざまな支払いが発生します。

【住宅ローン・購入に関わるおもな諸費用】
  • ① 売買契約書などの印紙税
  • ② 不動産仲介手数料
  • ③ 登記費用
  • ④ 火災保険料・地震保険料
  • ⑤ 団体信用生命保険料
  • ⑥ 保証料
  • ⑦ 事務取扱手数料
  • ⑧ 不動産取得税
  • ⑨ 固定資産税

諸費用の詳細や住宅ローンの金額設定などについてはコチラでご紹介しています!

こうした諸費用のほか、戸建ての場合は建物の修繕、メンテナンスの費用も自己負担ですので、ライフプランニングシートも参考にしながら、住宅購入後に想定される出費も把握しておく必要があります。

不動産会社から紹介されたファイナンシャルプランナーさんには「予算はもう少しあげても大丈夫」と言われたけれど...。

住宅購入に限って上限を提示されることも多いので、そんな時こそライフプランニングの出番。ご自身の趣味や家族でのレジャーなども豊かな人生を送る大切な出費ですので、住宅費が家計や人生を圧迫しないよう、無理のない資金計画を!

3.ずっと住み続けるのか? 住み替えるのか?

生涯にわたり住み心地のよい家で暮らすためには、大きく分けて「リフォームやリノベーションをしながら今の家に住み続ける」スタイルと「別の土地、建物に住み替える」という二つのスタイルがあります。それぞれ、住まい選びの際にチェックすべきポイントをご紹介します!

住み続けるなら将来を見据えた住まい選びを!

●子どもの独立などライフプランニングから家族構成を想定

ひとつの家に生涯、住み続ける場合、お子さんの成長・独立など年々変化する家族構成も予測した住まい探し、住まいづくりが大切です。

【住まい選びのチェックポイント】
  • 子どもの一人部屋は必要か? またどれくらいの広さがいるか?
  • 子どもを新たに授かるなど、家族が増える場合、部屋数や間取りは対応可能か?
  • 子どもの独立後、子ども部屋をどう活かすか?
  • リモートワーク対応など、仕事や趣味に対応できる間取りや構造か?
●親との同居や自身のセカンドライフも想定しておく

人生100年時代、親御さまとの同居や介護のほか、自身やパートナーのセカンドライフも想定しておくことが、長く理想の家に住み続ける住まい選びの大きなヒントとなります。

【住まい選びのチェックポイント】
  • 家の強度などの面で、バリアフリーリフォームやリノベーションが可能な構造か?
  • 坂道や段差の有無など、シニアにとって暮らしやすい立地か?
  • 運転免許を返納した場合、買物難民や病院難民になる立地ではないか?

住み替えなら現在の家族構成を重視した住まい選びを!

●ライフプランに合わせて住まいも替えていく

たとえば、子どもが小さい間は自然豊かな郊外の戸建、子どもが独立後は利便性の高い都市型コンパクトマンションなど、その時々の家族構成に合わせて住まいを替えていくのも、ライフスタイルのひとつです。

【住まい選びのチェックポイント】
  • 余裕をもって土地や建物探しを行えるか?
  • 新しい土地になじめるか?ご近所づきあいなど良好な人間関係を築けるか?
  • 引越費用の準備は?旧居と新居の住宅ローン負担が一時的に2倍になることも。

将来的に住み替えるなら、できるだけ売りやすい物件を購入しておいたほうがいいのかしら?

その通りです! 住み替えには「不動産の売却」が発生するので、リセールバリュー(売却するときの価値)も想定し、立地や設備の充実度なども住まい選びのポイントにすることをお勧めします。

4. 家を買ったあとに発生する費用も考えていますか?

ライフプランニングすることで、私たちにとっての理想の住まいや住まいの購入にかかるお金のことも、だいぶわかってきたね!

2. マイホーム購入の資金計画はどうなっている?」でも触れましたが、住まいの購入後は生涯にわたり継続的にかかるお金もあります。おさらいしておきましょう!

戸建とマンション、ランニングコストの違いは?

購入した住まいを維持するためのランニングコストは、戸建かマンションかによっても違ってきます。

ランニングコスト内訳戸建マンション
固定資産税
火災・地震保険料
都市計画税
家屋の修繕費用
ホームセキュリティ代
管理費
修繕積立金
駐車場・駐輪場代

※「都市計画税」は、都市計画法による市街化区域内に所有する建物と土地が課税対象となります。

戸建とマンションに共通するランニングコストには「固定資産税」や火災保険、地震保険などの「保険料」、また市街化区域に建物と土地を所有した場合は「都市計画税」などがあります。
マンションには管理費、修繕積立金が永続的にかかりますが、戸建の場合も外壁や屋根、床下などの修繕にかかる費用を自分で積み立てて用意しておく必要があります。

出費のかさむライフイベント時期を避けて修繕費用を貯めておくなど、ライフプランニングシートを活用しながら賢く貯めて、快適な住まいづくりを!

5. 上手に活用したい会社制度

家を買うとき、建てるとき、借りるとき、引越するとき、割引などの特典が受けられます。

住まいのご検討をされる際は、共済会「住まいinfo」でご確認をお願いいたします。

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6. 「住宅購入前のライフプランニング」まとめ

  • 無料公開のライフプランニングシートなども活用し、あなたの人生年表を作ってみましょう。
  • ライフイベントや家族構成の変化を想定すると、マイホーム購入の資金計画や理想の立地、間取りも見えてきます。
  • ひとつの住まいに住み続けるなら、将来にわたるライフプランを考慮した立地や間取り、構造を。
  • 将来、住み替えを考えるなら、リセールバリュー(売却するときの価値)も吟味した住まい探し、住まいづくりを。
  • ライフプランニングを活用しながら無理なく、賢く貯めて、いつまでも快適な住まいを!
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