仕事を突き詰めていく先輩たちのリアルな現場へ。

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設計

PROFESSIONAL
STORY

01

漠然とした要望を、
いかに解釈し、
カタチに落とし込むか。

環境ソリューション事業グループ
プラントEU

加藤 賢

Satoshi Kato

出身地:埼玉県
出身学科:工学研究科
入社:2008年

所属や役職は、2020年12月時点のものです。

工場内を、くまなく歩く。
設計のヒントは、
現場を観察することから。

「設計」というと、お客様が希望される設備や装置を作図する業務のイメージが強い人もいるのではないでしょうか。たしかに作図は設計担当者に任される重要な仕事ではありますが、それは実は、業務全体の一部にすぎません。私たちには、工法や工期、予算などをきちんと把握した上で、「お客様のご要望をかなえるためには、どんな設備・機器が必要なのか?」「どんな工法を選ぶべきなのか?」考えながら、ときにお客様とは異なる角度から意見を述べ、最善の設備を導入するための“提案”が求められるからです。
例えば、いま私はある製造工場で、排水・廃液の処理・回収や、製造過程で必要な薬液供給を行う設備の設計を担当しているのですが、そこで出てくるお客様の要望や条件は、多くの場合、大まかで漠然としたもの。そこで私はお客様へヒアリングし、現場を歩いて調査を行いながら、より生産効率を高め、廃棄処理コストを下げるために必要な要素や、それを妨げている要因を探り、実際の設計、提案につなげています。

予算、工期、関係者…。
たくさんの制限があるからこそ、
設計者の個性が活きる。

提案においてはお客様の要望だけを考えればよいのではありません。設計に際して、その後の作業工程や、生産ライン全体の規格変更など、工場全体への影響を考慮する必要があるからです。まだ私の経験が浅く、そこまで考えが及ばなかったときには、思いついたアイデアをそのまま伝え、「この設備を導入して、そのために新たに壁に配管を通しましょう」と提案したことがありました。しかし、いざ具体的に考えると、壁に配管を通したときの建築物への影響や、他社の追加作業費用など、実現性を十分に考えられていなかったことがわかり、お叱りを受けることに。設計段階で手間取ってその後の工程を遅らせるわけにはいかないため、先輩の力を借りながら、何とか事なきを得た苦い記憶があります。私の場合は当時、他社との調整業務の経験や、設備導入に伴う他社への影響に関する知識が不足していたわけですが、設計を行う人はみな、このような失敗を糧に新たに知識や経験を蓄積していくしか成長の方法はないのだと思います。

でも、その成長の速度を上げることはできるはずです。その方法とは、主体性を持って仕事に取り組むこと。お客様の要望をうのみにして設計するのではなく、「本当にこの場所に設備を設置してよいか?」「お客様の本当の目的は何か?」など、自問自答を繰り返すことで、次に調べなくてはいけないことや、関係各所に相談しなければいけないこと、目指すべき設計がおのずと見えてくるのです。
“設計には、設計者の個性が表れる”と言いますが、これも主体的に仕事を行うからこそ。条件や情報を、設計者がどう理解して提案につなげるのか。その噛み砕き方の違いが、人によって異なるアウトプットになるのだと思います。私自身、設計者になった当初は、“ものができあがった”だけで満足でしたが、いまは安心・安全・安定的に稼働し、お客様が求めるスペックを満たしながら“自分らしい設計ができた”ということに喜びを感じます。設計を目指す方にはぜひ、粘り強い探求力と好奇心を持って、自分にしかできない設計を考えつづけることを意識してほしいです。

ある1日のスケジュール

  • 08:30

    出社後、今日の行動予定をチェック

  • 09:00

    設備設計、PM打合せのための
    資料準備

  • 11:00

    社内打合せ
    (進捗確認・PM打合せ内容確認)

  • 11:30

    移動と昼食

  • 13:30

    お客様と打合せ

  • 15:30

    帰社後、協力業者と打合せ

  • 16:30

    打合せ内容整理・設計見直し

  • 18:30

    退社

私のリラックス法

休憩時の
コーヒー

日々、新しい仕事や現場に携わっていると、どうしても緊張が続いてしまう…。でも休憩時間にコーヒーを飲むと、自然とリラックスできるんです。“コーヒーを飲む”という行為が心のスイッチになっているのかもしれません(笑)。

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